週刊漫画TIMES - 豚か狼か
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適正価格         星野茂樹・石井さだよし『解体屋ゲン』

週刊漫画TIMES
08 /14 2019

 

 お金は好きか?嫌いか?



 …みたいな質問は生きてりゃあると思いますが、自分は『それ以前に道具だ』と思っているトコロがあるんで好きも嫌いも無いな~ってのが本音です。ここら辺、ウッカリしているとブレるんで注意しなきゃならない。


 なので、多く持っていても格好悪(ダサ)い使い方したら『本人の能力が足らない』というコトになります。ウッカリ大金を持つと自分は『強くなった』とか『エラくなった』と思うかもですが、道具であるんで本人の能力が上がる訳ではありません。



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 今週の『解体屋ゲン』は『可視化への道のり』(前編)というコトで、ハイテクやらドローンやらを駆使して



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 正確な解体見積もりを30分でできる!!これは革命だ!!



 …とゲンが息巻くも周囲は『大げさじゃないか?』という淡白な反応。しかし、このマンガはキチンとヒントは与えてくれるので読後の思考タイムが楽しいのも魅力!!自分がよく『マンガはできれば雑誌のが良い』ってこういう楽しみもあるからなんですよね。



 そう、革命なのである。



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 複数の解体業者から見積もりをもらいC社が最も安いので『ここにしよう』と奥さんは言うも、『こういう業者ってのはテキトーだから、他者は70万だったと言っとけ』と入れ知恵をし、65万に値引きさせる。



 しかし、それで解体業者は利益が出るのか?



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 産業廃棄物が出たから追加料金お願いします。キャンセルなら手付き金は返却しません。



 …とまあ、あきれたコトに業者は産業廃棄物を投棄していたのだ。



 これに関しては業者が悪い、ってコトにはなるんですが、おそらく『解体屋ゲン』という作品なので『善悪の二元論語っても何の解決にもならない』という視点は交えてくるだろう。


 ①なぜ、そうなったか?

 ②そもそも解体見積もりが不明瞭で受注側が納得と理解をしてない。

 ③なので解体業者もこういう無茶をする。そして、この負の連鎖は断ち切らなきゃならない。



 …というコトなのではないでしょうか?



 ツイッター界隈などを見ると『賃金を上げろ!!諸外国に比べ日本の賃金は…』とか『日本は没落した云々』みたいな論調を見かけるが、自分は『それはちょっと早計なんじゃない?』って思うトコロがある。少なくとも『明日にはキチンと機能している方法』なんてもんは存在しない。まずはお金の流れが誰もが見渡せ、多いトコロは減らし、少ないトコロは増やすという適正化が必要なんだと思うのです…それが可視化への道のりなんじゃないでしょうか?


 最近のニュースで個人的に『ヤバくね?』と感じたのが弁当チェーンの『ほっともっと』の190店舗閉店予定だ。理由は賃金高騰で売上の悪い店舗を減らす、とのコト。つまり『賃金上げろ』→『上がった!!バンザイ!!』って手放しに喜べないんですよね。失職する人も出るし、そこを利用していた人も困る…結果、経済が後退する。お金はそりゃ欲しいけど、お金はそういう側面もあって『皆が使う共用の道具』でもあるんで。



 少しずつ変えていくしかないんですよね。皆で。


 
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電子書籍?キンドル?        星野茂樹・石井さだよし『解体屋ゲン』

週刊漫画TIMES
07 /27 2019







 …とまあ、当ブログが推してます『解体屋ゲン』のセールが8/1迄やっております!! 


 なんと!!現行全58巻買っても290円というプライスです!!これは買うしかないね!!




 …と書いたトコロで思ったのですが、世の中、電子書籍の買い方・読み方が分からない人も多いのも事実。つーか、ちょっと前の俺がそうなんだよ!!


 つーコトで、ここではアマゾン(キンドル)で読んでいる自分のコトから書く。



Q 電子書籍ってキンドル端末無いと読めないの?


