週刊少年チャンピオン - 豚か狼か

これぞ衝撃の展開!!          西修『魔入りました!入間くん』

週刊少年チャンピオン
10 /23 2017


 俺は南隊員であった……!


 と今週の『魔入りました!入間くん』を読んで感じた。


 先々週『帰ってきたウルトラマン』の『ふるさと地球を去る』に言及して記事にしましたが、このエピソードは『かつていじめられっ子だった南隊員がいじめられっ子を見て過去の自分に重ねる』というのがあって『だから怪獣と戦って自信をつけさせたい』というエピソードであった。そして、それは最後のシーンまでは『そういうエピソード』であった。…が最後の最後で反転する。


 初めて嬉々としたいじめられっ子がMATガンを空に向かって乱射し『また怪獣来ないかな~。次もブッ殺してやる!!』というイビツな目覚めを後押ししてしまった…という着地を見せてます。


 そう、つまりはそういうコトであり。俺は最初から勘違いしていた!!という誘導だ。




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 くそっ!!やられた!!



 …ったく、いいように作品にしてやられた!!まさかにこんなドラマ展開になっているとは!!そして、その展開が『とても納得いく』のだから、俺は完全にしてやられた。



 しかし、だ。



 しかし、彼の言った『上下の無い世界』というのも本当のコトだと思います。まだそう思ってます。


 作中でも描かれたように『入間は人間であり、ここは魔界であり、彼は悪魔』であって絶望的な平行線なんですが『もし』があるならば、彼の言った『上下の無い世界』を信じるしか無い。



 来週、早く来い!!すごく待ち遠しい!!


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ままごと            吉野宗助『MASTER&D』

週刊少年チャンピオン
10 /22 2017


 昔は良かった…なんて老人発言するつもりは更々無いのですが、昔の子供たちの遊びは侮れないという側面はある。


 今の遊びがデータ収拾系だとするならば、昔の遊びは想像力に働きかけるものだったと感じる。そう、ままごと遊びはそうだろう。



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 だが、飛躍しすぎだ……。


 今回の『MASTER&D』ですが、ある意味純真な子供という感じがせんでもない発想力でした。つーか、ニート主人公は全体的にスペック高いのですが、この想像力を活かして物語を描いてみてはいかがだろう?『ワンピース』のような王道も『漂流教室』のような天才的な発想も無理だと思うけど『アストロ球団』みたいなキチガイ作品は生み出せると思います。


 最近はキチガイ作品に飢えているところもあるんで是非!!


それに関しては           浦田カズヒロ『JINBA』

週刊少年チャンピオン
10 /22 2017


 村田真哉先生原作の『アラクニド』にて、『究極のえこひいき』なる言葉が出てきましたが、自分もそれには賛成です。


 なんつーか、博愛の人もいるかもですが、自分は偏愛です。『坊主憎けりゃ袈裟まで憎い』とか『あばたもえくぼ』みたいなワガママさが人だと思ってます。



 で、マンガのテクニックとも言えるのですが『魅力的なキャラクターを描く』というのに『落差(ギャップ)を意図的に設ける』というのがあって、これはかなり有効なので意識してバンバン使って行きたいトコロだ。



 例えばスポーツマンガがあって、普段は何をしてもいい加減で、不真面目なキャラクターが『それに関してだけは真面目で誠実』というのはギャップを生み出し魅力的に映える。何が何でも地味に真面目なのはキャッチャーじゃないんだよね…。俺自身は地味真面目主人公って大好きなんだけど。



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 コイツ、ジョッキーという仕事に対してだけは真面目に真剣に誠実だ!!


 
 綾風は登場時から軽薄でありましたが、どこか憎めない部分があって、やっぱり『こういう部分』があったからなんですね~。と言うか、この『JINBA』という作品はこの『憎めない』という要素が徹底している。白石に絡んだセクハラ記者もどこかユーモアがある。


 マンガって、『えこひいき』な読者が読むものですから、基本的にどのキャラも嫌われちゃマズイんですよ。いや、嫌われる……というのもちょっと違う。嫌われるというのは『読者に関心がある』という意味でもあるから。『関心を惹かないで、それが無関心になってしまう』というのがキャラクターの失敗なんですよね。


幸せの根っこ            小沢としお『Gメン』

週刊少年チャンピオン
10 /21 2017


 お金があっても幸せは約束された訳じゃない



 …という類の発言をすると、どうしても『お金は大いに越したことは無い!!』というアタマの悪いパワー系に負けますが、実際に自分は『そう思っている』というのがある。



 …というのもガキの頃よりはさすがに自由にできる金額がある。で、ガキの頃はと言えば『作りきれないほどのプラモデルがあって、それに埋もれていたら幸せだろう』なんて思っていたけど、実際、そうなっても今度はそれに対する『いつか作らないと…』というプレッシャーがあったり、何も考えないで楽しく作っていた子供の頃と違って『キチンと作らなきゃ…』という気持ちが気後れさせる。


