瀬口忍『囚人リク』 - 豚か狼か

デカ…かった         瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
10 /16 2017


 若い方であっても、そのレジェンドをたまに耳にするであろう『魁!男塾』である。


 この作品の敵キャラに大豪院邪鬼というヤツがいて、ガンダムぐらいの身長だったんスよ。実際、最初の対決では髪の毛にしがみついていたりしたし。で、イザ決戦の舞台になったら


 3メートル以下にぢぢんでました


 …という展開(汗)。しかもヤツの迫力がそう錯覚させたのか?なんてセリフまで出てくる始末……。あれ?ドラム缶よりデカかったグラスでビール飲んでなかったっけ?


 ただ、マンガはそういうデタラメが全然アリなんだな…と思う。



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 剣崎もシーンによってコロコロ変化する身長がいい。


 もし『囚人リク』がアニメ化になったら、このシーンはスタッフが混乱すると思いますが、こういうデタラメ優先はマンガなのだから仕方が無い。


 さて、このままレノマに敗れるのだとしたら、風船みたいにスッ飛んでいって、シオシオの干物みたいになって欲しかったりする。




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はじき返し       瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
10 /09 2017


 悪いヤツへの憧れ…ってのは在るなあ。



 よく『女性は真面目なヤツよりちょっと悪いヤツのが好きになる』って言うけど、俺もちょっと悪いヤツってのが好き。あっ、ちょっと悪いといっても『万引き』とか『タバコの投げ捨て』とかそういうのは論外であって、信念としてのちょっと悪いってヤツ。


 『秘密探偵JA』を終了させた望月三起也先生は『主人公が真面目で飽きた』みたいなコト言って、『ワイルド7』に着手したけど、やっぱりマンガの主人公はワルいヤツがいいな~というのは共感します。で、その悪いヤツがね、苦境に立たされているのに不敵に笑っているのなんか最高です。


 俺はンなコトにゃ屈しねぇってね。



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 これ、いいですね。



 これが品行方正なキャラだと全然似合わない。悪いヤツがポリシーの反する悪いヤツにはじき返してからこそはえるってもんです。テクニック的なコトに注目すると、レノマは剣崎に対して『俺も偉そうなコトは言えないが…』というセリフを言っているのに注目です。



 悪いヤツというのは共通なんですけど、信念は全然違うよ。俺は気に入らないからオメーのコト叩きのめすよ。



 やっぱ、少年マンガはポリシーのぶつかり合いであって、善悪のぶつかりあいってのとはちょっと違うように感じます。



怖い母親         瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
10 /02 2017


 以前、ブログ記事にした出来事ですが、もう一度。


 昔の小学校はそりゃユルい感じで、校門が開けっ放しだったので、野良イヌネコなんかが普通に侵入していた(たまに授業中の教室にも入ってくる)。で、ある時の昼休み、迷い込んだ子猫が野良犬に見つかって襲われそうになってた。その時、母猫(直感)がやってきてメンチ合戦が始まった。しかし、犬の方が圧倒的にガタイは良い。これは無理だろ……と思っていたが、毛を逆立てて一歩も引かない母親がそこにいた。野良犬は気圧されて去っていった。


 すげぇもん見たな……と思った。




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 光対剣崎もかなり見たかったぞ!!


 ただ、リクと光は初対面であるからにして、やはりここはレノマ対剣崎で良かったのだろう。


 しかし、気になるのは剣崎の忠誠心だ。『あの鬼道院』が信用しているというのはスゴイ。ここら辺は掘り下げあるのかなあ?


 

乱入                瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
09 /25 2017


 助けに来る…というシチュは『分かっていても熱いもの』があります。あの穏やかユルユルの『けものフレンズ』の最終回でも、やはり熱かったしね。



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 今週の『囚人リク』は助っ人乱入ですが、この人であつたか……。


 ちょっと前に『原田はどうなったのだろう?』というコトを書きましたが、原田が駆けつけてくれてもいいのよ!!