A パソコン・スマホからでも読める。スマホはアプリを入れるっぺえ(やってない)。


 パソコンはアマゾンのアカウントがあれば①トップページ②アカウントサービス③デジタルコンテンツとデバイス④コンテンツと端末の管理⑤読みたい作品のアクションからの今すぐ読むを選択     で読めるようになります。





Q 支払いはどうするの?


A アマゾンでたまにポイント溜まるけど、それがあればそれで試し買いされてみては?自分はクレジットカードは全く使わない(登録して無い)のですが、プリペイドカードで無くならない程度にチャージしている(マンガメインだから)。


 プリペイドカードはコンビニに売っていて小額で問題ないです。




 で、ここで『電子書籍を日常に取り入れてもいいな』と思ったら、キンドル端末を買うのがオススメ。コイツはスグレモノだぜ!!たま~に8インチサイズが9000円前後でセールしているからここら辺を狙うといいかも。ぶっちゃけヘタなタブレット買うよりはるかに良い。キンドルは送られた時点で購入履歴が反映されているので面倒な入力がいらないのだ。だから『解体屋ゲン』を購読してたら、そのまま端末に右から左へダウンロードするだけで良い。



 ここでプライム会員(月額500円)に入ればプライムビデオが観れるようになる。このサービスはざっくり言ってしまえば、レンタルビデオ屋がウチにあるようなものである。俺はもともと観なかったテレビがさらに観なくなり、レコーダーを外してしまったぐらいだ。支払いも携帯料金の引き落としなので実にラク(ドコモとAUに対応だったか?)。プライム会員も一ヶ月無料があった気がするのでやってみるべし。



 あと、キンドル端末で『艦これ』やってます。便利です。



 …とまあ、電子書籍を手にするコトによりあらゆる『拡がり』を見せるので苦手意識から今まで遠慮してた方も是非やってみてください!!


 

一撃のカタルシス           村田耶融『妻、小学生になる。』

週刊漫画TIMES
07 /23 2019



 特撮の東條昭平と言えば『帰ってきたウルトラマン』の『怪獣使いと少年』が有名なんですが、個人的に『ジャンボーグA』の『ジャンボーグAとジャンボーグ9を処刑せよ!』も代表作だと思ってます。



 しかし、この回は至ってシンプルである。一話ほぼ全部がバトルシーン…これだけ。『マッドマックス 怒りのデスロード』は『ネタバレ?ンなもん無い。二時間全部カーチェイスやっているだけ』って誇張抜きに説明できてしまうが、この作品もそんな感じ。



 が、間の使い方が巧い。そして、これで作劇法の大事なコトを知った。


先の『JA・J9を処刑せよ!』は作中の9割の時間は『Aと9が敗北するまで』にあてられている、復活からの反撃、勝利の時間は1分30秒も無いだろう。


 これが重要なのだ。これに時間をかけてはいけないのだ。『水戸黄門』だって印籠出してからエライ勢いで解決しますよね?これが5分とかじゃダメなんです。






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 見せ場こそスパッと決めるというコト。



 さて、前置きが長くなりましたが週刊漫画TIMESで最近勢いある作品が 村田耶融先生の『妻、小学生になる。』だ。


 一巻発売日当日に一話試し読みをツイッター上でアップしてかなり拡散され話題になりましたので、読まれた方も多いでしょう。で、ここ最近はさらに試行錯誤が面白いコトになっている。やっぱり雑誌で読むマンガはリアルタイム感が最高だ。


 絵柄とかネームとかに苦心が感じられ、回を追うごとに確実に充実しているのですが、今週は『寄せ』がスゴイ!!



 この次の瞬間、ページをめくった瞬間に一撃が炸裂してくれる!!これぞマンガならではの表現だ!!マンガのカタルシスだ!!



