瀬口忍『囚人リク』 - 豚か狼か

将来              瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
02 /21 2018


 週刊漫画TIMESにて20年近く連載(!)している『なみだ坂診療所』で、とある作家のセリフが印象に残っている



 フィクションってのはつまるところ人の願いをカタチにしたものさ



 …と。自分はこれにとても共感した。マンガなんかだと特に長期連載の最終回だ。付き合ってたキャラクターとはイイ感じでの一区切りを『見たい』と思っている。そういう願いは在る。



 

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天野~ペアルックとかもうラブラブな上に『やりたいコト』が見つかって良かったな!!

藤本娘&笠井さん~自分は信心とか霊的なものは全く信じたくないんですが、それでも心の中で微笑んでいるのはキチンと在ると感じます。


シュウロン~前から思ってたけど、キミはホントに普通に働いているのが似合うな!!トラックの運ちゃんとか天職なんじゃなかろうか?普通に普通の人々の生活を支え続けてほしい。


野木田&須藤&菅~初期の殺伐として展開において、親しみやすいヤツ等だったな~。何気にリクの心の支えになっていのは間違いないでしょう。


沢田~ひょっとしたら一生ここから出られないだろうけど、ちょっと安心した。


内海~殺人者の親になってしまったけど、それを誤魔化さない誠実な生き方に戻れて良かったよね。


江田~コイツが一番ラストのビジョンが予想通りでした!!瀬口先生の次回作が寿司バトルマンガだったら呼んでもらえるかもしんないぞ!!


松尾~これからが大変だけど母ちゃんと幸せにな!!


田中~最終回なんだから変なポーズしてくれよ!!


原田~おっ、ちゃんと生き延びてたのな!!結構心配したぞ!!


レノマ~連載開始直後のレノマはすげーヤナ奴だったな!!リクに出会えて良かったな!!リクは腕っ節に関しては普通でしか無いから、今後もフォローに振り回されることになるけど内心は嬉しいから、まあ似合いのコンビだね…。


リク~ただの少年だったけど、そのただの少年がこんなにも力強く感じたのは嬉しかったよ。天野が『イヤだ。リクは俺の希望なんだ!!』って言ったけど、俺みたいな凡人にとって、世界を救うような力を持つヒーローよりも輝いて見えた。困ったコトにこの輝きは多分一生残っているだろう。これから何かつまづいた時に力になってくれると思う。


 あと、リク・美幸ってお互い呼び捨てにしてるけど、お前らデキてんの?






 そして、この長い物語を見事に完結してくださった 瀬口忍先生!!大変ありがとうございました!!根性ナシの自分ですが、作品からパワーをいただき最終話まで全話書けました。これは自分にとっての自信です。自分を信じられる根拠。それを作品からくださってとても感謝しております。次回作もぜひともチャンピオンで!!もちろん書かせていただきます!!



 
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チャンピオン12号の感想

瀬口忍『囚人リク』
02 /20 2018

 『弱虫ペダル10周年』と同時に『囚人リク』の最終回!!


 いや~。まさかこんなに続くとは思わなかったけど、毎週リアルタイムで記事書き続けて一話とも途切れなかったというのはスゴイ。普通の作品だったら絶対こんなに続けらんない。やっぱり特別な作品でしたね~。


 巻末の作者コメントも瀬口先生を労うコメント多かったし、チャンピオン作家さんにとっても特別な作品だったんだろうな~。このブログはやめる気はサラサラ無いけど、ここまで長期間にリアルタイム記事を書ける作品は今後無いんじゃないか…とすら思います。




『弱虫ペダル』~別記事にしました。


『刃牙道』~別記事にしました。


『ビースターズ』~別記事にしました。


『フシケン』~別記事にしました。


『浦安』~ジャンプする擬音すらジブリってるのが細かいなあ。米原・古谷野先生の対談も面白かった!!『エンボイ』が楽しめたのは浜岡先生のおかげだったのね!!


『週刊少年ハチ』~別記事にしました。


『囚人リク』~別記事にします。


『六道の悪女たち』~別記事にしました。


『ヒマワリ』~別記事にしました。


『鮫島、最後の十五日』~会場がヒートアップする中の一人悲壮にーな椿の対比がいいな~。やっぱり、オヤジ亡くしたばかりだからこういうのキッツイよね。


『吸血鬼すぐ死ぬ』~毎回そうなんですが、今回のテンポの良さすごくないですか?



