マンガレビュー - 豚か狼か

これが私たちの距離感          林雄一『木になる森さん』

マンガレビュー
06 /25 2017

 ちょっと前にあの『スクールウォーズ』がブルーレイボックス化されると聞いて喜んで購入した。自分にとってとても大切な作品です。荒廃した学校を熱血教師が建て直し、ラグビー部を全国優勝に導くという実話を元にしたドラマでした。


 この作品には『強い正しさ』を変わらずに感じます。また、歳をとったせいか、ドラマへの理解が以前より変わってきた(特に下町のヒーローの回)。


 
 が、フト気付く。確かに素晴らしい作品ではあるが、今の中高生には理解不能の作品ではなかろうか?というコトに。例えば主人公・滝沢がフ抜けた試合をした生徒を涙ながらにブン殴るシーンがあって、それで生徒たちは目を覚ますのですが、これはおそらく現在の中高生には『理解できない』だろう。俺は解る。おそらく俺以前の世代も解る。



 ここが問題なんだ…と気付いた。



 こういう『これが正しい』と感じたモノを別の理解不能な世代に押し付けてはならない……というコト。これを無理強いするといわゆる老害というヤツです。なにも自分たちの価値観を捨て去れ……というコトでは無い。経験は貴重な財産だ。それを踏まえた上で『新しい世代の考え方も吸収する』という意志が大事なんですよね。



2017438.jpg


 さて、当ブログで度々書かせていただきました 林雄一先生の『木になる森さん』の単行本が発売されました。全一巻というのは読みやすい反面、ちよっと名残惜しい……。いや、林先生自らが続きを同人誌等で発表しても(カバー下参照)。



 このマンガの魅力的な部分というと自分は『距離感』というのに集約されます。俺のようなオッサン世代というのは『ぼっちはぼっちが悪い!!』という認識がある世代なんです(本当に情け無いコトですが)。なんで、俺がガキの頃のマンガとかアニメとかは『主人公が行動して、ぼっちが友達に囲まれる』というオチを良しとしてましたが、そろそろ若者には説得力として通用しない時代に差し掛かっているだろう。『無理に友達をあてがっている老害認定!!』という感じに。が、相手を想う気持ちというのは尊重したいトコロは善意です。俺のようなオッサンは新世代の考え方を学ぶ必要がある。



 作中の牧島くんと森さんは開始当初『周囲と違う距離感』に負い目を感じていましたが、ここら辺はキチンとうまく着地させて終わってます。この二人はこの距離感がいいんですよね(妹の月葉も当初とまどっていたし)。



 それにしても、この単行本デザイン!!タイトルの間に林先生の名前がクレジットされているんてすけど、木→林→森 という面白い配置にしているな~。デザイナーさん、いい仕事してます。


 
スポンサーサイト

知る機会           からあげたろう『コーヒーカンタータ』

マンガレビュー
05 /31 2017


 一応はマンガブログなどをして、なんだかしぶとく続いてネタ切れに困ったコトが無いので『知っている』とも言えるだろう。マンガブログ描いているだけで空からお金が降ってきたら、俺はそれを仕事として余裕で続けられる。


 が、世の中に在るマンガの99パーセント以上読んでない訳だから、俺は『他の方同様に知らない』と思っている。ずっとそのつもりでいたいと思うし、知っているなんて思わないように自分を監視したい。


 なので、ちょっとかじったヤツがしたり顔で語っているとハァハァします。知識の量=好きのランキング高いという訳でもないんですよね。ただ、それが好きな人がもっと好きになってくれる…これこそが伝える側にある役割だし、知識ってそういう為にあるんじゃないでしょうか?相手にマウント取る為の道具なんかじゃないよな~。




 2017366.jpg


 さて、今回のお題は からあげたろう先生の『コーヒーカンタータ』です。


 えっ?ちょっと待ってくださいよ!!何でコーヒーマンガなのにからあげペンネームなんスか!?納得いかないっスよ!!


 さておいて。



 実は自分はコーヒー好きだったりする。ファミレスなんかでウッカリすると7~8杯飲んでたりする。しかもブラックで。ただ、それだけです。どこそこの豆がいいとか、あそこのコーヒーショップはいいとか、そういうの無いです。多分、そういうのって心無いコーヒー愛好家なんかは『そんなんで好きなんて言わないでほしいな~』と言う方もいるでしょう。全くもって返す言葉はありません。


 そんな『コーヒー好き』に対して『コーヒーカンタータ』という作品は実に良い!!『知る機会』をくれたな~というような感じで。まさに知識は『そういう為にあるんですよ』と作品から語られる。もっと好きになってね、って。



 これを読むとコーヒーが飲みたくなってくる。おそらく楽しく飲めるし、豊かな時間になるだろう。良い作品です!!