 多分、お金持ちになっても『そんな感じになる』というのは目に見えちゃっているんですよ。そして、それに関して多くの人が感じているんじゃないかな?『このぐらいあればいい』みたいな。そこから先は自分自身でコントロールしないといけない、って。




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 そんなコトを今週の『Gメン』を読んで感じてしまった。


 雨宮瞳先生(AV女優みたいな名前っスね)の幸せはどちらに?というコトなんですが、『中の上(アッパーミドル)が約束された未来』と『新鮮味のある現在』というコトになる。



 ここら辺は『俺のプラモ事情』と一緒だ。やっぱり自分も『あの頃のガキのような気持ち』を取り返さないといけないな~って感じてます。幸せって物量に比例しないんですよ。きっと。本人の中に在って、本人次第なんですよ。


それっぽさ…はココに在る!!          水森崇史『東京野球女子百景』

週刊少年チャンピオン
10 /21 2017

 チャンピオン作家の大御所・米原秀幸先生がよく発言してましたが『手を描くのが好き』というコト。なんつーか、手のパーツに対するコダワリの深さだ。そりゃ、もちろん重要なのは『知っている』けど『理解』には至ってなかったように感じる。



 で、マンガというのは『知らない人に伝える』というのが在って、例えば自転車のスピード感とか気持ち良さ。はたまた相撲の刹那の攻防とか重量感とかとか。


 それを顔の表情で伝えたりする…というのは当然だけど、それっぽく見せるのに『手というパーツ』はとても重要なのだ。『ワイルド7』の望月三起也先生は『マンガとかのガンアクションはあまりにテキトーなのが嫌だった』と言っているが、同時に『実弾を撃っている日本人はほとんどいない』というのもある。そして、それを『それっぽく見せる』のには『手』なのだ。イマドキのオタクには古い作品…で片付けられそうですが、望月先生のガンアクションの真髄は『手』に在る。


 『手の表情』は知らない方にたいしてバツグンの説得力を持つのだ!!



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 このマンガ、手の使い方がやたら巧めぇ…。病的に。



 もちろんそれだけじゃないのですが、『東京野球女子百景』は手の描き方の巧さにホントにビリビリくる!!なんつーか、スポーツモノの大命題とも言える『気持ちよさ』が在るんですよね。読んでいるとバッティングセンター行きたくなるマンガだよ!!



 水森先生に本格的野球マンガを描かせてみてはいかがだろう?なんつーかね、『野球してぇッ!!』というよりか『キャッチボール』とか『バッティングセンター』とかそういう規模の面白さがあるんですよね。スポーツマンガって、読み手にそういうアクション起こさせるヤツが強いンだよね。

止めることが…できない           佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』

週刊少年チャンピオン
10 /21 2017


 六田登先生の傑作『F(エフ)』は主人公・軍馬がレーサーになりステップアップしていく物語だ。


 初期の頃のライバルに聖(ひじり)という男が居た。彼はお金持ちのボンボンで道楽としてレースをしていて、女をはべらすという軽薄な生き方をしていた。が、転機が訪れる。『病によって近いうちに死ぬ』という現実を突きつけられた彼はレーサーの資質をメキメキ開花していき。最期は軍馬とのバトルの中で果ててしまった。


 彼を愛した女性は止めたかったが止めることが出来なかった。


 これ、すげー分かるんです。男って『そういうコトにしか価値が無い』から。生き物として考えた時、男100女1の世界より、女100男1の比率のが良い。男は種の価値しかない。戦うコトに幻想を抱くぐらいしか男には価値が無いんです。


 彼を愛したが故に彼を止めることが出来なかったんですよね。




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 どうなる?どうする?どうしよう?


 …という展開の『鮫島』です。いや、椿自身は鯉太郎に対して、そういう感情はあると思うのですが、ここら辺はまだ明確に作品内で提示されて無い。下世話な言い方だと『男女の関係では無い』というヤツで。


 ただ、椿は同時に相撲部屋の娘という立ち位置でもあるんですよね。本音言えば『止められるものなら止めたい』なんだけど、彼女には縛るものが大きく多すぎる。


 この物語もあと一年内には決着つくだろうし、今後も目がはなせない。


意味すら排除する        板垣恵介『刃牙道』

週刊少年チャンピオン
10 /20 2017

 やっぱりマンガブログをやっている以上は『フツーにマンガ読んでいる人』以上にイロイロ考えてしまう訳です。これを『マンガをより深くしている』と思っちゃうかもしれませんが、自分はそれに関しては欲張りで、『このフツーにマンガ読んでいるひとの感覚』も知り得たいと思ってます。