『魔入りました!入間くん』~別記事にしました。



『逆襲インフェルノ』~作品の要になる『右手』なんですけど、個人的にはもうちょっとカッコ良く…と。ほら『スクライド』のカズマのシェルブリッドなんかもそうだし。パワーアップさせてもっとカッコ良くしよう!!



『GREAT OLD』~別記事にしました。


『チョウソカベ』~別記事にしました。


『Gメン』~別記事にしました。


『木曜日のフルット』~そういえば屋台のラーメンって今は存在してんの?このド田舎宇都宮も石焼イモもすっかり見なくなったなあ。





 …と連載が終わっても、今度は新作ですね!!桜井先生がガラッと作風を変えて(?)週刊二本とかスゲー!!一巻完結でスデに原稿描きあがっているとかだよね?


 そして、水森崇史先生の野球マンガも楽しみ!!野球女子もいいけど、やっぱりいかにも少年マンガって感じのヤツが読みたいよね。





意味の無いこと            瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
02 /13 2018


 『バキ』で描かれたコトですが、お前がどんなに速くても、自動車やバイクには勝てない……というのがあって、その努力や時間をかけてえたものが『無意味』になってしまうんですよね。目的地に出来るだけ損失しないで行く…というのが評価ポイントだとすれば。


 人間のやっているコトは大抵は『意味のないコト』な気がする。生き物というのはピラミッドの下に行けば行くほど合理的で無駄が無い。そして、これからさらに文明が加速して、無意味の幅も広くなるだろう。



 だからこそ、これからの人間は『無意味なもの』に執着し、楽しみ、悩んでみていいんじゃないでしょうか?



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 さて、今回の『囚人リク』は開始当初からの悲願であった『鬼道院を殴り飛ばす』のですが、それに『意味はあるのか?』という現実にリクが葛藤をみせるものになってます。



 これって『人間らしさ』であり、陽も陰も内包している部分なんですよね。



 ブン殴ることによって……ブン殴らないからには『前に進まない』というコト。ケジメ…というヤツだ。そうしないと前に進めない…という感覚はこれを読まれている方も心当たりはあるだろう。大きなことでも小さなことでも、ほとんどの方はそれを持っている。人として。



 が、それを拡大して考えると『あいつを殺せれば自分はどうなってもいい!!』になる。そして、事実そういう事件はある。これからどんなに社会が改善されようと、人間のレベルが上がろうと…ね。これはもう知恵や感情を持ってしまった『人間の業』なんだと思います。



 今回のリクのそれは人間らしさが滲み出ていたと感じます。




 …さて、来週はいよいよ最終回!『あれはどうなった?』はおそらくダイジェスト的に描かれると思いますが、個人的に原田と矢吹たちがどうなったか気になるな~。やっぱり死んじゃったのか?いやいや、ホッとさせてくれ!!


ムカつくので殴りました               瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
02 /05 2018



 自分がもし創作をするとしても『これは絶対やらないな~』という描写は多々あります。



 例えば『復讐の相手を追い続け。困難を乗り越え今まさに目の前に…!!』となった時に周囲が『そんなコトをして何になる!!』とか『〇〇は喜びやしないぞ!!』『その姿を〇〇に見せられるのか!!』といわれたりして、主人公が『く……』と振り上げたコブシを下げちゃうヤツね。


 俺が創作したらそんなコト絶対にしない。その瞬間、そういう声を挙げたヤツを片っ端からブン殴って最後に笑いながら復讐のターゲットの眉間に鉛弾をブチ込むでしょう。



 自分は『そういう人にそういうコト言っちゃいけない』と思っているから。現実世界だったら必死こいて止めるけどね。ソイツの人生リスクに見合わなければ。



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 なので、今週の『囚人リク』はリクのその気持ちも分からないでもない。そのぐらいに『おじさん』の存在は大きいというのもあるんですが、我慢しなくていいんだよ…と言ったレノマの気持ちはとても共感できる。



 たとえそれが完全に自分自身の為であっても



 前を進むために『そうするコトが必要な時もある』んです。人間ってのは。


勝利               瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
01 /29 2018



 ジャンプの格言に『努力・友情・勝利』というものがありますが、これはホントに奥が深い。少年マンガを高密度で集約させている。



 なので、少年マンガの『勝利』というのは『やったぜ!!』と大喜びするようなものが相応しいのかもしれない。努力があって、友情があって、その結果の勝利なのだから喜ぶだろう。そうだろう。