放送部マンガ           竹内じゅんや『まっすぐ息をすって。』

マンガレビュー
05 /30 2017


 マンガに対して『題材をどうするか?』というのはある。


 当ブログは『この日本においてスポーツマンガの題材で野球以上のものはこれから先も存在しない』という野球最強論を唱えているが、同時に『これだけあると抜きん出るのもまた難しい』とも思う。


 なので、目新しい題材というのもまたチャレンジする価値はおおいにある。しかし、その題材を見つけるのもまた困難だったりする。



 2017364.jpg



 放送部マンガ!!さらには全国大会目指すという部活モノでも熱い方です!!女の子が放課後集まってだらだらやっているマンガになりそうですが、最初から明確な目標がありますね~。



 今回は 竹内じゅんや先生の『まっすぐ息をすって。』ですが、その題材と方向性にシビれました。確かに放送部で全国大会目指すのは無かったかもな~。それを狙って連載にならなかったのはひとつだけ知っているけど…。実にチャレンジングです。



 2017365.jpg



 Nコン!!


 うん、それは普通に知らなかった!!そんなのあるんだ!!



 ただ、作品そのものは『転校した主人公がラジオアナウンスに目覚める』→『相方に才能を見出される』→『部活しよーぜ』→『部員集め』→『顧問決定』と一巻でスピーディーに進んでます(いや、全二巻予定なんですけどね)。まずは試し読みをどうぞ。



 題材は目新しいけど、ストーリーはスタンダード


 …というのは意外に大事だったりする。読者が何やっているか分からないと困るしね。そして、このマンガは題材も面白いが、構成がしっかりしている。もともと短期決戦型のマンガなのかもしれないけど、とてもスムーズだ。シナリオ的なものが秀逸。


 反面、もったいないな~というのがネーム力と画力ですね~。ネームはもっと良くなるだけの実力はありそうなんですが、絵が惜しい。有り体に言えば『表情描くのが苦手』に感じます。


 ただ、妙に印象に残る作品ではあります。それは題材が目新しいとは別に。


一兎追ったら二兎獲れた           村田真哉・隅田かずあさ『キリングバイツ』

マンガレビュー
05 /05 2017



 印象に残るエロゲーに『遥かに仰ぎ麗しの』というタイトルがありますが、この作品はちょっと変わっている。



 設定としては『辺境の地にやってきた新任教師が、女生徒との交流を経てラブに発展していく』というものですが、ストーリー初期で『本校ルート』と『分校ルート』を選べるのだ。そして、本校と分校はそれぞれ別ライターが担当していて、設定が同じなのに印象が全然違う。本校は『熱血スーパーマン先生で明るい印象』で人気が高かった。で、分校は『やたらネガティブで人間臭い先生で鬱屈している』という感じで……俺はコッチのが楽しめたんだよなあ。


 ただ、どちらも主人公本人というのがあって、光と影の対比の面白い作品でした。



 2017308.jpg



 戌井 純(いぬい ぴゅあ)というDQNキラキラネームという新章にシフトした『キリングバイツ』ですが、まず感じたのが『やっぱりキリングバイツだけど、別の作品が始まった!!』という面白さだ。


 確かに根底となる設定はもちろん、ストーリーも続いているのですが、この『別の世界感』が新鮮な気持ちでワクワクします。それはもちろん、このぴゅあというキャラが大きい。このコが作品の印象を全然別物に変えてしまった。もちろん良い意味で。


 マンガに於いて新章突入は普通にありますが、主人公を変えてくる手法もまたもっと定着して良いのかもしれませんね。



 さて、この『キリングバイツ』ですが…



 いよいよアニメ化です!!


 村田先生原作のマンガがついにアニメ化です!!イチ読者としてとても嬉しい!!次は『アラクニド』とか『キャタピラー』もお願いしたいところ。『アラクニド』は完結しているし、半年スパンで全内容とかアリだと思うんですが。ダメ?




 

牙をむく栃木(ただし、チワワなみ)          一葵さやか『ススメ!栃木部』

マンガレビュー
04 /12 2017



 マンガ読んでいてたまにローカルネタがあったりすると『面白いけど、そういうものなのか?』とか思ったり。


 また、ネット情報で気になるのが『スガキヤ』なるラーメンチェーンであるが、栃木には無い。あれか?栃木県民には馴染みの『山田うどん』みたいなものなのか?