 それまで『この男…?』とクエスチョンが蓄積するような行動を読者に見せていたが、一気に『そうか…!!』と反転する快感がここにある。やはりマンガは良い。最高だ。



 そして注目したいのが『一撃で決めた』というコト。これが数ページに渡って説明されては台無しなのだ。



 


過程を踏む           みこくのほまれ『サキちゃんは今夜もぺこぺこ』

週刊漫画TIMES
07 /02 2019


 若い頃マンガ読んでいて『理解できないけど印象に残っていたシーン』というのがあって、最近になって『そういうコトなのか?』って気付くコトが多くなったのですが。


 その中で 高橋よしひろ先生の『銀牙 流れ星銀』の一巻終盤のシーンだ。


 その物語で重要になる『熊犬』というのがある。熊専門の猟犬に仕立て上げるのだ。で、その最初の訓練として『熊肉を食べる』というのがあって、それが難所だったりする。何しろその熊肉の臭いとか味とかが強烈で口にした犬は拒絶反応を示し、なかなか食べてくれない。でも食べさせないからには熊犬になれない。


 主役犬・銀を訓練する竹田は言う『若い頃、最初から熊肉をバクバク喰らう気の強い犬を得た。これは当たりだと思った。しかし、それは違った。そいつは初陣で熊に突っ込んでいってすぐに死んだ。銀…コイツは本物だ。食う前から熊肉を拒んだ。コイツは怖いことを知っている』『でも、食べなきゃ死ぬぞ!!』『食べるさ。生きるためにな』



 …どうしようもなくなって、踏ん張って、いよいよ手にして初めて得る『強さ』は在る。新しいモノを吸収する柔軟性は大事なコトではあるが、それは『恐ろしさを知らない』という場合もある。類似として道具ばかり揃えて何もしないタイプとかいるでしょ?




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 マンガというのはホントに誰にも分からないな~。



 だから面白いんですけどね。



 このブログで度々書いている『サキちゃんは今夜もぺこぺこ』なんですが、アナログペン入れ→デジタルに移行してから明らかに絵に深みが増している。先日発売された四巻もさらに良くなっている。



 デビューしたてのマンガ家さんが連載を経過するコトによって絵柄が変化する…というのはよくあるコト(大体三巻ぐらいには別物になってたりする)ですが、みこくの先生だと20年ぐらいのキャリアからの変化である。これはなかなかレアケースだ。



 が、デジタル作画も今世紀初頭ぐらいには一般化している。40年ぐらいのキャリアの方はともかく、みこくの先生世代だと割とポピュラーだろう。また、今も活躍する40代ぐらいのマンガ家さんだと『早いうちにシフトして良かった』という意見もよく聞く。



 だけど、切り替えられない=ダメってコトじゃない。



 マンガ家さんそれぞれに『違う』というコト。みこくの先生の場合だと『ギリギリまでアナログにこだわったけど、思い切ってシフトした』という葛藤からの覚悟がこの結果になったのは間違いない。正直、みこくの先生は器用なタイプでは無い。



 が、器用でないコトが強みになっている。



 自分はマンガは才能ではないって信じているんですが、こういうケースが時折あるからなんですよね。器用じゃないから一歩一歩キチンと過程を踏むんです。マンガのそういうフェアなトコロが好きなんですよね。





 
 

叱り方と叱られ方           才谷ウメタロウ・花形怜『本日のバーガー』

週刊漫画TIMES
04 /24 2019


 前提として『これは俺のワガママなんだけど、これは無理だし、ましてイイ歳の人だったら容赦なく見捨てる』というタイプの人が居る。



 虚栄心が肥大化したヤツ



 それに関しては『そもそも本人の責任』と思っているし、若い方で見込みがありそうならなんとか力になりたいが、歳いったら絶望しか無い。とにかく人の言うことを聞かない…主従関係とかそういうのでは無い。そもそも俺自身がそういうのが面倒くさくてかなわんから。ここで言いたいのは『ことあるごとに恥をかかされた』と誤認し、感情的になり、無茶苦茶な理屈で自分を正当化させるのに必死になってしまう人のコトを指す。


 経験上


 ・他人と自分を較べてしまう人

 ・聞いても無いのに俺は曲がったコトが嫌いなんだという人

 ・DQN気質

 ・時間にルーズな人

 ・どうでもいいコトに気をとられがちな人


 …あたりかな。



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 さて、今回は週刊漫画TIMESの『本日のバーガー』より『仕事上の叱り方』を参考にしたい。さすが、オヤジマンガ雑誌だね!!
 