 が、やっぱり何かそういう気持ちになれないな…という勝利もある。これもやっぱり『少年マンガ』でもあるんです。




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 今週の『囚人リク』は『そんな勝利』に辿り着きました。やっぱり、大騒ぎして喜ぶような勝利じゃない。なんつーかね、自分は『人の業』というのを感じちゃったんですよ。俺自身がそういうの嫌いなトコロもあるんですが、物語で対立するボスは『だから攻撃していい』というキャラクターにしたくない…というのがあるんですよね。


 この鬼道院というキャラクターは悪行しか読者に見せてないし、本当に酷いヤツなんですけど、やっぱり『だから攻撃していい』という気持ちにはなれなかった。


 人が生きている…ってのは、どこかで無自覚に人を傷つけているんですよ。じゃなきゃ、生きていけない。そういう業をみんな背負ってるんです。鬼道院というキャラは『そういうのに無自覚じゃなかった』っという気がするんです。なぜか。



 だから、やっぱりリクたちが大騒ぎしないのも、この物語の勝利として相応しいって気がするんですよね。




 まあ、ここで田中一郎が変なポーズするのも見てみたいって気もしますが(最悪や)。


海が見たい              瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
01 /22 2018


 昔、勤めていた会社はシャレにならんブラックであったが、当時の俺は若く社会経験も浅かったので『こんなもんなんだろう』ぐらいに思ってた。それなりにデカいトコロであったが、殴る蹴るは当たり前…というか社長自ら暴力振るっていたし、罰金的なものもあった。朝八時前から早くて夜十時、週に一度は日付またいでいたし、年間休日は60日を切っていた。



 いや~よくこんなトコロに5年近くもやっていたもんだ!!



 …が、先にも書いたように『そういうもんなんだろ』と思っていたんですよね。多分、人間は環境に慣れる。それが当たり前みたいになる。で、その時の俺ときたら『今度の休みはオートバイに乗れるかな~。ちょっと遠くに行きたいな~』とかささやかなコトばかり望んでいた気がする。


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今週の『囚人リク』はスラムの人々のそんなささやかな願いが描かれていて切ない。


 海が見たいとか、世間ではとっくに終了してしまっているマンガの続きが知りたいとか



 ……でも、『こういう感覚って忘れちゃいけない』って思うんですよね。多分、人間の幸せってこういうぐらいのコトなんですよ。偉くなるとか、お金持ちになるとかは『実は違うんじゃないか?』って。



 今も忙しいのが重なると『そういえばあの時の俺はバイクに乗る時間があったらいいな…』ぐらいに思ってたんだな~と思います。つまりは『それができる感謝』が人間を幸せにするものではないかな~と最近はおぼろげに感じる。







 

民衆(クソども)      瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
01 /15 2018


 『七人の侍』で三船敏郎が



 世の中で一番汚ねぇ生き物は百姓だ!!



 …みたいなコト吐き捨てるシーンがあって、事実『七人の侍』たちが文字通り命を賭け、犠牲者を出したにも関わらず、それを忘れてしまったかのようなラストも印象深い。



 俺の立場が一般人でなくて、国を操るような人物だったら『また違った見方になる』というコト。そんなの当たり前だ。そしておそらく俺は民衆(クソども)と思うだろうね。


 

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 そして民衆(クソども)の支持を得るように行動するだろう。



 善悪を抜きにすれば、やはり鬼道院はどとんでも無い人物だし、迷いの無さも魅力ではありますね。





 それにしても『ラスト五話』か~。リアルタイムで毎回感想書いてましたが、まさかこんなに長く続くとは思わなかったなあ。連載の方も自分の方も。マンガがここまで続くのも稀だし、マンガブログだってリアルタイム感想がここまで続くのも稀だから。


 ただ、このマンガって『あと五回でまとまるの?』という気も。これだけ長く続いた作品で僕たちの脱獄はまだ始まったばかりだ!!というエンドの訳にもいかないし、さりとて『描いて無い要素』もかなりあるんですよね。『裏切りの鬼道院秘書』『原田の行方』『矢吹たちの安否』等々。さらには『328房の今後』とか『看守たちのそれぞれ』とか『高木』とか……。もちろん『ご想像におまかせします』でもいいし、いやいやおそらくそれ以外に無い&ワンカットだけ暗示させるイメージを入れるとかになっちゃうかな~。