 で、『お前はまだグンマを知らない』というマンガには面白いと思う反面、うまらやしかったりする。このマンガと『頭文字D』読んだヤツは群馬と栃木は仲悪いとか思ったりするのだろうか?まあ、実際に魅力度ランキングで激しい底辺争いしてますが。




 2017248.jpg



 が、栃木県には一葵さやか先生の『ススメ!栃木部』がある!!!!もう、群馬をイイ気にさせたりはしない!!配信もしてるよ!!



 が、内容と言えば…



 2017250.jpg



 地元民でもディープなスポットだったり…


 2017252.jpg


 パチモンタワーだったり…


 2017251.jpg


 栃木テレビだったり…



 2017249.jpg


 魅力度ランキングで激しい底辺争いしてますが。群馬(45位)栃木(46位)茨城(47位)



 …ダメなトコロしか紹介してないような気がするンですが、事実だしなあ。つっても、『空手バカ一代』で大山倍達がケンカで人を殺してしまった…というディープなドラマでもない。ひたすらにヘナチョコである。


 これを読んだ他県の方の感想も気になるのですが、実はこのマンガは重版出来しているので、この出版不況に大したヤツなのだったりする(もう訳がわからん)。



 ただ、俺自身は『そういう栃木のヘナチョコなトコロが気に入ってたりする。いや、本当に。たまに都心部行っても『住むなら栃木だよな』と再確認する。そう、栃木の魅力はヘナチョコなトコロにあるんだ!!カッコ良い栃木など存在しねぇ!!あるとしたらそれは俺たちに対する裏切りなのだ。



 さあ、これを読んで栃木に移住しよう!!このマンガに描かれているコトはマジで本当だからな!!



意外にこのコ…        林雄一『木になる森さん』

マンガレビュー
04 /03 2017

 とあるエロゲーライターさんで『気にかけているコトは?』という質問に対して『ヒロインのギャップ』と答えてましたが、これは興味深い。短くそして奥深く作劇法の本質を突いているような気がするんです。


 少なくとも徹頭徹尾完璧なヒロインなどは感情移入できないな~というのがある。


 『艦これ』だと高雄が好きなんですが、パッと見は優等生なんですが、割と残念なトコが好きです。つーか、優等生はメッキで残念女子なトコロがいい。土下座してお願いしたおせば『ふ、服の上からなら…』とオッパイを触らせてくれそうなトコロが良い(酷い偏見)。


 メッキ系残念女子!!俺はここに提言する!!最高だぜぇ~!!


 



 …というコトで、今回は以前にも記事にしました。林雄一先生の『木になる森さん』です。ここまで書いてご理解いただけたかと思いますが、このマンガ、『メッキ系残念女子マンガ』というスタイルを確立しつつある!!やったぜ!!


 そう、誰もが『クールでミステリアスな美人』という第一印象の森さんです。美少女…というより美人で、五年後にはもう美人という感じ。ちなみに妹は美少女だ。


 が、このマンガを読んでいくうちにだいぶ印象が変わってきた。案外どころかフツーに俗っぽいという感じで。エンコーしている女子高生は100パーセントやっているという悪魔のアプリ・ライッター(酷い偏見)を楽しみたいという理由で牧島くんを巻き込んでみたりとか、今回などの見せ場ではそれはもうお茶目なコトやってます。そう、見た目とは裏腹にこのコは心許した相手には積極的なトコロがあります。かなり自分から動いてます。


 ただ、先にギャップと書いたけど『あっ、そういうコトもしそうだな』というのが前提なのです。花京院は反吐ぶち吐きな!!この肥溜めで生まれたゴキブリのチンボコ野郎!!とスリに顔面膝蹴りなどしないのです。


 こうなってくると作品がガンガン加速してきた感がある。


 俺が思うに森さんって、ジャンクフードとか好きとかありそうですよね。そういう身近さがマンガや創作物におけるギャップなんです。

すみずみまで           高野裕也『彩音お嬢様はサノバ〇ッチにあらせられる』

マンガレビュー
03 /15 2017


 『ウルトラマンレオ』は次回作の『ウルトラマン80』までけっこう間が空くコトになった作品で、全体的にけっこう酷く迷走してたりする。が、ここは『昭和ウルトラ』を冠しているだけあって、やっぱり『おおっ!!』となるトコロもあったりする。


 最終回の一話前のエピソードでレオは命を落としてしまうのですが、ウルトラキングの手によってによって再び命を得る。で、ここで『おおっ!!』となるのがカラータイマーの音が初代ウルトラマンと同じになるというコト。『新たな命を得た』という変化を示した演出である。と言っても、ラス一話前であるからにして、このカラータイマーの音は『二回しか聞けない』のである。さらには当時は今みたいに『録画』というそのものが無かった時代である。


 Q この演出には意味があるのか?
 