 そもそもに大ヒットマンガというのは『フツーにマンガ読んでいる人たち』が大多数なんですよ。話題になったから読む、ああ面白かった……作者名?知らない。そんなの知る必要あんの?みたいな感覚でマンガに接しているんですよね。まあ、これはこれで『いずれマンガを衰退させる要素』でもありますが、とりあえず。



 で、自分はバトルマンガであると『戦う動機』というのを重視してます。ここら辺は昭和ウルトラで育ったというのもある。ウルトラマンは苦戦こそすれ、まあ間違いなく勝つんです。それはガキでも知っている。見ている人は『勝敗の結果』を知りたいわけじゃないんですよね。『バトルに絡めたドラマ』を観たいのです。だとすると、バトルマンガは『動機』を描くというのはとても重要である。それはマンガ入門書でももれずに書かれているコトであろう。



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 『グラップラー刃牙』と以降のシリーズの大きな差は『戦う動機』の有無に感じる。グラップラーの時の刃牙の『戦う理由』は描かれていたし、時として鎬兄には『これは試合じゃない!!貴様への制裁だ!!』と今からじゃ考えられないバキが描かれていたりした。自分はキャラクターとしては断然グラップラー時代のバキが好きだ。そして、マンガにこだわりのある方だとそういう傾向になるんじゃないかな?



 戦う意味なんて無くていい


 …これはひょっとすると『フツーにマンガ読んでいる人』の傾向なのかもしれない。そこで思い出すのか『ドラゴンボール』であるけど、あの作品も人気に反比例して動機がなくなってきて悟空は単なる戦闘狂であり、キャラクター性が希薄にも感じる。



 マンガってのは一生かかっても答えが拾えんなあ……。


特に用事もなく             安部真弘『あつまれ!ふしぎ研究部』

週刊少年チャンピオン
10 /20 2017


 店の店員業務などをやっていたコトもあるんですが。


 そのうちに気付くのが『特に用も無いのに来る人』というのが居る。が、特に迷惑になる訳では無いので問題は無いのですが。歳をとって、感じるのが『そういう人の居場所って大事だな~』というコト。そして、そういう人も『役割果たしているなあ』とも。


 こういう余裕の無さが今の日本企業の衰退原因のひとつなのかもね。実際、利益を出さない部署(倉庫の入出庫とか)は扱い悪いし。
 


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 無理矢理やってくる理由を探す長浜さんがめんこい。


 このコの寂しんぼ&暇っぷりはなかなか痛々しくてよろしい。


 で、このマンガでは『そういうウェットな部分は意図的に排除』している側面があるんですが、なんだかんだ受け入れているフシケンってスゲーなと感じます。あんな感じですが、部員たちも『分かっている』んだけど、『そこには触れない』という無言の優しさはあるなあ。


 冗談抜きは『日本人、古来の優しさ』ってこういうトコなんじゃないでしょうか?最近はやたら外国思想に毒された方もネットで見かけますが、ンなものは『隣の芝生は青い』ってコトで、『自分のトコロの青さ』に気が付かないのももったいないと思うのです。目に見える結果だけを信奉したら人はどんどん貧困になるんですよ。





猫じゃらし!             マサカズ・イシグロ『木曜日のフルット』

週刊少年チャンピオン
10 /19 2017


 実は猫を飼いたくて飼いたくて仕方ないのだが、ハードルが二つばかりあって実行できない。なので、猫に甘えて&甘やかす機会があったら、ガンガン遠慮なくいく!!



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 猫はいいね~。猫は。リリンが生み出した最高の文化だよ。


 いや、今回のフルットは分かる!!猫が絡んだがためにスーパーパワーが発揮されるのが分かる!!ただ、これは猫にとっても迷惑な話なのだな…。


真理への到達…?             板垣巴留『ビースターズ』

週刊少年チャンピオン
10 /17 2017


 生き方への真理とは……?


 生まれたからには何かの役割があって、それを完遂すること?

 大きな影響力を持つこと?

 これ以上無い誰かを愛し抜くこと?


 みたいなテーマがあるんかな~みたいに若い頃は思ったもんですが



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 こんなもんでいいんじゃねーの?


 …と思うようになった。なんつーか、人間の幸せなんてこんなんでいいんだよ…って感じで。




 ただ、これだと話がドラマティックにならない。レゴシは主人公なのだから。


 …というコトで今週はそれを導くキャラの登場ですが、演劇の観客席で人知れず光っていた目はコイツであったか…。ようやく仕込んでいたキャラが登場しました。


宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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