2017年08月 - 豚か狼か

もう、お前等        古川一・白土悠介『虚ろう君と』

週刊少年チャンピオン
08 /31 2017



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 結婚しちゃえよ……。


 いや、次回で終了の『虚ろう君と』ですが、なかなか人気の部分で苦戦したみたいですね…。このマンガは記事書いてて楽しかったんだけど、それがチャンピオン読者の全体的な人気を得るのとイコールではないし『好き』な作品でも『ここはこうした方が…』というトコロもありますよね。


 で、このマンガのドコが楽しみかな~と思ったけど、やっぱり知理とさなかのラブの育みにあったような気もします。第一話で、知理が『順調にいけば彼女ゲット』という始まりでしたが、今回だどり着いてしまったのは仲の良い老夫婦の領域です。ホント、もう結婚しちゃえよ…って思いますよね。


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喋ったら台無し…なので挟みます          小沢としお『Gメン』

週刊少年チャンピオン
08 /31 2017

 マンガはやっぱりネームにあるなぁ~とかいつも書いてますが、ここら辺を意識して描かれるマンガ家さんの作品は面白くなる。マンガって、この『ちょっとのネームの差』で印象が全然変わるんです。


 今回は『喋ったら台無し…なので挟みます』


 …という効果的なテクニックだ。



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 今週の『Gメン』でのこのコマがそれに当たる。


 以前『ヒロキの気持ちはよく分かる』と言った彼等のそれを裏付けるもりがありますが、このコマによって彼等の抱えている『悲しみ』がとても伝わる。このコマがあると『彼等は記号的な悪役ではありませんよ』という印象になるだろう。その他にもイロイロな情報を感じ取れる。


 さて、このコマが今回無かったらどうだろう?


 もちろん『面白い』とはなるけれど、『悲しみ』はここまで伝わらないだろう。では、彼等がベラベラと身の上話を始めたらどうか?非常にリズムが悪くなるし、ドラマが軽薄になる。


 マンガというのは『読者に語らずとも伝える』というテクニックは巧いと感じる。ただ『そういう感じる部分を排除して語る』というテクニックもある。それらは分かりやすいのであるが、読者にダメージ与えられない。読者にダメージ与える作品は必要だし、読者もダメージとして感じ取るマンガスキルをアップするのも大事だ。


 こういうテクニックを軽視するような状況・鈍感になったらマンガは途端に衰退するという危機感はありますね。



 

チャンピオン39号の感想

今週のチャンピオン
08 /30 2017


 マンガってどのぐらい読まれているのだろうか?

 マンガってどのぐらい熱量持って読まれているのか?

 
 …そんなコトを考える。何しろマンガはガキの頃より増えた。実際、小さな個人経営の店でもまかなえたのに、今やツタヤに代表されるような大型店舗でも手に入らない作品が多い。だからジャンプが200万部切った…というニュースを聞いた時は『え、まだそんなに売れているの?』と驚いたぐらいです。

 
 マンガの数が増えるのは嬉しいことですが、分散したりするデメリットもある。今の子供は一冊のマンガをボロボロになるまで読むようなコトはしないだろう。スマホで配信されているマンガとかまで含まれるとありがたみは確実に減っている。


 マンガはいつでもピンチだ。あらゆる方面から。常に意識していたいコトなんですが、俺はマンガを飾る道具にしたくない。特別なんて思いたくない。できるだけ多くの方にチャンピオンを楽しんでもらいたいと考えているし、そういうのが当たり前の状態になれば一番いいや…。マンガは本当に面白いのだから。