 A ある!!


 …と自分は思う。作品に命を吹き込ませる努力や行動に無駄なんて無いよ、と。



 2017166.jpg


 さて、以前も記事にしました 高野裕也先生の『サノバ〇ッチ』ですが。この度は単行本が発売されてます。ガンガンオンラインで配信されてますので是非とも読まれてくたさい。



 このマンガはフォーマットからイロイロ変化をつけてくるという意味でもウルトラマン的な面白さがあります。実際、彩音お嬢様のハイスペックはウルトラですし。が、このマンガは面白くて気付くとかなり読み返して、ハタと気付きましたが



 見落としそうな、細やかな演出が半端なく盛り込まれている


 …というコト。そのネタのために数話前から仕込んでいたりするのもあったりして、本当にビックリする。もちろん娯楽性の高い作品でもあるので『どこから読んでもイイよ』というのもウルトラしている。


 彩音お嬢様を勝手にライバル視している翼お嬢様もキャラが立っているんですが…


 2017167.jpg


 その翼お嬢様の友達も一緒に度々出ていて…


 2017168.jpg


 なんか妙に存在感がある。 


 先に書いたように『どこからでも読めるマンガ』でもありますが、すみずみまで気持ちが届いているマンガでもあるんです。やっぱり『作品に命を吹き込ませる努力や行動に無駄は無い』といのを実感する。



 どこから読んでも面白いマンガって、実はとんでもなくすみずみまで意識を向けているものだと思うし、イージーに描けるものじゃないですよね。





主人公=俺…じゃないので       金田陽介『寄宿学校のジュリエット』

マンガレビュー
03 /14 2017


 RPGゲームとかが顕著なんですが、いかに自分の名前が登録できる作品であってもイコール自分という感覚が全く無い。マンガの主人公等のキャラクターもイコール自分という感覚が全く無い。『キャラクターは存在しなくても居るんだ』と思っているけど、やっぱり『自分では無い』と思っている。


 たまに『登場するキャラクターに自分を重ね合わせて楽しんでいる』というような人も居るみたいなんですが、自分には全く辿り着けない領域です。歴史的名作『修羅の門』で、一度は主人公・九十九の放った虎砲に沈んだ片山が『菩薩の境地』に辿り着いて九十九を追い詰めるのですが、その時の


 『俺はあなたみたいに菩薩の境地に辿り着けない』


 …とあくまで自分自身のスタイルで勝利するんですが、これは良く分かる。自分も同様に『自分は自分にしかなれない』と思っている。『共感』と『重ね合わせる』は全く違うものだと思ってます。『共感』というのは『応援したい』とか『憧れ』とかそんな感じかな~。



 2017169.jpg


 さて、今回は度々取り上げさせてもらってます金田陽介先生の『寄宿学校のジュリエット』です。うん。この作品はアニメ化しても普通だよと思えるぐらいに人気がある。もちろん自分もアニメ化するには大賛成だ。


 単行本の表紙が実に初見の購買意欲をそそるのですが、もちろん読んでみても間違いない。このマンガは『表紙詐欺』などという言葉からは最も遠くにある作品なのだ。



 で、この作品の主人公・露壬雄なんですが、俺はコイツが大好きなのである。単純に『熱いヤツ』だから。


 俺もいいオッサンであるが、マンガの変遷を辿ってみると、今みたいに売り場の表紙がカワイイ女の子ばかりではなかった。同世代なら分かるかと思いますが『きまぐれオレンジロード』が好きなのはちょっと恥ずかしいので言えないという空気であった。が、時代が進むにつれ今のようになっている。ただ同時に『コイツ、あんまり好きじゃないなあ…』という主人公が複数の女の子にモテモテ…というハーレムものが増えてきたのもあった。


 もちろんこれもいずれ変わるであろう流れだ。


 そんな中で『ジュリエット』の露壬雄という主人公は『待っていたぜ!!』と言えるような主人公像であった。俺としてはやはり『好きなヤツ』が『意中のヒロイン』とくっついてもらいたいのよ。主人公イコール俺では無いからこそに。自分はどこまでも物語は『傍観者』でしかないけど、だからこそ応援したいんですよね。



 ……で、俺が好きなヒロインは蓮季なんですが、なんかあんまりにも報われないので、このコには幸せになってもらいたいな~と思ってます。なんとかお願い!!



