2017年07月 - 豚か狼か

トーナメント戦のスパイス要素     掛丸翔『少年ラケット』

週刊少年チャンピオン
07 /31 2017


 マンガというのは枠の中での展開というのはあるなあ……。


 将棋って指し方は自由ですが、戦うエリアの広さ・駒の動きは決定されてます。例えば『王で王を撃つ』というのができないように、マンガもまた『できないコトが決まっている』とも言える。そして、『できるコトも決まっている』のです。


 たびたび書いてますが『弱虫ペダル』という作品のすごさって『できるコトがかなり制限される』というコト。極端、自転車の動作はペダルを漕ぐしか無いから。逆に『野球』は勝ち方のバリエーションがいくらでも作れる。さらに『高校野球』なら広がる。一回負けたら終わりという緊迫感がどうしても出る。


 一回負けたら終わりだから…で魅せるテクニックの一つに『故障』がある。




 2017872.jpg



 今回の『少年ラケット』はその要素を入れてきた。これを描いた以上決定されるコトがある。


 例えば『この試合に勝ち進んでも次戦に不安タラタラ』とか『目先の試合をどうするか?』とか、『枠』ができるのです。枠ができるから作品に緊張感が出て面白くなるんです。マンガ入門書などには『マンガは自由だ!!伸び伸び描こう!!』なんてフレーズがつくけど、ありゃ鵜呑みにしたらヤバい。マンガってのは『枠の展開』からの面白さがあるのよ。これで『やっぱりなんでも無かった!!』なんてフリーダムやったらデスなのです。



 マンガは枠の攻防の面白さだと思います。



スポンサーサイト

男を勘違いさせる           板垣巴留『ビースターズ』

週刊少年チャンピオン
07 /31 2017


 もはや死語になった感すらある『萌え』という単語ですが、やはりマンガ・アニメのそういうキャラクターは言い方を悪くすれば『男に都合の良い女』という感じに作られてます。


 メッチャ顔立ちが良くて、性格が良くて、スペックも高くて、主人公を全面的に肯定して受け入れてくれる存在!!


 オラたちのようなブッサメーンズが絶対的に踏み込むコトのできない領域!!そして、そんなオラたちは対してワガママだったりする。二次元ヒロインがオラたちブッサメーンズに意にそぐわない行動などすればたちまちに炎上したりするのだ(だから絶対的にモテないのだが)。




 2017862.jpg



 ヤリマンヒロイン本領発揮!!


 …うん。『扱いに慣れている』とか『そういう経験豊富』とかそういう要素はあるんですが、ハルの『男を勘違いさせるトーク』は狙っているのか自然体なのか?なにしろ、おっかねー女だ。やはりオラたちのようなブッサメーンズはおとなしくエロゲヒロインを愛でるが吉です。



 実際、男など単純だからね~。金・権力・女!!!!!! …こんなバカな?と思っちゃうだろうけど、本当に情けないぐらいに単純なんです。ハルみたいなコトされたら簡単に篭絡できますもん。



 ただ、どういう訳かハルというヒロインは嫌いじゃない。いや、むしろ好き。だけど、リアルにこんな女が寄ってきたら関わりたくないし、防衛の為に全力で逃げるであろう。ブッサメーンズに勇チャンには無関係であるが。



渡辺航・弱虫ペダル・第457話『平坦道の果て』

渡辺航『弱虫ペダル』&『弱虫ペダル SPARE BIKE』
07 /30 2017



 環境も『やってみるまで分からない』というのがあって、成否では無いかな~という気もしますが、部活動は団体だけにこればかりは好みにできないな~。


 そんな中で気になるったのが…



 2017861.jpg



 何だかんだ言っても悠人クンはイチネンなので実況中継の下っ端仕事をやたらやってるなあ……。


 これが昨年の山岳だと『何で俺がやんなきゃいけないの?』みたいなノリだったので、ンなコト無かったんですが、あれは異例で箱学という組織ではコッチが本道ですね……。


 そう、当初は生意気かざしていた悠人クン(まあ、周囲に問題あるんだけど)ですが、案外マトモです。真面目に役割をこなしていますね~。


 で、組織として対照的な総北での鏑木の成長してますよアッピールが胃もたれするぐらいに描かれてますが、これって『不良が気まぐれで良いコトしたら反動でやたら褒められる!!』という構図に似てるな~。今も真面目に地味&地道に箱学に貢献している悠人クンが不憫でならない。



 そして、懸命な『弱虫ペダル』読者はお気づきだと思いますが、坂道たちが卒業したら次期キャプテンで悠人くん対鏑木の構図になるのよね~。苦労人対天才肌のバトルに。



 これって、描かれるのか?ちょっと見たい。


多種多用        吉野宗助『音速ノロノロ』

週刊少年チャンピオン
07 /30 2017


 2017871.jpg



 さて、再登板となりました 吉野宗助先生ですが、前作のストーリーギャグから、二ページギャグからショットガン的な四コマ構成からの三ページギャグという欲張りマンガです!!


