2017年08月 - 豚か狼か

目先            佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』

週刊少年チャンピオン
08 /19 2017


 いわゆるスマホゲームやギャンブルに手を出さないのは『搾取される資質がある』と字部んに期待してないからではある。だって、UFOキャッチャーですら、ウッカリ連コインしちゃうようなヤツに、そんな自制心ある訳ねーじゃん。



 それにしても感じるのは『人間は目先の欲望に弱い』というコト。目先の欲望は動物的だ。人間は『未来がある』と理性を働かせる生き物のはずですが、ここら辺はまだまだ動物的な気がしなくも無い。




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 やめる勇気


 …というのは確かに存在する、と今週の『鮫島』でしみじみ。


 この場合、①コチラの都合はともかく、願っていた機会がやったきた②先延ばしにして、次にその機会があるとは保証されてない


 …というのが明確であって、やっぱり悩ましい。


 たまに書いてますが、自分の勇気の定義ってジョジョにあった『恐怖を飲み込み向かっていける気持ち』というのがあるんです。この場合もそうじゃないかな?もし、機会が来なかったときに『やっぱり、そうしておけば…』と考えるであろう恐怖を振り切らなきゃならないですから。そういう時って、無責任に煽る周囲の空気もあるんですよね(どういう訳だか)。



 この考え方は『バチバチシリーズ』にはちょこちょこ描かれていましたね~。焦る鯉太郎に『三年後を見据えた稽古をしよう』とかね。こういう考え方あると生きるのがスムーズになりますよ。



 …というのは分かっているけど、実行は難しい。


  
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スピード     浦田カズヒロ『JINBA』

週刊少年チャンピオン
08 /18 2017


 『えっ?なら昭和のウルトラシリーズ観ようぜ!!』


 マンガブログ書くにあたって、一番役に立っているのは『昭和のウルトラシリーズ』だ。フォーマットが決まっているが故に、イロイロな要素が盛り込まれている。同じような話でも脚本家や監督によって全然変わる。それこそが『作品の個性』と感じる。



 で、今回注目したいのは『スピード』である。ウルトラシリーズはほとんどが一話完結方式なのでスピードが素晴らしい。スピード…と書くと、どんどん展開が目まぐるしく変わると思われますが、ちょっと違う。限られた時間枠にどういうバランスで入れるか?物語のどこを魅せるか?等々あるんですが、何より『受け手に伝わらないとダメ』というコト。



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 『JINBA』はそのスピードが素晴らしい!!


 まだ、四話目だというのに

 バトルマンガだというのに


 …こんなにイロイロしている!!こんなにスピードがある!!という驚き。『え?どこが?』なんて言われそうですが、『それがスゴイと感じさせないコトがスゴイ』というコト。多大な要素のある物語をストレスなく理解させる…というある意味マンガの極意ですからね。


 それにしても、困難が多いのは主人公サイドより桃馬とテンプリンス側であつたか……。コッチの再起の方がマンガとして盛り上がりそうな気も。いやー、本当に回を追うごとに面白くなってます!!




 

努力とか工夫とか継続とかそういうの         板垣恵介『花山道』  

週刊少年チャンピオン
08 /18 2017



 勝負は総力戦


 …と自分は思っている。なので『天性の才能』というのは『要素の一つ』程度にしか考えてません。もちろん『数学』みたいなカテゴリは天性のセンスが勝負になると思います。が、おおむねそういうのは『ごく一部』じゃないかと。だいたいのコトは総力戦だ。



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 そりゃ、斬られて当然だわ。



 今回の『花山道』はそれが象徴的だ。


 美学に殉ずる花山のカッコ良さ…というのは分かるのだが、俺としては『才能にアグラをかきすぎ』という気がせんでも無い。獅子に勝てる人類など存在しない。だけど、獅子が地球の支配者では無い…というコト。


 実際、人間というのはメチャ脆弱で『普通の人だと本気の猫にすら負ける』と聞いたコトがある。だけど、支配しているのは人間であるというコト。人間は『己の弱さを分析して、ならどうしたら勝てるか?』を実現化できる強さがある。


 花山は純粋すぎた。



はじめての動揺       安部真弘『あつまれ!ふしぎ研究部』

週刊少年チャンピオン
08 /17 2017


 俺、命は平等で尊いなんて微塵も思っちゃいないんです。正確には『俺の好きな人・大事な人の命は尊い』です。



 もしねそれが本気であるのならば生きていけない。ニュースをチラッと見れば紛争やテロでの死亡もあるし、事故・災害だってある。そうだとしたら耐えられない。それを平気で言えるヤツこそ命を軽視しているとしか思えないなあ。