男ゴコロのわかるマンガ!!(ダメ男の)          板倉梓『間くんは選べない』

マンガレビュー
03 /08 2017
 他の人はどうだか知らんけど、自分は作者の性別って割と重要です。同じ内容でも


 男性の作者→ンなこたぁ分かっている!!じゃかぁしい!!

 女性の作者→ああっ、分かってくれて嬉しいな!!


 …と印象が異なる。もちろん逆のケースもありますが、性別というのは超えられない壁ですよね。



 自分が板倉梓先生の作品が好きな理由はここにある。板倉先生は男ゴコロを良く分かっている。特にダメ男の弱さを良く分かっている。自分もダメ男の部類であるからにして、これが『嬉しい』のだ。性差別だなんだ言われようと、これが男性作家の作品だとやっぱり印象違うなあ……。


 『そういうダメ男が居る』というのを知ってくれるというのが嬉しいんですよね。救われた気持ちになる。



 2017150.jpg


 さて、今回の板倉梓先生の作品は『間くんは選べない』という屈指のダメ男作品に仕上がってます!!



 ストーリーはモテない間くんが…


 2017152.jpg


 神がかりなタイミングで



 2017151.jpg


 カワイイ子二人と同時交際が始まってしまう…というものです。ピクシブコミックでも試し読みできますよ!!



 で、これがまた『よくぞここまでダメ男を描いてくれる』というのがある。いっそね、間くんはクソ野郎なんでケツに爆竹つめて爆破してぇ…ぐらいに思えればいいんですが、その『弱さ』がどうにも『嬉しい』んですよ。別に『そういう状況になったら仕方ないよね』という『許し』が欲しいんじゃなくて、ただ『そういう弱さを知ってくれている』というのが嬉しいんですよね。



 強いヤツも弱いヤツも世の中には居る



 …というコト。それはおそらく強いヤツには実感の無いコトだけど、弱いヤツには『恐ろしい現実』であって、とても恐ろしいコトなのです。そういうのを『知ってくれている人が居る』というコトが嬉しいのです。



 …と言っても『作品は滲み出るもの』というのがある。板倉先生はよくコミティアに出展されているので一度質問したコトがある。



 『好きなおそ松さん兄弟は誰ですか?』



 …と。答えは『やっぱり!!』と思わず声にした程にビンゴであった。やはり作品は語る。ダダ漏れである。マンガは恐ろしい……。


根強く愛される作品           菅野マナミ『ひまわりさん』

マンガレビュー
01 /10 2017


 マンガの危機的状況が叫ばれ続けてますが、そのおかげでマンガの作品傾向も大きく左右される。


 そりゃ、企業だから『売れないと困る』というのがあるんですが、これが『好きなモノをチョイスする』という幅を狭めたりする。そうすることによって読者の視野が狭まる…という危険性はあるだろう。悪循環に。


 『売れている作品が終わらずに続いている』


 …という傾向が強くなった。週刊だと単行本が年6冊なのでエラい勢いで本棚が埋まる。あと『出オチマンガが増えた』とか『ハッタリばかりのマンガが増えた』とか『とにかくカワイイ子描いとけ』的な感じで。保守的な継続と、瞬発力のマンガ傾向にある。


 個人的には『ハデさは無いがジワリと面白く、ゆっくり長く付き合いたい』というマンガの底力を信じて欲しい…というのはある。そして、それを体現しているような作品は



 2017023.jpg



 菅野マナミ先生の『ひまわりさん』だろう。



 派手さは無いがジックリと読める作品で、刊行ペースはだいたい10ヶ月に一冊ぐらいだ。このマンガは『根強いファンが買い支えている』というのを実感する。作品が作品だけにテレビやネットで話題独占とか、メディア展開(アニメ化はありそうな気も…)はありませんが、確実に『静かに熱心な読者に支えられてる』というのはある。


 そして、何よりこのマンガは『誰が読んでも面白い』というのがある。しかし、『へえ、こういうマンガもあるんだ知らなかった』という位置付けでもあるのだ。そして、本能的に感じるのが『こういうマンガがないがしろにされたらマンガはお終いだ』というコト。注目されるというのはとても大事なコトですが、同時にひっそりと支えるようなマンガも必要です。


 菅野マナミ先生の紡ぎだす心地良い空気……これが贅沢で豊かな時間だと感じる。ガツガツ食うなんてもったいない。ゆっくりと丁寧に味わうのだ。



宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

メールはコチラまで
BQE01233(あっとまーく)nifty.ne.jp