 

生きていてください          瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
01 /08 2018


 器があって、そこに注ぎきれない水があふれる…こういう感じに限界突破して人は『自殺するんじゃないかな』と思います。実際、この感覚に関しては理解するような体験したくないのだが。


 そして、その器の大きさは人それぞれで、努力とか心の持ち方がある程度は変えられるとは思うのですが、同時に『ある程度』でしかないんじゃないかと。


 環境による自殺。大きく分ければ『学校でのイジメ』と『職場でのパワハラ』の二つだと思います。そして、それに関しての一番の解決策は『逃げる』だ。いや、逃げるしか無い。それに対して『逃げずに戦え』という言葉は無視していい。それは個人の落ち度とは関係ない。自然災害から逃げるのは恥では無いのと一緒だ。




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 そして、とりあえず『ただ生きるだけでいい』というコト。



 『囚人リク』で度々描かれているのが『生きる』なんですが、その先に『目標とする大儀』というのを描いて無い気がする。それは連載が続くにつれて明確になってきた。普通マンガであれば『目標を達するまで死ね無い!!』と奮い立たせるものですが、このマンガの『生きる』は『ただ生きてくれればいい』というニュアンスに感じる。


 自分もそう思う。


 その『ただ生きている』というのにすがっていればチャンスはいくらでもある。ただ無為に生きているようでいて、それだけで人は立派なんじゃないか…って思えるんですよね。だから『ただ生きている』というのを取り上げる人間を看過してもいけないとも思います。ただ生きている…それでいいんじゃないでしょうか?





 

逃げろ!!            瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
12 /26 2017



 『なにかあったらすぐ逃げるのか?』


 『はい。そうです』



 もちろんケースバイケースですが、『逃げる』の判断というのは生きるうえでスゲー重要だと思うんですよね。なんつーかね、人はもっともっと逃げて良いし、逃げた人を追い詰めちゃいけないと思うんですよ。『50歩100歩』なんて『逃げたコトが恥』なんて考え方もありますが、それは両者とも『的確な判断であった』と見るコトもできる。



 …というのも自分もまた東日本大震災の経験もありますが、あの時は仕事していて一番に『逃げろ』と叫んで逃げ出したのは俺だったりする。周囲は「たかが地震に何言ってるんだ?』って顔していたけど一分後に『ようやく理解した』んだよなあ…。これは単に俺が臆病でもあるんですが、それはマイナスでは無いと思ったし、それでいいんだ…とも思ったコトです。手遅れになるよか臆病者のがよっぽどいい。



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 今週の『囚人リク』はそれを思い出しちゃったなあ…。


 先週は『逃げるに値する裏付け』があったにも関わらず、多くの方が逃げない…。リクたちにしてみれば『そんなバカな?』と感じるだけろうけど、実は多くの方がこんな感じなんですよ。ひょっとして鬼道院の空中戦艦が真上に居ても『ノン気にスマホ撮影してSNSアップ』しているかもしんないぐらいの悠長さだ。



 自分の命にはもっと臆病になっていいと思います。


この世にいない           瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
12 /14 2017


 幸いなコトに今まで全体的に『人の扱い』を受けてきた。これは実に幸せなコトだ。


 …が、たまに『人を人と思ってない』というヤツに関わらざる得ない時もあって、この気持ち悪さと言ったら無い。そしてそういう人間は確実に一定数居る。



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 今回の『囚人リク』は存在を消されたが故にリク自身が証拠となるエピソードに仕上がってます。



 ラストのアオリ文に『綻びが…!?』と書かれてますが、これはいかにも鬼道院らしい『詰めの甘さ』とも言える。彼は人を人と思ってないトコロがあるのは読者もご存じのトコロですが、消してしまう……というのがいかにも彼だ。



 しかし、気になる。


 人というのは『大小の差があれど一人では生きていけない』と思っている。辺鄙な場所を選んで暮しいてる方も、もちろん世の中には居るが、そういう人たちですら一人で生きていけないと思うのです。



 彼は『認識してない』という何かの欠落すら感じる。彼が最も感情を表に出したのは第一話でリクに撃たれた直後のみである。この時ぐらいしか人を人として認識した瞬間して無い気がする。



 どうやったらこんな人間ができあがるのか?先天性では無い。おそらく何かの理由が在る。



宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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