2015年04月 - 豚か狼か

二年経ちました     村田 真哉・速水時貞・匣咲 いすか『キャタピラー』

ガンガンJOKER
04 /29 2015

 言葉を記号認識的に把握するのと、実感を伴ってリアルを理解するのは大きく違う。


 もうすぐコミティアなんですが中には結構高齢な方もいらっしゃったりします。、昔から好きなマンガ家さんが出展していると『単純に嬉しい』です。続けてくださって嬉しい。もし、その作品がつまらなかったとしても『断たれてない』のが嬉しいです。


 マンガは大変だから、やめちゃうのは読者にどうするコトもできない。ただ、お願いするだけ。だから『ただマンガを続けてくれるだけで嬉しい』です。だけど、それ以上のコトもある。できればリアルとして理解したくなかったが……。



 
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村田 真哉、匣咲 いすか 他

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 『キャタピラー』の作画・匣咲 いすか先生の急逝から二年が経過しました。


 今も『現実感が無い』のと『なぜだ?』という理不尽を感じる。毎回単行本が出る度に感想記事を書くのが楽しみになろうとしていた自分にとって『いきなりの断絶』になってしまった。


 いすか先生にとっては脱サラして夢への軌道に乗りかかった時の出来事だった。これから勝負するコトすら許されないリアルだ。やるだけやってダメでした……それすら叶わない。それがたまらなく理不尽なんです。


 そういう現実


 なんだけど『キャタピラー』は今もキッチリ続いている。速水先生の作画になりましたが、順調に入荷して売れている。


 また、藤見先生のご好意もあり、なんと『サイカチ』ワールドとの橋渡しも最近実現していった。『アラクニド』が『キャタピラー』という世界と繋がることによって『アラクニドワールド』とも言える世界は拡大中だ。『アラクニド』という世界は自由に読者が想像していい魅力がある。そして、匣咲 いすか先生の『キャタピラー』の絵があったからこそ、今の『アラクニドワールド』が在るんですよね。


 そして、この『キャタピラー』は諦めの悪い方々によって今も連載は続いてます。


 
 そう、これも現実なんですよね。


 おそらく、この先も自分は楽しく『アラクニドワールド』について書けると思いますが、匣咲 いすか先生の仕事が大きいのです。声は決して届かないけど、まだまだ自分はこの世界を書き続けられたら嬉しいです。


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なぜだ?          瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
04 /29 2015

 『世の中は理不尽』というのは当然なのです。良いコトに比例して見返りがある訳じゃない。本当に割りに合わなくてしんどいコトだらけです。


 だから『悪いコトしても勝てばいい』なんて考え方には賛同できません。それとこれとは別問題で『世の中は理不尽である』というコトを理解しつつも『なぜだ?』という疑問符が無いと人は真っ当でないと感じるのです。



 
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瀬口 忍

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 原田看守はすでに大人ですからそこは理解しております。そして、すでに薬物に蝕まれている現実から『仕方ない』という受け入れをしていた。いや、この『仕方ない』というのは重要なコトでそれを出来るのが大人でもあるのだから。


 が、踏みとどまらせたのは『なぜだ?』という理不尽に対する疑問と憤りなんですよね。『仕方ない』が世の中を回すものではありますが、『なぜだ?』という疑問は活路を切り開くものだと思う。だから、いい大人になっても『なぜだ?』という憤りは失くしてしまいたくないなあ……。


 思えば『囚人リク』という作品は『仕方ない』と『なぜだ?』の狭間に在る物語ですよね。どちらも本当でどちらも人間のするコトなんです。



 あと、新展開になってから、スピーディに進んでいるのはグゥ!!『失敗ではなくてまだ途中』という感覚はあると思います。特に今週のラストはテンションが上がりますね!!