『ビースターズ』~別記事にしました。


『ビーストコンプレックス』~別記事にしました。


『弱虫ペダル』~別記事にしました。


『吸血鬼すぐ死ぬ』~インタビューでサテツが結構気に入っているっぺえコト書かれていてちょっと嬉しかったり。


『六道の悪女たち』~別記事にしました。


『囚人リク』~別記事にしました。


『浦安』~別記事にしました。


『鮫島』~別記事にしました。


『AIの遺電子』~あ~。移籍か~。とりあえずお疲れ様でした。


『魔入りました!入間くん』~別記事にしました。


『フシケン』~別記事にしました。


『Gメン』~別記事にしました。


『JINBA』~別記事にしました。


『猫神じゃらし!』~別記事にしました。


『虚ろう君と』~別記事にしました。


『少年ラケット』~別記事にしました。


『木曜日のフルット』~これが昭和の特撮だったら『母ちゃんは宇宙人だった!!』というネタになったなあ。





 『ビーストコンプレックス』単行本になんないかな?






アイキャンフライ!!        原悠衣『きんいろモザイク』

原悠衣『きんいろモザイク』とかイロイロ
08 /29 2017
 楳図かずお先生が描いた歴史的名作!!『漂流教室』!!この作品は本当にすごい!!もしアナタがマンガが好きならば、この作品を読まずして死ぬことなかれ、である。マンガは好きなものを読めばいい…という考え方ですが、この『漂流教室』は別格なのである。


 狂ったガキンチョが次々飛び降り自殺するシーンがあって、人はおかしくなると『飛べる!!』と思うのだろうか?危険が危ない。



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 うん。今回の『きんいろモザイク』を読んで『漂流教室』を思い出してしまつたよ。スパイラルマタイ的な何か。



 さて、今回は穂乃花が主役ですが、古くからの読者はご存知のように『女生徒A』みたいな扱いで、カレンの隣りの席でした。が、ここら辺はキャラが変化するコト著しい『きんいろモザイク』でして、気づけば作品イチのアレな子になってしまったような……。いや、このマンガ自体が全体的にアチョー指数高めなんですが、やっぱ穂乃花がアタマ二つぐらい抜けてますね。きらら界のディープインパクトですわ。印象に残りすぎて。



 どうしてこうなった?


 …と思う。が、そのコト自体は誰にもアンサーは出ない。おそらく作者の原悠衣先生自身が『なぜ、こんな子になってしまったの…?』と思っているに違いない。


 ただ、同時に関心いるのが『原悠衣先生の手綱さばき』でもあるんですよね。前半パートは年頃の女の子っぽく『カレンと一緒に行きたい!!』とタイミングを見計らっているあたりが実に面白い。


 そして、後半からの『ギャップ』だ。特にラストシーンはとうとうこの領域まで踏み込んでしまったのか…という吹っ切れた何かが快感ですらある。


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 どうでもいいですが、一本目の効果音の『さめざめ』ってエラい久々に見たような…。ひょっとしてガキの頃読んだ『ドラえもん』以来という気も……。



逃げろ&逃げちゃダメだ         瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
08 /29 2017



 『新世紀エヴァンゲリオン』がリアルタイム放映時は深刻にハマったのですが、それは演出の面白さに惹かれていたと思います。あと、そういう経緯がありましたので『謎で引っ張る作品に期待しなくなった』のはあるなあ。ここら辺は面白いんだけど、ドラマに関しては『合わない』というのがあって、その中で象徴的なのが


 『逃げちゃダメだ』


 …というセリフだ。俺の考え方のキッカケとして重要ではあるんですが、自身は『ヤバかったらすぐ逃げろ』という考え方になっているんですよね。『逃げるな』という言葉はとても強い。これ使えば相手に優位に立てる便利な言葉で卑怯さしか感じ無いという認識ができてしまった。これを押し付けるヤツはほぼ間違いなく『逃げなかった結果なんか知らない』という浅はかな人ばかりだったので(俺の経験上)。むしろ『逃げるな』なんて言われたら『あっ、潮時ってヤツだな』って感じちゃう。