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 神宮寺は元ボクサーの青年・加藤を最近雇いましたが、気が緩んだのか取引先の食肉卸につい近況をバラしてしまいます。


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 しかし、その大きな取引の予定も『海産物を使う』という前提であったので、出番はナシとなったコトを伝えたトコロに



 神宮寺、叱る!!



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 ここで注目したいのは『叱る』と『叱られる』の関係がシッカリとしているコトなんです。


 神宮寺は感情的にならずに『なぜダメなのか?』『その結果、どういうコトになるのか?』等々①手短に②理解しやすく説明している(僅か3コマ)。


 が、叱られる加藤もまた『真っ当に受け止めている』という部分も大きい。これってとても『スゴイ人』なんです。大抵の人間はこのように素直に受け止め・理解までいかない。そして虚栄心が肥大化した人間はどういう訳か(ホントに理解できないコトだが)『恥をかかされた!!』と感情的になりそれらをシャットアウトするように脳が命令を出してしまうのだ!!


 あまつさえ『そういう言い方ってないじゃないですか!!僕だって良かれと思ってやったんです!!』



 …とか言い始めるのだ!!経験無い方は幸いだが、こういうヤツはマジでいるからな!!そして、残念ながらそれを直すのは仕事の話でなく、本人自身の責任なんです。他人がどうこうできる領域じゃないんです。



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 そして、週漫きってのデキる男・神宮寺は部下のミスに対して即フォローをする!!これ重要!!デキない男は不機嫌になって回復するのに時間がかかる。もちろん人間であるからにして不機嫌になるのは仕方ないコトなのですが『不機嫌になったところで状況は何も改善されない』『起きたコトは仕方ない』という割り切れるというのがデキる証しなのです。



 そう、叱るのも叱られるのも人間はイヤなのだ。



 だけど、不可避な時は『極力スマート』に『キチンと損得勘定する』のが重要で『引きずらない』までが流れなのだ。さすがオヤジマンガ雑誌の週漫である。参考になる!!


 
 叱るも叱られるも感情をできるだけ介入させないでスマートに迅速に……という話でした。



B級めし             藤川よつ葉・FURICO『夜のおねえさんは食べることばかり考えている』    

週刊漫画TIMES
02 /10 2019


 例えば焼肉がそうなんだけど、あれは大雑把に言えば値段と味は比例する。だからお金持ちはより美味しいものが食べられるというのは揺ぎ無い。


 なら、普通の人は満足できないかと言えばそんなこたぁ無い。


  群馬県の焼肉チェーン『あおぞら』はリーズナブルなお値段で提供する店である。もちろん高級店の肉質にはどうあがいたって勝てはしないけど、高級店はこの店の良い部分には勝てないだろう。この店、実はタレがものすごく良い。値段ありたの満足度ならば最高だろう。俺たちには『うまい焼肉♪ あおぞら』がある!!あるけど、群馬県限定だからツーリングとかのついでにしか行けないぜ!!



 人とか店とか…マイナス要素見つけるより、良い部分を楽しんだ方が人生は絶対に豊かになる。



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 さすが週漫!!どんな題材も平然とB級めしと合体させるッ!!そこにシビれる!!憧れるゥ!!


 
 すげーよな。週漫ってマンガ雑誌はよ…。ホントに何が何でも食い物と合体させるマンガ雑誌なんだぜ?バイク描けないヤツがバイクマンガ描いちゃダメのノリで、食い物描けないと週漫描いちゃいけないんだぜ!!『サキちゃんは今夜もぺこぺこ』のぺこぺこは性的な意味でのえっちマンガなのに、そのままの意味になりつつあるんだぜ?




 さて、この作品、なんと!銀座の高級クラブのアンジュさんが、ダメ後輩を指導して一人前にしないと次のお店のママを任せられない…という条件を突きつけられ。問題の後輩はどうやらB級めしに精通しているらしく、アンジュは興味をそそられますが……?


