2019年11月 - 豚か狼か
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制約をどうするか?              川端浩典『仁義理の海太郎』

川端浩典『仁義理の海太郎』
11 /30 2019

 マンガは『自由』である反面、『制約』も多い。



 今年は『ガイキングLOD』にハマったが、あの第一話はロボットアニメとして完璧だな~と思います。その理由が『17分目ぐらいにはバトルに突入してるから』というコト。言い換えれば『それまでに主人公の動機・目的・魅力がキチンと描かれている』という理由から。さらに『ロボットが日常のものではない』という条件も加味されて。


 例えば『戦争ものロボットアニメ』であれば『兵器は非日常のものであるが存在は皆知っている。それが日常に入ってくるという緊急事態』というコトで使える時間に余裕が出る。


 しかし、数々のロボットアニメでも『第一話は主人公が乗り込んだら終わり』というのも少なくない(エヴァとか)。自由を描く為に制約もクリアしないといけないのよ。




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 何気に難しい条件の塊!!



 さて、先週から始まった『海太郎』ですが、このマンガはなかなか大変であり、新人が挑むのはとても困難だ。『ウルトラマン』は①怪獣が出現して②ウルトラマンが出て③基本一話以内で倒す…がないと成立しない。



 このマンガは①寿司を作るうえで問題発生②暴走族パートでヒントを得る③基本一話以内で解決


 
 …に思うのであるが、これを毎回やるのは大変だ。さらにやればいい…というものでなく商業マンガである以上『読者に面白い』と納得してもらわなくてはならない。このフォーマットはマンネリ化しやすいが、さてどうしたものか?



 フォーマットは『安心して作品を読める』という部分もあるが、同時に『メリハリを含ませないと飽きる』という側面もある。『自由』と『制約』のせめぎあいの難しさで、マンガの怖い部分が如実に出てしまったマンガだなあ。



 先の展開もキチンと考えているみたいなんで期待したい。こういうマンガ好きだし。



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静止             板垣恵介『バキ道』

週刊少年チャンピオン
11 /30 2019



 格闘マンガの重要ポイントはイロイロありますが、その外せない要素の一つに『動き』があるだろう。



 『動き』において、いの一番にピンとくるのが『修羅の門』だ。あのマンガはアニメで言うトコロの『動画』の部分が良い。その間の絵の単体で見ると『?』となるかもですが、そこに『炸裂したシーン』にイイ感じに繋がっている。



 『ドラゴンボール』がいまだに人気が衰えないのは格闘シーンの気持ち良さは絶対にあると思う。




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 では静止は?



 ここら辺のコダワリというかテーマに含まれてるのが板垣先生なんじゃなかろうか?


 『動かない動き』という矛盾の中の何かを求めているように感じられる。



 ここ最近、『バキ』の見方が変わってきた。それが当たりなのかハズレなのか自分には分からない。が、今まで自分は板垣先生を全く理解できてなかったようには感じている。


坂道襲撃事件           浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』

週刊少年チャンピオン
11 /30 2019


 〇〇先生ならば許される!!


 …というのはマンガにはある。チャンピオン誌であるならば、やはり板垣恵介先生が筆頭であろう。貫禄の問題である。俺はこの人ならば何描いても許されると思っているし、何をも描いているって感じだ。



 そして、別のベクトルで『何を描いても許される』って感じがするのは、浜岡賢次先生だな~。今でこそバキのパロディは割と一般的になったと思いますが、商業誌でその先陣を切ったのはやはり浜岡先生だったような。何をも描いてしまうしまう板垣先生すら『笑って許してしまう』という感じ。



 で、今回は実写ドラマが決定しのもあってのスペシャル回なんですが




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 坂道、沢編集長に襲撃される!!




 …メチャクチャだ!!



 このネタが許されるのは、やはり浜岡先生だけですね…。板垣先生と言えどもさすがに作品に盛り込めないだろうし。他の作家はさすがに恐れ多くてできない。



 そして、『それができる存在』というのはマンガ誌に必要だと思う。



 何だかんだで浜岡先生はギャグマンガ家として『戦っている』のだ。ここ最近、風当たりの強い『暴力』とかそうだ。子供とか老人とかがフツーに血まみれになったりする。そして、それこそがギャグであり、笑い飛ばせるものを描いている。忠実にギャグマンガとして逃げず誤魔化さずに戦っている。


 実写もそれに負けずに酷い描写をガンガンやってほしい。なんならアントニオ猪木に脱糞させるぐらいやってもいいぞ!!