 だけど、それでいいのかな…とも思う。逃げ切れないものもあるしね。



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 今回のレノマが言った『逃げんな』は重みがあるなあ。


 流れとしては無理があるけど、『そうするしか無い』となった場合の決断なんですよね。中途半端で臨むと失敗する…という。例えば、殺人鬼が迫ってきて、やっぱ逃げるんですけど。いよいよもう反撃するしか無いという状況になったらを連想する。


 その状況で『何とか逃げられないか?』とか『束縛できないか?』みたいな考え方だと失敗する。その時に必要なのは『必ず殺す』という覚悟なんでしょう。


 レノマが言いたいのは『覚悟が足らない』だと思います。


 ただ、先ほども書いたようにちょっと展開的に無理があるな…。内海が『こうした方が確実』というセリフからも察せられるように、ここは盛り上がりを優先させた…と受け取ります。



小幡フミオ『HIGHER GROUNDO(ハイアーグラウンド)』

サクっと読めるマンガ…サクマン
08 /28 2017


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 小幡フミオ『HIGHER GROUNDO(ハイアーグラウンド)』全三巻


あらすじ~かつて将来を渇望されていた駅伝選手だった、小田切は挫折しその日暮しのような転落人生を歩んでいた。そんな彼に駅伝監督の申し出が…。小田切は果たして選手たちを育成できるのか?


 掲載誌がゴラクだけにオッサン指数高めな作品。選手になるコトは叶わなくなった……これは俺のようなオッサンの現実で、頑張っても不可能なコトである。だけど、その経験は無駄では無い。『だからこそできる』という意味でもある。


 また、教え子たるキャラクターもそれぞれのドラマを背負っていて面白い。

 

広める              板垣巴留『ビースターズ』

週刊少年チャンピオン
08 /28 2017


 たま~にネットで『良い作品は黙っていても売れる!!』とか『売れた作品は良い作品!!売れなかった作品は何があっても悪い作品!!』みたいな意見があって、ハリセンでアタマをブッ叩きたくなりますが。


 売れる…というのはあらゆる要素が絡み合って実現するものです。『面白い』というのは要素の一つです。面白ければ勝率は上がる…という意味で、成功が約束されたものではありません。



 …というコトで『広める』という要素は欠かせませんが、一応マンガブログの俺はここら辺の役割だと思う(影響力がショボいんだけれど)。


 だけど、その『広める』というのに『旨味ほしさの寄生虫』というヤツだったりしたら…?




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 計算ずくなのか?

 本気でそう信じたのかのか?

 都合の良い方向に解釈しちゃう性格なのか?

 ……それらがミックスされての発言なのか?


 まあ、何はともあれジュノはうまくやってしまった。そして、思う。成功するヤツというのは『こういう白々しいコトを平然とこなせるヤツだなぁ』と。いや、彼女マジで政治家とか向いてますよ。


 俺はダメだな~と思っちゃうのが、レゴシみたいに『私情しかないよ』と考えちゃっているから。


 全くジュノはズルイ。こーいう女は『居そう』感がバリバリする。だけど、レゴシに対する気持ちは本気で、振り向かせるのに全力なのは認めているトコロもあるなあ…。ただ、レゴシと相性良いかと考えると『それは無い』とも思う。価値観がズレ過ぎているのはキツイ。





 

工夫         西修『魔入りました!入間くん』

週刊少年チャンピオン
08 /28 2017

 望月三起也先生の『ワイルド7』をはじめとした作品群は『工夫して勝利する』というのが常だ。昔の作品にも関わらずヒットコミックス版で全48巻となかなか長い。なので初見オススメは『死神を処刑』編ですね。確か70ページぐらいなのですが、少年マンガのエッセンスがここまで濃縮された作品もそうそう無いでしょう。

 その『死神を処刑』編の中で大砲が破壊されちまって、反撃できない…砲弾はあるけれどというシーンにおいて、バイクと板を使って、見事に反撃しているシーンは必見!!ピンチは工夫で乗り越える!!熱いぜ!!