ライクの関係で        小沢としお『Gメン』

週刊少年チャンピオン
04 /28 2015


 『愛など幻想』とか言うとマンガの悪役みたいですね。『エリア88』の神崎悟とか。


 が、実際はそうなんじゃないかと思える。なんつーか、過剰に求めすぎているからそう感じるのであって、本来的にはそういうもんだと思いますよ。他人同士な訳だし。


 なんでラブは大変だけど、ライクでやっていくのはアリなんじゃないでしょうか?ライクでもさ、認めてもらうコトがかなりのココロの支えになると思うんですよね。



 
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小沢としお

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 今回の『Gメン』はラブで告白したけど、勝太がマジか天然か分からない感じにライクで返した点店という構図になってますが、これは良いアンサーだと思います。


 伊達先輩としては『ラブで仕方ない、耐えられない、だけど一般的で無いのも十分に理解している』という訳なんだけど『人として好きです』という勝太の返事はなんという説得力を持っているのだろう。


 おそらく『きれいごと』では通じない。それは伊達に届かない。勝太の言葉は『人として好き』という感じで伊達を『認めている』というコトで、伊達としては『認めてもらいたかった』というコトなんですよね。『あっ、ラブでなくてライクもアリなんだ』っていう気付きがあったのだと思います。



 伊達は『過剰なもの』を求めていたわけじゃないんです。ただ『認めてもらいたかった』というコト。全ての人に言えるコトだと思いますが、あんまり多く過剰に求めてはいけないんじゃないかな~。



面白い回答         石坂リューダイ『羽恋らいおん』 

週刊少年チャンピオン
04 /27 2015

 マンガはイロイロあったりします。売れているの売れてないのとありますが、一部を除けば『斬新』というのはまず無い。原稿用紙二枚程度にあらすじ書けば『あれ?ヒット作なのに普通っぺえ!?』となるんじゃないでしょうか?


 マンガの楽しさはあらすじじゃないと思います。結局は『楽しく読んでもらう』に尽きるのではないでしょうか?



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 石坂リューダイ先生の『羽恋らいおん』が面白い。


 いや、ストーリーとしては『破天荒な主人公が好きになった女性にアピールしたくてバドミントンを始める。しかし、性格が災いして、再入部をかけて部長と試合することになり特訓中』と書ける。そして、これはスポーツマンガとしての目新しさに関しては無い。


 が、それは面白さへのイコールでは無い。


 作品の命運を分ける回はおそらく今回だ。今回の仕込みいかんで大きく変わると思うのですが、その練習シーンが実に面白く描かれている。あらゆる要素をストレスなく読ませるのはさすがだな~。


 それにしても『バドミントンとは?』という問いに対して、レオの放ったアンサーこそが今後の最大の仕掛けに思えるなあ……。



渡辺航・弱虫ペダル・第349話『ゴールライン!!!』

渡辺航『弱虫ペダル』&『弱虫ペダル SPARE BIKE』
04 /27 2015


 最近のチャリというのはアメリカンメーカーが人気なのだろうか?しかし、ヨーロッパのメーカーであり、選択肢はイタリアンメーカー以外に存在していないコトになっている。もし、キミが自転車への伸び悩みを苦悩しているならばイタリアンメーカーがきっと助けになるだろう。イタリアは正義でしかないのだから。



 
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渡辺 航

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 今週は決着となりましたが、注目して欲しいのはトップ3のチャリが全てイタリアメーカーという事実!!偶然?偶然などでは無い。イタリアの自転車が優秀でしか無い当然の結果なのだ。


 では上位三人を考える


 葦木場なんですけど、ひたすら『俺は強いよ!!』とか過剰じゃなかろうか?ヒルクライムイベントでビビッて逆走したというチキンハートな彼なんで洗脳教育でもされたんじゃないかと心配になる。殺人事件では気の弱いヤツはメッタ刺しにする理論みたいなもんか?それにしても明日からどうするのだろう?