 特に俺はその傾向が強い。博愛は信じられないけど、偏愛には納得します。




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 『フシケン』の鈴が好きなのはそういう理由から。このコは偏愛タイプです。興味の無いコトにはとことん興味が無い反面、大事なものに対する気持ちが深いんですよね。


 で、今回初めて動揺するシーンが描かれてますが、これはいかにも鈴です。熊が襲撃した時も一番平然としていた彼女が、こんな時はこんなにモロいんです。普段の彼女からすると、周囲は薄情と感じるかもしれませんが、そんなコトは無いんですよね。博愛よりも偏愛の人のがココ一番信用できると感じてます。



底暗い引力            星野茂樹・オガツカヅオ『ことなかれ』

マンガレビュー
08 /16 2017


 マンガブログを続けて感じるのは『良さを数値化できない』というコト。絵が何点で、アイディアが何点で…とかそういう感じで。少なくとも自分には無理です。イメージできない。



 その数値化できないマンガの魅力に『引力』がある。その内側に向かって『吸い込まれるような感覚』だ。なんつーか、吸い込まれたらヤバいというのは直感できるんですが、同時に吸い込まれしまいたいという謎の衝動だ。その引力にも種類があって、輝かしい太陽の時もあれば、その逆もある。



 星野茂樹&オガツカヅオ先生の『ことなかれ』はそんな逆の作品だ。底暗い引力を感じる。引き込まれてはヤバい……だけど。



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 単行本が発売されちゃったよ!!


 …という気持ちがある。なんでしょう?この感覚!!まるで『パンドラの箱』みたいな。放っちゃいけないけど、放ちたいみたいな。この作品は『感覚』にくる。一応はマンガブログなんで『分かりやすく作品の面白さを記事にする』というのをしたいのですが、とても困難だ。だけど『引力がスゴイんです!!』と手当たり次第にオススメしたくなる。



 この正体が分からないけど、引き寄せられるという感覚は『恐怖』でもあるんですが、どういう訳か『引き込まれたい』という感覚もある。このせめぎ合いがエラく快感だ。事実、この『ことなかれ』は何度も読み返したくなるテイストがある。この正体が分からないし、分かりたくもある。未知に対する好奇心が刺激される怪作と言えましょう。



 なお作画名義になっているオガツカヅオ先生ですが『りんたとさじ』のスピンオフとも言える作品であり、こちらの作品のテイストはキッチリ感じられるものに仕上がってます。また、原作者である星野茂樹先生は『解体屋ゲン』というガテン系痛快マンガを長期連載されてますが、真逆ともとれる作品に挑んでいるのも興味深い(あとがき参照)。



 イロイロ書きましたが、この作品について伝えるのは本当に困難です。でも本当に『引力スゴイから読んで!!』という感じになっちやう。ガキの頃、怖いもの(本とかビデオ)に近づいちゃいけないと理性がありつつも、抗えない感情にズルズルと引っ張られた……そんな方に特にオススメなんです。


雪崩式テンパリヒロイン   由伊大輔『弓塚いろはは手順が大事!』

マンガレビュー
08 /16 2017


 ガッツ星人!!!!!


 『ウルトラセブン』の『セブン暗殺計画』に登場したガッツ星人は『放映中、唯一セブンを倒した敵』として名高いが、他の敵と大きく違うのは計画性だ。


 ウルトラセブンを倒す為のデータ収拾を冒頭から綿密に行っているのもさることながら、『だったらダン(人間状態)を倒せば良くね?』というクエスチョンに対し『人類に絶望感を与える効果』まで考慮している。事実、敗北して、十字架に貼り付けられたウルトラセブンで前編が終わるのは視聴者も絶望感モリモリである。


 が、アウトオブ眼中だったウルトラ警備隊の活躍によって、セブンが復活し、間髪入れずに宇宙船ごと爆破されてしまうガッツ星人もまた印象的であった。「いや、リターンマッチはやはり格闘戦だろ」というチルドレンの要望でなく、ガッツ星人の『計画性のある知的な宇宙人のモロさ』を描いたのだ。


 この知的なヤツが予想外の行動によってテンパル展開というのは大好物でして(例・パソコン片手にこんなのデータに無いぞ!?)、最近はちょっと見かけないな~とか思ってましたが



 



 出ました、大好物!!