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 『入間くん』は魔界設定なんですが、今のトコロ『人間の意志』で問題解決しているのが面白い。今回は人間界の文化を魔界に持ち込んでアッピールするという発想ですが、限られた条件をクリアするのにアイディアが閃いている。



 この『アイディアで解決』というのはマンガポイント高い。


 まず、ズルさを感じ無い。そして、考える重要性というメッセージ性の説得力が作品にこもるからだ。


 それにしてもお泊り決定ですが、クララの場合は『楽しみ』みたいだな~。女子と一晩屋根の下なのに、女の子として見られてない……。


渡辺航・弱虫ペダル・第460話『静かなる侵撃』

渡辺航『弱虫ペダル』&『弱虫ペダル SPARE BIKE』
08 /27 2017


 エロゲーは目当てのヒロインセレクトして話を進めていく訳ですが、『じゃ、このルートで結ばれなかったヒロインはどうなんの?』という『考えちゃダメ』なコトがある。でも、自分はそういう感覚を忘れたくないのもありますね。


 物語というのは残酷なもので、『報われたり救われたりしたら根幹から揺らぐ』というのもあるんです。残念だけど、お前、今回死亡な~とかね。粗末に扱われてナンボというキャラもある。



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 お前だよ!!お前!!ノブくぅん!!


 全く予想とブレない展開に俺はおおいに笑った。性能的には他のライバルと同等かもしれない水田信行くんはあまりにも扱いが悪い。


 青八木があんなに感動オンパレードで、鏑木まで輝かせてしまったのに対し、それ以上の仕事をしているというのに使い捨てられるであろうノブくぅんに笑うしかない。そう、ノブくぅんはこういうシーンをやらせたら作中で右に出るモノが居ない。この役割を悠人くんあたりにやらせたら(実際、強豪校のリアルでもあるし)猛反発が来るだろう。そう、ノブくぅんは酷使して使い捨てられても気にする読者がいないという唯一といってもいいポジションなのだ。きっと、小鞠あたりも脱落したのを見て『いえ…クソウゼェのがいなくなってレースに集中できそうだな』と山口くぅんとは大違いの評価になるだろう。


 だから僕らは覚えていよう!!水田信行くぅんが『居た』というコトを!!


構成力          浦田カズヒロ『JINBA』

週刊少年チャンピオン
08 /27 2017


 マンガというのは『個人の好き嫌い』というのがあって当然だし、またそういう自由さがマンガの良いトコロですが、『好き嫌いは別に明らかに優れている』という部分もある。


 ネームとか構成力とかね。これが秀でている作品は『好き嫌い』だけで判断するのはもったいないなあ。



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 『JINBA』はこの構成力がズ抜けている。この作品の好き嫌いは別として、これはマンガブログとしては注目せねばなるまい(まあ、メッチャ好みの作品ですけど)。


 クルルとのバトルが避けられない…というトコロで終わったのが先週ですが、今週の冒頭では『負けたら馬肉(死ぬ)』という情報提示の構成で俄然作品に緊張感が出ている。さらにはジンバにとってクルルは『勝てる相手』という情報も今回流している。ここで『競馬の厳しさ』と『その競馬で勝たなくてはならないジンバの精神的な戦いになる』というのを説明させずに読者に伝えているのが巧さです。


 説明セリフを入れるとテンポが悪くなったり、緊張感がそげたりで、これを伝えるのにマンガ家さんは必死になる訳ですが、『JINBA』のスムーズさはすごい。チャンピオン誌の作品はジャンプに比べてスピードの遅さが致命的だと感じてますが、これは頼もしい作品が登場したなあ…。これ、暴言ですけど『説明過多』とか『懇切丁寧』とか『テンポ悪い』というのは例え売れた作品だとしても全面的に肯定できない。読者IQが下がる。マンガ家も読者もレベルアップしないと(もちろん俺も)、ジャンプに勝利できないからなあ。


 読者を成長させるマンガも重要です。


宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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