 御堂筋くんですが、やはり最盛期は過ぎたという感はどうしても。つーか、明らかに雑念が増えたなあ……。これじゃ勝てるものも勝てなくなりますね……。


 鳴子ですが、彼が一番有利なのではなかろうか?何しろスグ後ろに弱泉くんが入るので明日からはさらにレースを組みやすくなる。京都伏見はかなり離れているし、箱学は『明日、黒田が何事も無く走っていたら嘘だ』の状態だしなあ……。



 が、やはりここは気になるし多くの読者が感じている疑問だと思うのですが『初日にトップゴールを決めるメリット』というクエスチョンに対する納得のアンサーが提示されてないのか問題なんかと思います。



 

なかなか厳しい      鈍速毎日『マジカロマジカル』

鈍速毎日『マジカロマジカル』他作品
04 /26 2015



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 さて、連載中の『マジカロマジカル』なんですが、かなり厳しい状況になっているように感じます。明らかに時間の関係で絵のクオリティが落ちているのは否めない……。ファンというのもあるので『クレーム』というよりは『現状』という意味での発言ですが、このままだとマズイなあ……というのは当てはまる。



 また、それに比例してストーリーの密度が下がっている。いや、キッチリと話は進んでいるのですが『要素』とか『情報』が少なくなっている。なぜか火野レイことセーラーマーズがマイブームなんで『セーラームーン』観ているンですが、初代は特に面白いですね。『流しているようていて、あらゆる情報とかドラマが進行して最終回までにキッチリと回収している』という感じで。主人公・うさぎの友人・なるが最初の犠牲者で、敵幹部にホレちゃって、死なれちゃって落ち込んで、キモオタの海野くんが慰めて、なんだかんたでベストカップルになっちゃたりが描かれているんです。んでもって、いきなりからでも楽しく観れるのもいい。


 そういう同時進行的な小ドラマがこのマンガには無いのが惜しい!!多分、鈍速先生はそういうのが向いているような気がするんだよな~。例えば、スーパーの娘・ミキちゃんが登場する度に『仕事スキルが上がっている』みたいな描写を入れて、作品の世界に生を与えられれば……。


 今回はトランシーバーとか箱スカとかそういうディテールへのコダワリが感じられるだけにそういうのを前に出した作品を読みたいと思います。


足達さん(コッチが正解)        渡辺義彦『青春リトルポンコッツ』

週刊少年チャンピオン
04 /26 2015


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 先週から『青春リトルポンコッツ』が面白い!!


 いや、足達さんがいるから。底辺(?)女子の魅力……という珍しいアプローチですよね。だいたいにしてこの手のマンガって、男子を汚物扱いする立場なんで。



 今回は『乗ってやろうか?』のセリフに入るまでの『間』がスゴク良い!!マンガにおいては『じらし』というのもテクニックなんですが、絶妙なんです。なんだかんだ言っても渡辺先生ってマンガ巧いよな……。



 そして、春日じゃないけど俺も先週『安達さん』と勘違いしていた……。つーか、春日っそのウザさが俺に似ているなあ……。過去に誰かの恋路を邪魔したかもしんない。


くだらなくても欲しかった      櫻井あつひと『辻浦さんとチュパカブラ』

櫻井あつひと 『辻浦さんとチュパカブラ』
04 /26 2015


 ガキの頃は『ミクロマン』というのが人気あって、イトコはロボットマンというのを自慢しててうらやましかったのですが。で、ロボットマン2が発売された。2980円……!!打ちの親は無闇にオモチャを買い与えるようなタイプでもなかったし、おねだりが無駄だというのも分かっていた(最悪ブン殴られる。ちなみにこれは当時として普通だと思います)。


 だから、どうしても欲しかった俺は月500円の小遣いを全く使わないで半年過ごした。


 そして、貯まったもののオモチャ屋には『くだらない買い物』という理由で連れてってもらえなかった。こうして俺のロボットマン2の購入計画は頓挫したのだが、よくよく考えると半年も置いてくれるとは思えないし、イロイロと穴の多い計画だ。まさに子供だましです。


 ただ、自分の中では『良い思い出』になっているんですよね。バカで無知のクセにやりきったコトに対しての。そして、執念深い自分に対する自信(自分を信じられるという意味)になってます。



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 今週の『辻浦さんとチュパカブラ』ですが、橘さんのターン続きです。