 この作品は過去に記事にしました『弓塚さんは今日も的外れ』の連載版となっております。もちろんパワーアップしており、残念女子から雪崩式テンパリヒロインという斬新な方向にエボリューションしてしまったのだ。


 なんつーか、アクセルとブレーキを踏み間違えてコンビニに突っ込むトコロから、コースアウトしたミニ四駆のように暴走してなぎ倒すように破壊していく…みたいな。


 が、周囲は『弓塚さんスゲー!!』と圧倒的勘違いしている為に、ボロが出ないように弦岡くんが頑張っております(割と貧乏くじ)。果たして、弦岡くんは報われるのか?(多分、報われない)



 読んでて感じるのが『それにしても弓塚さんのモロさはスゴイ』という部分。これでは見本写真と全く違うマクドナ〇ドですらクリアできない(本当にこんな作品)。このギャップの振り切れ方は新しいヒロイン像だな~と感じます。由伊先生の作品はポピュラーな娯楽志向があって、そのマンガ感がたまりません。



 …そして、作品の至るトコロに『フェチ』を感じられるのは気のせいか?確かにポニーテールは男子の劣情を煽りますね(先日そんな事件があった)。





 



 

オタク多様化         森繁拓真『ボイラジ 僕の好きなパーソナリティ』      

マンガレビュー
08 /16 2017

 同年代のオタク友人と話すんですよね。『最近のオタクが分からん』と。


 『いや、オタク自称しているのに作者名とか監督名とか覚えて無いのが訳分からん』

 『だよね~。じゃあ作品を判断する時どうするんだろ?』

 『で、イマドキは声優さん人気みたいなんだけど、どうも彼等って演技力がどうのこうのでは無いように感じるんだわ。なんつーか、アイドルっぺえ楽しみみたいに映る』

 『そういう楽しみ方にシフトしたのかな~』


 …みたいな具合に。『理解したいけど、理解できない』みたいなモヤモヤ感だ。だけど、そういうのを否定的にしか捉えられなくなったらオタクでなくて老害だな~とも思う。『空手バカ一代』で『一生ウシを倒せる強さを維持してやる!発言』よろしく俺もこうありたいのだ。


 さておいて

 『獣の槍事件』でモンハンを挫折した俺は『艦これ』を始めた。確か三周年頃なんで『今更!?』とも言われましたが、とりあえず。このゲームはハンパなく艦娘(ヒロイン)が出るので、一人の声優さんが多数のキャラを担当するんですが『声優さんって、すごい人はすごいな~』と痛感した。若いオタクの方の『なぜ?』が少し理解できた気がした。

 個人的にスゴイと感じた一人を上げると茅野 愛衣さんですね。大好きな『ガールズ&パンツァー』の沙織役でしたが、調べるまで『艦これ』やっているとは思わなかった。確かにろーチャンにそんな雰囲気ありますが、朝霜もやっていたとは…。この朝霜の演技がスゴイと感じてます。『一見、ヘタクソなのを演技している』という深さを感じますね。目からウロコでした。



 



 …と前置きが長くなりましたが、森繁拓真先生の新作『ボイラジ 僕の好きなパーソナリティ』です。『となりの関くん』『おとうふ次元』はもちろん、チャンピオン読者としては『アイホシモドキ』も馴染み深いマンガ家さんですね。


 森繁先生の作品ですごいな~と感じるのを二つ挙げると

 
 ①居そう感~マンガのキャラクターって、やっぱりアレンジされるんですよね。高校生だけど考え方が大人びているとか。その資金源はどこからみたいにイロイロ買えたりとか。ここら辺はマンガの優先順位が絡んでくるんです。森繁先生の作品って『こんな高校生ですよね』とかそういう、居そう感が面白いんです。


 ②多様感~個人的に『守備範囲が広いマンガ家さん』というのに憧れがあります。古くは横山光輝先生などはどうなってんの?と感じる。『鉄人28号』『魔法使いサリー』『バビル2世』『三国志』等々…。このように『なんでもチャレンジ』という作風は『次は何が来る?』というワクワク感が読者としてはたまらない。森繁先生もまた拡大し続けている。