 しかし、器用なマンガ家さんだな……と言う感じ。


 マンガっておそらく『訓練』的なトコロがあって、なんつーか陸上選手の『得意距離』的な部分だと思うんですよね。ところが長距離じゃなきゃ、ドコでもオッケーという器用さが吉野先生にはあって、そしてそのどれもが面白い。



 個人的に『マンガ誌としての戦略』としてこういうマンガは欠かせないと思ってます。例えば『弱虫ペダル』と『バキ』を目的でチャンピオンを読み始めた人にとって、ストーリーマンガは理解するまでに時間かかる。しかし『音速ノロノロ』は誰もがまんんなく楽しめるのが強み。そして、そこに多種多様なギャグの面白さだ。


 月イチ掲載でノロノロ単行本化してくれてもいいのよ?



イケメン兄            小沢としお『Gメン』

週刊少年チャンピオン
07 /30 2017

 2017870.jpg


 今週の『Gメン』読んでて思ったんですが、梅田兄はワイルドにイケメンだったりする……。というか、弟のが老けて見えるとかどういうコトだ?そもそも『Gメン』のレギュラーって肝田以外は顔立ち良いんだよね~。


 来週どうなるんだろ?


 弟にチーム入れってんだよ!!というコトならば『クローバー』っぺえし。このキャラはココまでIQ低そうに見えないしなあ…。



それが分かる人            西修『魔入りました!入間くん』

週刊少年チャンピオン
07 /29 2017


 これはもう『仕方ないコト』であり『どうにもできないコト』でもあるんですが、あらゆる生き物にはヒエラルキーが存在する。上もあれば下もある。人間社会もまた『上がイロイロ干渉して下を侵略する』というコト。


 で、『あんまり人をバカにするのは良くない。自分こそがバカになるから』というのがあるんですが、事実として書くと上って結構な比率でとんでも無いバカが居るというコト。厳密に言うと『勘違いに反比例して想像力が萎んでいる』という感じ。



 なので『そんな人はその人の価値を見抜けない』というのがあって、安易に『駄目』とか『使えない』とか評価するものですが、人を評価するというのはそういうコトじゃない。少なくとも『上だから絶対』なんてのは思いあがりだ。


 それが分かる人が必要なんですよ。



 2017868.jpg



 今回の『入間くん』はメチャ感動したんですが、俺だけ?いや、もちろんこの『感動』はイコール『泣ける』というコトじゃないですよ。素晴らしい志を持ちながら、それを理解できる人に出会えないでくすぶっていた人が、初めて『分かる人』に出会えたってコトに感動するんですよね。



 しかし、毎週感想を書くようになってしまったが『入間くん』が面白いな~。つーか、最近のチャンピオンが面白すぎるぐらいに面白い。イロイロなマンガが載っていて、全体的にレベル高くなっているし、それでいてチャンピオンの個性が在る。これからもこんな感じを期待したいですね~。とりあえず、そろそろ三番手のサンデーを抜こうぜッ!!最終的にはジャンプを倒す!!



 …なんて書くと、バカだと思われるし自分も思いますが、そういう意味では『このブログを観てくれている方は入間くんみたいなもんです』と改めて感謝です!!








理念…にあらず          古川一・白土悠介『虚ろう君と』

週刊少年チャンピオン
07 /29 2017


 『これが終わったらノンビリ音楽聴きたいとか濃いみそ汁飲みたいとか…きっと人間の幸せの根っこなんてそんなもんなんだよ』



 岬下部せすな先生の傑作『S線上のテナ』のクライマックスシーン、世界が崩壊してしまう…という危機において主人公が言った言葉だ。大義名分も理想とする理念もいらない……人はささやかでいい、とするアンサーがとても気に入ってます。



 何かと大げさな動機を強いる側は提示しますが、そんなものはいらない。そんなものにいいように使われてたまるか。




 2017873.jpg



 急展開で嫌な予感しかしない『虚ろう君と』ですが、このマンガの描かんとするトコロは『理想理念対ささやかな日常』という部分だろう。この部分は全くブレてなかった。


 マンガというのは『勝利条件』というのがあって、これが明確にストーリーに設定されてないのは読者が混乱する。『ドラゴンボール』だったらベジータと戦う→フリーザ→人造人間みたいに分かりやすく。



 この『虚ろう君と』であると『ささやかな日常を守る・キープする』というのがあって、ここら辺は自分はとても共感するんですが、同時にマンガ的な派手さが無かったかもしんない。惜しい!!本当に惜しい!!ちょっと伝わりづらかったかも!!