なぜ当たり前なのか?         細川雅巳『逃亡者エリオ』  

週刊少年チャンピオン
11 /29 2019



 常識…それは『今さらクドクド語る必要の無い当たり前』だ。それに関して説明を求める方がズレている…という認識でいいだろう。



 しかし、いい加減にオッサンになった自分に今一度問う…いや、納得するまで問うべきなのだろう『なぜ当たり前なのか?』と。




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 人の大切なものを奪っちゃいけない。



 以前にも書いたが、この『逃亡者エリオ』という作品は読後に考えたくなる。今まで『当たり前』としていることに『なぜ?』と考えたくなる力を持っている。



 『人の大切なものを奪っちゃいけない』というのはそれこそ幼稚園児が教わるような教訓ですらある。しかし、思い出してみると『なぜ?』を考える機会は与えられたのだろうか?ちょっと覚えて無い。多分『その人が悲しむから』とか『それが悪いこどだから』という感じには教わったかもしれない。


 そして、その『なぜ?』の答えって歳をとったり経験値で結構変化する。


 大切なのは『考え続けるのをやめないこと』なのだろう。そして、それを促すのがフィクションの力であり、少なくとも自分はだから必要としているのです。



 

カラーページ        キットタング鈴原『さちおくん』

週刊少年チャンピオン
11 /28 2019


 『カラーページをいただいたことで約四年間保留し続けていたさちおくんたちのカラー設定がやっと決まりました。今後変わるかもしれませんが』



 …とまあ、単行本発売の流れでカラーページの『さちおくん』だ。2ページマンガはこういう時でも無い限りなかなかチャンスは巡ってこない。貴重な機会だ。




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 …貴重な機会なのに。



 マンガにおいてメシがこんなにマズソーなのはジャイアンシチュー以来だな~。



 そして、カラーページなだけにそのマズソー感は何倍にも膨れ上がってます。こういうカラーページの無駄づかいを張り切って描いちゃうあたり、このマンガもまたチャンピオンなんだな~とつくづく思います。


チャンピオン51号の感想

今週のチャンピオン
11 /27 2019


 『浦安』の重大発表って…何?



 悪いニュースでは無いのは間違いないのだろうけど、再アニメ化なのかな~?ちょっとしたコラボならば『重大』は使わないだろうし。ただ、チャンピオンの現在は『攻め時』って感じ。購読歴が20年ぐらい経ってますが、この機は熟した感は今までに無いものがある。俺が購読始めた頃はいつ休刊してもおかしくなかった。多分、樋口編集長時代だと思うが、ここら辺『チャンピオンズ』ではどのように描かれるのだろう?




『仁義理の海太郎』~別記事にしました。


『吸血鬼すぐ死ぬ』~先週は予告よく読まずにああいうコト書いちゃいましたが、やはりギャグマンガが載っているマンガ誌は安心感があるなあ。


『弱虫ペダル』~別記事にしました。


『さちおくん』~実に自然にダルシムみたいなの出してて逆にビックリする。絶対無許可だよな、コレ。


『入間くん』~別記事にしました。


『ビースターズ』~別記事にしました。


『浦安』~今のコタツって『なんかケチャップみたいなの』は無くなったよね…。今の子はちょっと分からないかも。


『逃亡者エリオ』~別記事にしました。


『フシケン』~別記事にしました。


『SHY』~別記事にしました。


『チャンピオンズ』~別記事にしました。


『娑婆王』~別記事にしました。


『どらコン!』~ラッキースケベウェイトが高いせいか、前よりストーリーのテンポ悪くなっている印象を受けるなあ。


『もういっぽん!』~村岡先生のポニーテール作画ってスゲェんですよね。マンガ寄りでなく、リアル寄りで。多分、好きな髪型なんでしょう。


『こむらさん』~別記事にしました。


『木曜日のフルット』~そろそろ綾波レイ知らない読者も増えてきたかな?



 チャンピオンの広告って最近はスマホゲームが多いんですが、昔のマンガ雑誌特有の怪しい通販とか今は無いのかな?催眠学習型格闘術とか。



説得力!!            暦『娑婆王』

週刊少年チャンピオン
11 /26 2019


 これはもう病気だと思うんですが、俺って『うしおととら』が大好きで、獣の槍持った潮が『うおー!!』とか突進してて、そこにとらが居れば絶対的な安心感を得るんです。



 ヤツ等なら絶対に負けない!!絶対に何とかしてくれる!!



 …という根拠の無い、しかし防ぎきれない衝動が沸き上がるのです。やばいです。オタクは現実と空想の区別がつかないので性犯罪も殺人もするというアレと一緒ではないか!!


 しかし、それは理屈では無い!!魂の共振なのだ!!



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 魂の共振なのだ!!



 『娑婆王』は面白い。マンガの技術としてはかなりヤバいと言わざる得ないのだが(とりあえず読みづらくないか?)、しかしそんなのはどうでもいいとすら言える。感覚的な何か…自分でも分からない何かが刺激されるのだ。


 生きろ…と言ったら『よく分からないけど生きるしかない!!』と言う感じに共振する。バカです。この作品の前には俺はどんどんバカになってしまう。




 いっつも同じ言葉でしめますが、不思議な作品です…。



渡辺航・弱虫ペダル・第568話『加速する吉丸!!』

渡辺航『弱虫ペダル』&『弱虫ペダル SPARE BIKE』
11 /24 2019



 できる


 できない



 …の話で考えたら『絶対にできるでしょ!!』と思うのだが『やってくんない』というのも『弱虫ペダル』だったりする。





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 え…?ここで思い出ブースト挟んじゃうの…?