 そして、今回もこの二点をガッチリキープしているのが『ボイラジ』なんですよね~。


 この作品に出てくる主人公・青倉はもちろん、阿出さん・新田というオタクたちが面白い。彼等の言い分には『分かる』と『分からん』が混在しているトコロがとても面白い。


 それでいいよ。そんなもんだよ。
 

 …というアバウト心地良さがこの作品の中に在る。オタクの悪いトコロに『マウント取りたがる』とか『論破』とかありますが、ンなコトしなくていい。これが自然だし、それを少しずつ吸収できればいいんじゃない?という『価値観の多様化』に対するアンサーを感じる。


 そして、今回はどうにも『ラブ(?)コメ』に転がるかもしれないのが見どころです。『アイホシモドキ』だと『コイツ等面白い関係だな~』というトコロに転がったコトもあるので、ここら辺も期待しております。

飲酒イベント!!            ざら『ふたりでひとりぐらし、』

ざら『しかくいシカク』『ふたりでひとりぐらし、』
08 /15 2017


 20歳になって許されるものは『酒』と『タバコ』なんですが、どちらも嗜好品であるけど決定的な違いがあるな~と感じます。


 まあ、ここ最近はタバコの迫害がいよいよキチガイレベルに到達した感がありますよね。自宅でも吸ってはいけない動きは異常。酒などの害……例えば飲酒運転が元で何人も死んだり、その家族・親族を苦しめているのも看過できないじゃん。さらに言えば『クルマがあるから交通事故死亡者が出る。クルマを無くせ』にはならんでしょ。もちろん嫌煙派の言い分もあるし、吸殻散らかしたり嫌いな人の前で吸うのは人としてヤバイよなとは思うけど、嫌煙派の一部のそれは『それ以上にヤバイ』という気が。個人的には酒のがイロイロとヤバイ気がするんだけどな…。


 そういうコトで、どういう訳か『酒に対してはだいたいの人が寛容』というのがある。そして、決定的な違いは『だいたいの人が20歳になったら、とりあえず酒を飲んでみる』というのを経験する。もちろん『合わない』とする方も多く居るけど、タバコはそうはいかない。もう一度書きますが、酒に対しては寛容なんです。




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 というコトで今回の『ふたりでひとりぐらし、』は初めての酒というイベントが盛り込まれてます。



 しかしさあ…



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 お通しとか

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 粋とか

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 謎の作法とか



 …酒というのは『つくづくおかしな世界』だと思います。


 ちょこちょこ書いてますが、自分は『仕事上の酒』ってだいたいイヤなんですよ。『酒パワーで距離感縮める』という考え方と、それに『酒の席だからと甘えてくる人』が気持ち悪い。もちろんそれがいいという人も居るけど、俺は馴染まない。俺にとっては『一緒に飲みたいですね』というのはその時点で好感度が高い人…というコトになる。飲みニケーションなんて言葉で押し通されますが、まだまだ日本人はそういうのド下手くそなんじゃないかと。酒を同調圧力の道具に使っているようではね…(オメーが言うなという気もするけど)。



 で、今回の『ふたりでひとりぐらし、』で感心したのが、好奇心が後押ししているというのもあるけど『イベントとしての下調べ』で飲酒をしているコト。ちゃんとオチに反映されているし、サンゴ先生も『こういうトコロはキチッと大人』なんですよね。『酒の席だから…』に逃げてない。



 そう言えば


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 実は『無印は全巻初版で持ってます!!』というジョジョファンだったりしますが、初めてジャンプで読んだのが第三話『愛しのエリナ』の回だったので、このラストシーンにメチャクチャ混乱したとを覚えてます。その混乱っぷりが妙に快感で……ね。俺にとってのマンガは酒みたいなもんだな。重度のアル中だ。



 余談だけど、単行本二巻の時にサイン本販売あったみたいだけど、宇都宮という立地はこういうのにだいたい絡まないのがツライ……。なんとかしてくれまんがの殿堂・芳文社!!