 しかし、彼女はおかしなコトしてますよね。もともと黙っていても男に不自由しないのに、辻浦さんに張り合いたいという動機で優に接するもゲーセンの景品で篭絡ですから。なんともまあ、くっだらない。もっと良いものが簡単に手に入るじゃないか……って思っちゃうんですよね。


 が、だからこそ彼女に感情移入してしまう自分がいるんです。『どうしても欲しい』っていう気持ちの強さがこんなコトまでさせているのだな~って。そして、橘さんもいつかは冷静になったりするかもですが……



 多分、それは『良い思い出』になっている。そんな気がするんです。
 


 

楽しんでんだろ!!      福地カミオ『私のお兄ちゃんはサイボーグです。』 

週刊少年チャンピオン
04 /25 2015


 短期集中というマンガはチャンピオンに多いのですが、イロイロ制約もある。まあ、面白いと言っても『弱虫ペダル』は無理です。今泉くんとの最初のバトルのサドルを上げたあたりで終了だし。反面、メリットもある。緩急の無い空気のマンガをそのまま載せきれるというコト。さすがに一巻超えても変化の無いとか、特定のネタをこれでもかと続けられたら飽きてくる。



 マンガは面白いのは前提としてクレーバーさも求められるのだが。



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 福地カミオ先生の『私のお兄ちゃんはサイボーグです。』が面白い。


 面白いのであるが、それだけでは無い。クレーバーだ。


 短期集中に特化した構成になっている。計算高い……というのはちょっとネガティブに聞こえるかも知れないが、担当さんを含めてなかなかに賢い展開をしている。


 このマンガ、新人さんだけに『チャンピオンはバキを数本を立読み』なんて方がわざわざ『福地カミオ先生載っている!!』なんて見に来るわけが無い。新人としてのベストの選択肢で進んでいる。とにかくシンプルな構成かつ読みやすさに特化しているので、一見さんが手を止める可能性はかなり高い。


 そして『ちょっと、面白い』というぐらいのサジ加減もまた絶妙になんですよね。



 それにしても東谷博士がカワイイな……。なかなかお茶目だったりする。




もの申す!!         鈴木快『黒虎』 

週刊少年チャンピオン
04 /25 2015

 ここまでダイレクトなコトは最近書かなくなっていたような気もしますが。


 ここ最近の『黒虎』の掲載位置がすこぶる悪い。マンガブログというのは『最終的には己の直感のみ』が頼りなんですが、このマンガをこのままにしていいのか?という気持ちが大きい。


 ここら辺は立場の違いはあるかもだけど。



 
黒虎 1 (少年チャンピオン・コミックス)黒虎 1 (少年チャンピオン・コミックス)
(2014/10/08)
鈴木快

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 雑誌としてはそれが『歴史的な名作』であったとしても、売れなければ価値は無い……というのはあるだろう。げんに出版社は景気がかなり悪い。結果、即効性重視のハーレムマンガもずいぶんと増えたしなあ……。


 読者……まあ、マンガブログの立場からすると成長著しいマンガ家さんが最大のエナジーですからね。これはもう『直感』でしかないのですが、これはいい……となったマンガ家さんにはすこぶる楽しみになる。



 さて、『黒虎』なんですが、度々書いているように連載開始時は全く期待して無かった。これは本当に。今読み返してみても初期の頃は今のような引力は感じられないなあ……。が、このマンガは佐之助が出てきたあたりからだんだん加速していき、今では飛んでもなく韋駄天的な面白さを発揮するマンガにまでなった。


 こんな短期間に成長したマンガはなかなか例を見ない。


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 そして、これは才能では無い。少しでもとあがいた結果だ。例えば上記の画像のようにコマとの繋ぎを面白く歪ませているんですが、こういう表現はイキイキした伸び盛りのマンガならでは。



 聞けば『黒虎』は重版も決定したそうなんで、今一度秋田編集部はこの作品についての今後を前向きに捉えてほしい。つーか、やらねぇと祈がえろ酷い目にあうSSをブログにアップしてやるぞ!!やってやるぞッ!!いいのか!?