 というもの。高級クラブというのでワープア寸前の勇チャンはブルってしまいますが、それはこの週漫なんでご安心を……。記念すべき第一話は『カレー』である!!おっ、一気に俺たちサイドによってきたぞ!!いいよな~カレー店。いえーいってノリノリで入ったらテーブルクロスが『仮面ライダードライブ』だつたとかそういう感じで、食ってみたら旨かったし、なんか『こんなんでいいの?』というぐらいに安かったし。



 読んでて『面白い』と思ったのが、二人のキャラクターである。アンジュは高級キャストという自負がある。きっとそういう自分でなければいけないというプライドがあるのだろう。自身に厳しい人なのだ。一方、後輩すずは天真爛漫が過ぎるのが問題なのだが、彼女はアンジュの知らないことも知っている。


 どちらが正しい間違っているでなくて、お互いの良い部分で刺激合えばいいんじゃない?



 …という思惑が透けて見える。人間はイロイロ知っているから豊かになれる。これは死ぬまで勉強の連続なんですよね。高級店には高級店の意味があるし、なんか潰れねーよなってうすら汚い店にも意味はあったりするもんです。



それでも            星野茂樹・石井さだよし『解体屋ゲン』

週刊漫画TIMES
01 /04 2019



 アマゾンプライムに入ってから結構な比率で時代劇映画観てます。


 『殿、利息でござる』のワンシーンで『借金で夜逃げするのはお前が悪いんじゃない。世の中がおかしくなっちまったんだ』と言い、来るべく時に備えお金を貯め続けた男がおりました。その行為を『淀んでしまったものを少しでも綺麗にしたいと願うこと』みたいに言ってましたが、なるほどな…と思った。


 時代劇って何のためにあるんだろ?そんな人情話に意味があるのだろうか?


 ガキの頃、下校するとバアちゃんが『水戸黄門』『大岡越前』『暴れん坊将軍』『銭形平次』等の時代劇再放送を観ていて、自分もよく観ていた。確かに面白いけど、作品は何のためにあるんだろう…と思った。今になって分かる。『淀んでしまったものを少しでも綺麗にしたいと願うこと』で、それは『それでも』という気持ちを描いた『そこらの人々』の物語だったんですよね。




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 平成最後の『一杯のかけそば』!!



 今回の『解体屋ゲン』は平成最後の『一杯のかけそば』であったりする。引っかかって調べてみたら『一杯のかけそば』から平成はスタートしてたから、やはり俺たちの『解体屋ゲン』が平成最後ポジションをやらねばならない…と原作の星野茂樹先生が考えたコトは想像できる。なぁに、簡単な推理だよワトソン君。


 一方、作画の 石井さだよし先生はどこまで旨そうなかけそばを描けるかやってやるぜ!!と頑張り過ぎているとしか思えない。結果、週刊漫画TIMESの『食い物描写のレベル』を爆アゲしてたりする。エッチ枠マンガの食い物描写が下手なグルメマンガより全然旨そうというのが週刊漫画TIMESなのだ!!この雑誌はどこへ向かっている?



 さておいて



 今回の 主役は小さな工務店社長の人良さんが



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 お得意先の倒産によって取りっぱぐれになってしまいました。その光景を周囲は面白がってスマホに撮ってましたが



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 ゲンさん一喝!!



 今まで頑張ってきた反動ですっかり気力を失ってしまった人良さんは『一杯のかけそば』(厳密にはきつねだけど)に励まされるのでした。



 なんだろうな~。『そこらの人々』ってこういう困難がそこらにあって、それでも生きているんだよな~。それが自分たちの世界なんですよね。だから誰かが『淀んでしまったものを少しでも綺麗にしたいと願うこと』をしなきゃならないし……マンガは低俗な大衆娯楽と思っている自分にはそれを期待しているのです。



 今年も『解体屋ゲン』はそれをやってくれます!!『それでも』を描いてくれるでしょう!!