こういうのでいいんだ。こういうので。        金田陽介『寄宿学校のジュリエット』

マンガレビュー
08 /15 2017


 『孤独のグルメ』は自営業やっているゴローチャンが、一人でメシくっているだけのマンガですが、当然に面白い。そこに共感が在る。


 『こういうのでいいんだ。こういうので』


 …と感想するシーンがあるが、それは何の変哲も無いハンバーグランチである。だが分かる。そう『こういうのでいいんだ』というコト。マンガもそういうのあると思うんですよね。イロイロ巡って『こういうのでいいんだ』という作品が。



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 さて、今回は 金田陽介先生の『寄宿学校のジュリエット』の最新巻です。このマンガはあれよあれよと出世して、いよいよ週刊マガジンに移籍決定です。おそらく水面下ではアニメ化の話も出ているだろうし、かなりの規模で売り出し攻勢かけてくるだろう。



 が、この作品は何も特殊なものでは無い。『世間体があるんで、密かに付き合っているカップル』というスタンダードである。主人公・露壬雄は昔の熱血型ですらある。フォーマットとしてはかなり前の世代だ。が、読んでて感じるのが



 『こういうのでいいんだ』



 …というコト。そして、この作品が受け入れられたというのは『そういうのを求めている読者が多かった』というコトでもある。



 2000年代初頭ぐらいからはいわゆる『ハーレムもの』というのにシフトした感がある。一人の主人公が多数にモテモテという感じ。ここから『異世界に召集』とかイロイロな肉付けをしていく。この『ジュリエット』という作品はこれらの作品とは骨格そのものが違うのだ。


 これ作品を楽しむ上で重要な資質ではあるんですが、主人公を『自分の分身』として観る方と『そうでない』と観る方が居る。俺は圧倒的後者なんです。そういう人にはハーレムものというのは相性悪い気がするんですよね。成り行きとは言え、アチコチの女の子と仲良くしている他人には厳しくなりますもん。


 なので、この作品はとても相性が良い。それぞれのキャラを応援したくなる。特に主人公・露壬雄がいい。こういう頼もしいヤツは誰だって友達に欲しいしね。


 しかし、こういうフォーマットが受け入れられるというのはマンガは奥深い。『こういうのでいいんだ』というのはむしろ攻めの姿勢だったりもする。




真面目さ            板倉梓『間くんは選べない』

マンガレビュー
08 /14 2017


 人間の性質というのは『環境』なのか『生来のもの』なのかというのは判断に困るし、結局のトコロは『互いに干渉している』という気もする。なんだけど、同じような環境で育っているはずの姉と俺とでは全然気質が違う。見事に。マンガブログなどやっているようなオタクな俺ですが、姉はもちろん家族親戚一同は『そういうのに関心が無い。或いは価値の無いもの』というように感じている。しかし、これが『理解のある環境』であったならば『ここまでこじらせなかった』という気もする。


 あらゆる要素がかみ合って人格は形成されるのだろう。『レシピ』というよりは『偶発的な運まかせ』という感じに。


 そして、『真面目さ』というのもそういうものなんかもしんない。




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 さて、二巻が発売された 板倉梓先生の『間くんは選べない』です。


 前巻では彼女が同時にできて、あんりチャンと男女合体ウルトラマンエースを果たしたところで続いてますが、ここら辺はニコニコ静画の配信(期間限定)を読まれたし。


 で、この二巻ではいよいよ間くんのフルコンタクト実践クソ男っぷりが遺憾なく発揮されております。いや~面白い!!


 この作品を読んで感じるのが『真面目さってなんだ?』なんです。実際、作中でも間くんはコトあるごとに『真面目』と呼ばれている。そして本人も『真面目は数少ない取り得』みたいに認識しているトコロがある。



 が、俺は感じてしまった。



 コイツ、実は全然真面目じゃ無いんじゃ……というコトに。生来的に真面目じゃないのに、環境によって『一見真面目』になっただけなんじゃなかろうか?臭う…臭うぜぇ!!ゲロ以下の臭いがプンプンするぜぇッ!!



 そうすると合点がいく。



 そして


 マンガブログを続けて大きくなってきた感情ですが、『人(作品)を見るというのは本当に難しい』というコト。多くの方が『雰囲気』とか『バックボーン』とかに騙されちゃうんですよ。例えば、そうでなければタレント政治家なんて異常なものは存在しない。気付くというのは本当に難しい。


 マンガというのは『分かりやすい悪人』が『罰を受ける』という面白さがありますが、このマンガは『周囲も自身も認識が誤っている?』という面白さがあるなあ。そして、リアル社会でのトラブルはだいたいが後者なんですよね。


 しかし、このマンガの落としドコロはどうなるんだろう?島本和彦先生のマンガに『第三のヒロインが現われて、そのコとくっつく!!』というのがあって、そのマンガ家志望は鉄拳制裁されていたけど。




宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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