 あと、レノマが『ブタ野郎!!』というシーンがあったので、高木が割って入って『フタさんに謝れ!!』と号泣するのもアリ!!(いや、さすがにワールドブレイクしちゃいますが)



 それにしても剣崎のパワーアップってすげーな!!セーラームーンは変身すると布面積が著しく減りますが、剣崎はブヨブヨのデブるというのが斬新すぎる!!そして、これが以降の他作品に出るコトは無いだろう…。普通パワーアップと言えばマッスル化するもんだけどまあ……。


信頼            瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
09 /18 2017


 『エリア88』でクライマックスに向かう最中、司令官のサキは『お告げの夢』をみる。信頼できる戦士7人を選べ…みたいな。そして、サキは部下ミッキー(戦士の一人になる)に訪ねる。『信頼できる6人を挙げてくれ』と。ミッキーは言う


 『確かに気のいいヤツは多いけど、信頼となったら話は別だ。今挙げた五人だな』と。


 これを読んだせいか『信頼』という言葉には重みがあって、容易に使えないなあと感じてます。信頼というのは特別な感情であり、それは人間にあって動物に無いものだと感じてます。




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 え…?あの鬼道院が?


 過去にも描かれましたが、鬼道院は『誰も信頼していない』というコト。秘書すら疑った描写もあるぐらいに。が、経緯はどうあれ、鬼道院は剣崎を信頼している…という事実に驚く。


 自分は鬼道院というキャラクターが嫌いでは無い。もちろん現実に居たら関わりたくないが、マンガとしてのキャラの魅力がある。それは時折『やたら人間臭い』という部分に。


 そして、読者というのはやっぱり人間ですからね。どうあがいたって人間味の無いキャラクターには魅力を感じ無いものなんだと痛感する。



作戦成功         瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
09 /11 2017



 まあ、なんだかんだ言っても生身の殴り合いは観てて面白い。


 マンガに於いて、大きな組織が描かれたとしても、その代表同士の一騎打ちとか熱いですよね。マンガというのはプロセスとかシチュエーションとか魅せるものですから。



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 この脱獄の最後の壁とも言える剣崎が控えてますが、やっぱりここは殴り合いで魅せてほしい自分がいます。物理的に大ダメージを与えるのは『展開上の説得力』ですが、ここに『ドラマの説得力』を加えて欲しいし。もちろん最終的にリクサイドへの共感に深まるのに期待してしまう。


 それにしても、ここしばらく放置気味になっている『原田はどうなった?』ですが、これもキッチリ回収されてほしいなあ……。やっぱ死んでました…という展開はなにとぞ回避して!!


死なせない          瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
09 /05 2017



 『死なせて泣かす』


 …というドラマ展開って、そろそろ説得力というか効果が薄れてきているんじゃなかろうか?受け手も時代と共に認識が変わる。当時は『こうでなきゃ』というドラマも今は『?』となったりするだろう。


 90年代後半から今世紀初頭ぐらいはエロゲーの人気が高く『泣きゲー』なんと言われたものが多かった。ヒロイン死にまくりという感じで。


 ただ、時代の変化としては『イヤなヤツが合法的に命を奪ってくる時代』になった気もする。『こんなつまらないコトで殺されてたまるか』というドラマがこれからは魅力的になるかもしれない。


 死なせない…という展開。



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 『囚人リク』もまた、死なせないというコダワリが強い。いや、描かれていくうちに『変化したなぁ』という印象で。瀬口先生にどういう心理変化があったか?ちょっと心当たりもあるが、これは的外れで最初からこういうドラマにしたかったのかもしれない。


 第一話を見ると『どんなに厳しくとも必ず生きてやる』というたくましさがありましたが、ここに『自分だけでなく周りも死なせない』という決意が加算されたように感じます。


 今回のリク死亡からの生き返り…というのはさすがに展開的に作中の枠を逸脱したように感じますが、描きたいドラマというのは分かるような気がします。


 死なせない…と踏ん張るドラマは、これから迎える厳しい時代に対して、読者の力になるでしょう。



逃げろ&逃げちゃダメだ         瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
08 /29 2017



 『新世紀エヴァンゲリオン』がリアルタイム放映時は深刻にハマったのですが、それは演出の面白さに惹かれていたと思います。あと、そういう経緯がありましたので『謎で引っ張る作品に期待しなくなった』のはあるなあ。ここら辺は面白いんだけど、ドラマに関しては『合わない』というのがあって、その中で象徴的なのが