幼稚性            沖田龍児『ヤバい女に恋した僕の結末』

週刊漫画TIMES
12 /24 2018


 こうやってマンガブログやってられるのも、昭和のウルトラシリーズが『自分の根っこ』であったからというのがあるんですが、やはり『ウルトラマンが好きなんて幼稚だな~』と言われたことは多々あるし、これを読まれている方の中にも、そう思っているという方も居るだろう。



 まあ、でも、それが根っこだから仕方ないじゃん。



 …という風に感じられるようになるにはオッサンになってましたが、同時に『幼稚性ってなんだろう?』ってコトに対しても思うコトがある。



 『好きな対象が幼いもの』が幼稚性を決定するものでは無い。思うに『でもそれは自分のコトなんだ』と受け入れられずに『何かのせい」にするコトが幼稚なのだと思うのです。




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 このブログで度々取り上げてます、沖田龍児先生の『ヤバい女に恋した僕の結末』ですが、この作品は『読者を考えさせる』という方向の面白さが良い。石ノ森章太郎先生の本に『一つの対象からイロイロ拾えるようになれ。それが教養だ』みたいなコトが書かれてあって『そうありたい』と思っているのですが、この作品は『それに特化している作品』である。




 Q 叶奏の何が『ヤバい』のか?


 A 幼稚性ですね。




 …というのが現時点の自分の感じるコトだ。作品でも随所に『叶奏の不幸な過去』を臭わせる描写が散りばめられている。『だからそうなった』とも言える。だけど、それでも『自分の人生として受け入れる』というのが大事である。相応の年齢になったらそうならなきゃいけない。なぜなら嘆いて不幸の性にするのは『何の解決にもならない』からであり、善処するのが大人の務めなのだから。



 居たとしたら神様は畏怖する存在ではあるけど、『多分それは、見続けているだけ』だと思うし、間違っても『何かを叶えてくれる存在ではない』とも思うのです。間違っても神様に責任を転嫁しちゃいけない。人は『でもそれは自分のコト』として諦めなきゃならないんだから。




 それにしても鷹野は災難だな~。そういう意味では明らかに彼は大人であった。大人であったから『同類の叶奏にも、だからここで終わりなのは理解できるよな?』って感じだったし、おそらく多額の手切れ金なんかも要求すれば出しただろう。それが自分に課したペナルティでありルールなのだから。


 彼自身が大人であってその常識にあてはめてしまったのが失敗であったのだな…。






 
 

800回            星野茂樹・石井さだよし『解体屋ゲン』

週刊漫画TIMES
11 /27 2018


 2002年のラジコン世界戦における優勝マシンは『タミヤTRF414M』であった。


 そもそもタミヤというのは模型・ラジコンで有名なメーカーであったが、ラジコンにおいて『競技志向のマシンは作らない』という傾向にあった。おそらくマニアックにカリカリするのを避けたかったからだろう。しかし、全体的な要望があったのかTRF(タミヤ・レーシング・ファクトリー)が発足。人気カテゴリーである1/10ツーリングカー・TRF414Xを開発し、それを進化させたのがTRF414Mである。


 ところがこのTRF414Mは設計が古かった。時代はアソシエイテッドのTC3を筆頭とした『シャフト駆動による鋭い加速を武器にしたマシン』が主流になっており、414Mの『オーソドックスな2ベルトスタイルは時代遅れ』と見られていた。


 
 が、実はこの414Mはセッティング幅が異常に広いという長所があったのを多くのラジコンファンは軽視していたのだ。コースや条件が特殊で各選手が苦戦する中、『まずやらない・まずできない』というセッティングを可能にした414Mが勝利を掴んだ。ちなみに記念キットも発売されたが『セッティングもその時のまのなので説明書どおりに組むと走らない』というハラショーなものであった。




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 このブログで度々書いている『解体屋ゲン』がいよいよ800回に突入!!


 しかも今回は異世界編というトチ狂ったアニバーサリーだ。いくらオタク界隈が『なろう系で無双』が流行っているとはいえ、このマンガでそれをやるとか……。


 かと思えば、身近な社会問題をいち早くテーマにしてみたり、最新鋭の技術情報、時にはこれが萌えか…という名言を残した『秘密の花園』などもある。この作品は多岐に渡る展開が『できる』のである。ラジコンでいうならば『異常にセッティング幅が広い』という感じで。



 マンガ評論は俺のような個人でも可能な時代でもあるし、まして、そろそろ『スゴい』の時期でもあるんですが、この『セット幅の広さ』に注目されるコトってあんまり無い気がする。だけど、長期連載を可能にするのってこの要素が備わってないと厳しい。



 今回800回を達成した『解体屋ゲン』ですが、この要素がこの作品の最大の強みになっている。ここまであらゆる題材を受け止められる作品はそうそうないだろう。いける。この世のほとんどの作品が到達できない1000話&100巻もかなり現実味を帯びてきた。まだまだこの作品の快進撃は続く!!