 『弱虫ペダル』と言えばいつまで経っても決着つかないというのが読者として歯がゆい。二年生のインハイ編に至っては六年ぐらい走っていたような気がする。『マンガは面白ければ良い』とは言うけれどさすがに長過ぎだっぺよ。




 その最大の要素が『思い出ブースト』であり、さらに『こういうの見たい』という読者の思惑がことごとく空回りしているような気がする。例えば二年インハイクライマックスでは委員長からもらった炭酸飲料で最後のパワーを出す山岳とか見たかったのよよよよよ…。



 今回のレースでは吉丸・鈴音の紹介、雉のレースでの走り、MTBレースとはどういうものか…を手短に描いて『坂道がMTBに乗る』という展開に繋げる訳ですが、それを考えると長すぎる…と言わざる得ない。ましてここで『思い出ブースト』となるとレースそのものが半年コースになりかねない。今年中に決着つくのだろうか?なんだか『弱虫ペダル』の記事は『今年中に決着つくの?』ばかの書いているような…。




 でも、渡辺先生は『できる』んですよね。



 『スペアバイク』は読みごたえそのままに一巻で〇〇編とかキチンと完結している。最近だと田所編でしたが、週刊だったら一年使った内容なんじゃ(あるいはそれ以上)。



 そのリズムがいい、という読者が居るのも分かるんですが、せっかくの新展開だし、もっとスピード上げて欲しかったり。このままでは三年のインハイ編になるのが6年後になってしまう!!(そして十分ありえる)






絵空事の戦争        板垣巴留『ビースターズ』

週刊少年チャンピオン
11 /24 2019


 バカみたいな話というよりバカな話であるが、俺は『艦これ』で戦争知識が増えた。



 で、こういう話をすると『戦争をこういうのにするのは良くないと思う』って発言なんですよね。その意味は理解できるが、自分は『そういうカタチであっても知る機会になって良かった』と思うし、申し訳ないけど自分はソッチ側の良い子チャンになりたくない。善悪の話ではない。なりたくないんです。



 フィクションの世界であっても…フィクションであるからこそ、過激で悲惨な争いを描く意味がある。それを拒絶するのが俺はイヤなんだ。




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 その悲惨な戦争は一部の限られた者しか知らない……。



 今回の『ビースターズ』は世界観の核心部分に踏み込んできた。もちろんフィクションであるからにして絵空事ではある。そんなものは存在してない。



 しかし、在る。



 自分はマンガの嘘が大好きであるが、同時にマンガの本当も大好きである。




 現実には存在してない出来事ですが、これは『在ったこと』だし、これから『在るかもしれないこと』でもある。自分が大変影響を受けた脚本家で『結局、人間は互いに憎しみあって滅びるのだと思います』というのがあって、残念ながら否定しきれない部分があります。


 しかし、遅らせることはできるかもしれない。




 自分はフィクションにおける悲惨な出来事や憎しみ、殺し合いは『そのためにあるんじゃないか!!』と強固に信じているトコロはある。俺は良い子チャンなんかになりたくないんだ。



主人公・ライバル・ヒロイン……メガネ君!!            美樹ぶきみ『SHY』

週刊少年チャンピオン
11 /24 2019


 書店に行けばマンガの描き方みたいな本はたくさんありますが、自分の推しは『サルまん』かな~。



 マンガブログ続けていて『そういうコトか!!』って後から腑に落ちるのが多かったのも『サルまん』なんですよね。で、その中で『よし、キャラクターを決めよう、主人公・ライバル・ヒロインはこうだ!!』『肝心なものが抜けているぞ…』『肝心?』



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 メガネ君だよ!!



 このメガネ君というのは『主人公の周囲に居る読者に近しい存在』というヤツだ。これはイロイロな描き方があって、作品の生命線と言ってもいい。


 ドラえもん→のび太くん。読者の誰もが持つ不出来な部分を煮詰めたようなキャラであるが、心根の優しさ、たまに見せる正義感が読者の共感を呼びやすい。


 ダイの大冒険→ポップ。臆病で軽薄なイメージであるが、土壇場で勇気を見せ、また主人公と共に成長していき、そもそもポップの物語ですらある。


 ドラゴンボール→クリリン。実は登場が結構遅かった。連載開始当初はウーロンをメガネ君にしてヤムチャをライバルにしたかったのでは…。かなり強くなったけど、それでも他の面々からしたら非力である。しかし、肝心なバトルの時は常に居る。




 …とまあ、古今東西の作品を挙げだしたらキリが無い。また『北斗の拳』のバットみたいに『その役割を与えたが作品に合わない』という感じで出番が激減したのもある。




 で、今回は手ごたえとして感じるのが『小石川さんに与えてみては?』という感じに仮採用されたようだ。主人公シャイに最も近しいキャラでありながら、敵の葛藤も理解できそうな存在としてうってつけに感じます。



宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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