 それにしても白土先生の作画はいいな~。開始からメキメキ変化してて、イイ感じに個性が心地良くなっている。






必殺技       浦田カズヒロ『JINBA』

週刊少年チャンピオン
07 /29 2017


 必殺技……


 この響きにウットリ……。


 必殺技はいい。バッファローマンのハリケーンミキサーも単なる体当たりでしかないのに、とてもシャイニングしているではないか!!


 しかし、昨今はリアル志向が阻害し、マンガの中で必殺技が激減しているが、そこで恐れずに描くのだ!!それでこそ必殺技だ!!あと、使う時は技名は叫べよ!!じゃないと真似遊びできないからな~。



 2017864.jpg



 『JINBA』はキチンと必殺技を出しているのでいい!!これからももっともっとド派手な必殺技で読者を混乱させてほしい。ダートでかきあげた砂つぶてがショットガンのように襲う!!とかそのぐらいはもちろん、マグナムトルネードぐらいまでやっちゃってお願い!!



 また、感心したのが『リスク』も描いているコト。これも必殺技では外せない要素だ。『便利だけど無制限に使えない』というのも面白くなるし、『使っちゃいけないけど、勝つためには……!!』みたいなノリもいい。



 また、存在感バッチリの悪役・南海ですが、どこか憎めない感じもマンガしてて楽しい。シリーズ通して出番あるといいな~。


読み返し          佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』

週刊少年チャンピオン
07 /28 2017



 マンガというのは『読み捨て』というのは否定できない。


 本屋に行ってみれば分かる。ごく一部の作品以外は新陳代謝されてしまうのだ。そういう意味ではマンガというの『一期一会』感もあるんだけど、それは『もったいないなあ』と思ってます。


 たまたま出会った作品なのだから、長く付き合おう…という感じに。価値は自分で決めていいんです。そして、それは何年経ったとしても。




 2017867.jpg



 これはもう自分の習性でもあるんだけど、気に入った作品は何度でも読み返す。何年か後にも読み返す。その対話感を楽しまないともったいない。


 そして


 この『鮫島』…いや、『バチバチシリーズ』とも言える作品もいよいよ長期になっている。これを読み始めた中高生は三十代が見え始めた頃かな?その年代の読者は多分『迫力の相撲シーン』とか『魅力的な力士』を楽しんでいたと思います。


 そんな方は今一度最初からの読み返しもオススメしたい。


 このシリーズで地味&地道に描かれているコトに気付くかもしれない。特に『人を育てる。育った者が次を育てる』という部分を感じるだろう。ここ20年ぐらい日本が放置してしまい、今はそのツケを払わなきゃならないコトなんだと思う。でも、世の中は『分かっている人は分かっていて、警鐘を鳴らしている』というのがあるんですよね。



 そういう感覚を養うのにも、自分の目安を知る為にも『読み返し』というのをオススメしたいです。豊かさ、ってこういうコトじゃないでしょうか。

忘れている忘れてない            板垣恵介『花山道』

週刊少年チャンピオン
07 /28 2017


 何でもポンポンと悪意を撒き散らせる人っているじゃないですか?


 あれって、何だろうな~とか思う訳です。で、SNSなんかでクソリプ飛ばしている人なんかいて、あんまりにも酷いんで『コイツの精神構造はどうなっているのだろう?』とか思っちゃうんですよね。で、そういう人って『とにかく悪意を振り撒きたい』らしく(この時点で理解不能)、手当たり次第にクソリプ飛ばしているんですよね。


 そして、それが気持ち良い(らしい)。


 そして、それはスグ忘れる(らしい)。


 悪意を撒き散らしている人は『撒いた悪意はすぐ忘れる』としか思えない。加害者というのは『鈍感だからなれる』というのは間違いないだろう。



 2017860.jpg



 今週の『花山道』はこんなコト描いていいのか?と思った。



 思ったが、『あ、そうかそういうヤツは直後に忘れているから問題無いな』とも思った。なにより板垣先生自身がIQ低いセンパイと書いているからそうなんだろう。



 いろんな意味で『忘れるってのはすばらしい』と感じた。げっぽん。



宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

メールはコチラまで
BQE01233(あっとまーく)nifty.ne.jp