 『逃げちゃダメだ』


 …というセリフだ。俺の考え方のキッカケとして重要ではあるんですが、自身は『ヤバかったらすぐ逃げろ』という考え方になっているんですよね。『逃げるな』という言葉はとても強い。これ使えば相手に優位に立てる便利な言葉で卑怯さしか感じ無いという認識ができてしまった。これを押し付けるヤツはほぼ間違いなく『逃げなかった結果なんか知らない』という浅はかな人ばかりだったので(俺の経験上)。むしろ『逃げるな』なんて言われたら『あっ、潮時ってヤツだな』って感じちゃう。


 だけど、それでいいのかな…とも思う。逃げ切れないものもあるしね。



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 今回のレノマが言った『逃げんな』は重みがあるなあ。


 流れとしては無理があるけど、『そうするしか無い』となった場合の決断なんですよね。中途半端で臨むと失敗する…という。例えば、殺人鬼が迫ってきて、やっぱ逃げるんですけど。いよいよもう反撃するしか無いという状況になったらを連想する。


 その状況で『何とか逃げられないか?』とか『束縛できないか?』みたいな考え方だと失敗する。その時に必要なのは『必ず殺す』という覚悟なんでしょう。


 レノマが言いたいのは『覚悟が足らない』だと思います。


 ただ、先ほども書いたようにちょっと展開的に無理があるな…。内海が『こうした方が確実』というセリフからも察せられるように、ここは盛り上がりを優先させた…と受け取ります。



死ぬ覚悟          瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
08 /22 2017


 昔のマンガは『非科学的なトレーニング』というのが日常的でして、さすがに今の目からみたら『さすがにマンガでもこれはヤバい』となる。そういう作品でオススメなのは『あしたのジョー』だろう。対戦相手より試合に出るまでのが大変なマンガのような気も……。


 ただ、ドラマの描き方としては本当によく出来ている。『これほど必死なんだよ』というのは伝わるだろう。マンガにはこういう説得力が大事なのです。



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 今週の『囚人リク』はそういう意味でのドラマとしては『正しい』と感じる。


 だけど、さすがに『これはちょっと強引なのでは…?』という気も。もちろん『前フリ』はキチンと描かれてましたが、これは苦しい展開と感じざるえない。『そこらから死体調達した方が確実』という考えは予想しやすいんですよね。


 まあ、パーフェクトな作品・万人が納得する展開というのは存在しない。そしてドラマそのものは間違っちゃいないんで、ここからのアンサーに期待してます。


清算         瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
08 /09 2017
 過ちそのものを『消す』というのは絶対にできない。


 その事実が人を苦しめる。どんなに心を入れ替えても『消す』というのはできない。しかし、どうにかしたい。清算したい…と思う。真面目な人ほど自身を追い詰めてしまう。


 最近つくづく思うのですが、真面目な人には『もっと甘やかしが必要だな…』と。この真面目というのは生来的なもののような気がする。



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  なので内海は清算したかったのだろう。


 フィクションに於いて、さんざん悪かったり過ちをおかした者が土壇場で清算する……というのは技法的にも盛り上がるし、印象に残る。そして、俺もそういうドラマ仕立ては好きだ。


 反面、おめおめと生き延びて、なんだか引きずりながら過ごす…というのはバツが悪い。あんまりそういうのは物語では見られない。



 なんだけど、自分たちのリアルって圧倒的に後者なんですよね。そして、時代が変化してネットの普及でイロイロと見えてくるものもあって『死に損』というのもあるのよ。『なんで、こんなヤツに利用されて死ななきゃならないの?』というコトで。



 真面目な人(ここ重要ね)には甘やかしがもっと必要なんですよね。『そんなコトまでしなくていいよ』って。前回のレノマのパンチはそういう意味もあったんだけど、やっぱり内海の気持ちをそこまで軽減できなかったようで。


 俺としては『内海がおめおめ生き延びる』というアンサーで着地させてほしい。死ぬしかないなんて一択しかないのは馬鹿げていると感じられるのが自然な世の中になってほしいですね。



 

 

宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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