マンガのリアリティ            沖田龍児『ヤバい女に恋した僕の結末』

週刊漫画TIMES
11 /14 2018


 マンガブログ続けていて『これを書いちゃいけない』って思っているコトに『この作品にはリアリティが無い』って言葉だ。



 有り体に言うとこの言葉を言うと『バカっぽく見える』からだ。



 度々議題にあがる『フィクションのリアリティ』なんですが、現在の自分の解としては『理解からの共感』と思っている。そして、その『理解』は『その人のレベル・資質・見識』が絡んでいると考えていて、つまり無闇に『リアリティが無い』という言葉を使うと『自分はアタマが弱くて、視野が狭く、だけどそのコトには無自覚で自分はアタマが良いと盲信しています』と言っているように感じられるからだ(俺だけかもだけど)。



 さて、このブログで度々書いている沖田龍児先生の『ヤバい女に来いした僕の結末』なんですが、沖田先生自身が『賛否両論の作品』とツイートしていた。



 なぜ?


 俺はこういうのを考えるのが大好きで、仮説を立てると『主人公=自分の分身』として理解し共感する人にはツラい…と感じてます。逆に『世界を俯瞰して楽しんでいる』という資質の方は楽しめるのではないでしょうか?



 そういう見方だと、今週のこのシーンが実に面白く、『マンガのリアリティ』を試されるように感じる。




 主人公・護は恋人(だと思っている)叶奏と不倫し、今まさに妹みたいな存在である美波にチョッカイ出そうとしている鷹野とはからずも『話し合い』になってしまう。


 が、以前の記事にもかいたように高野は『女癖が悪いけど、それ以外は善人』というトコロがあり、居直ったり攻撃的になったりするコトは無い。むしろ護に対して好意的ですらある。



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 だから『女癖が悪くて、多くの女性と不倫していることに対して罪悪感は少しはあるさ』と認めている。ここに鷹野の『弱さ』と「人間味』が在る。



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 が、それを護は不用意に『刺激してしまった』というコト。鷹野としても『目をそらしたい罪悪感』なのだ。


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 キミの小説読んだよ。



 …ここに『リアリティ』が在る。そもそも『女性関係の話』であり『護の小説には無関係の議題』であり、突きつけられた罪悪感から目をそらしたい鷹野の動揺なのだ。



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 ……マンガブログやっていて気付いたんですが『こういう感想は誰でもできる。批判するにしても抽象的すぎで全然話にならない』というコト。難しくて目指さなきゃならないのは『誰も気付けなかった作品の可能性に到達するコト』が最良なんですよね。



 そう、追い詰められているのは護ではなく、鷹野自身の方なんです。人間というのは追い詰められると『何が何でも相手を言い負かしたくなる』という衝動が湧き上がってくるものなんです。おそらく誰でも。それを理性で折り合いを付けられるコトが『人間としての強さ』であり、そこで弱さを見せてしまった鷹野に自分は共感からのリアリティを感じます。



 ただ、主人公=自分の分身と感じる方は『一方的に侮辱された。恥をかかされた』と感じるかもしれない。その方はそういう資質なのだろう。沖田先生の『賛否両論』というのはそういうトコロに起因していると思うので『嫌い』というのはありだと思うのですが、『リアリティの無い作品』という意見には『いや、そーじゃねーだろ』とは言いたくなる。



 まあ、主人公=自分の分身って視点の方とはほとほと相性悪くて『キミは理屈っぽい。作者はそこまで考えて作品描いてない』っていつも言われるんだよな~。


 でも、俺は『難しくて目指さなきゃならないのは、誰も気付けなかった作品の可能性に到達するコト』だって信じたいんですよね。


宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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