戦略性         掛丸翔『少年ラケット』 - 豚か狼か

戦略性         掛丸翔『少年ラケット』

週刊少年チャンピオン
08 /28 2015


 その昔『ゲイングランド』というシューティングゲーム(便宜上そう呼ぶ)があった。これがメチャ好き。


 シューティングゲームの元祖といえばインベーダーであって『狙って撃つ』という要素があったのですが、シューティングゲームの自機の火力はガンガン上がって『狙う』というゲーム性はどんどん薄れていったんですよね。そして今や死滅状態だ。


 この『ゲイングランド』は派手になるシューティングの時代に固定画面で地味に敵を撃つゲームなんですが、大きく違っているポイントがあった『20人のキャラを選んで投入する』というもの。なので火力はあるけど、射程もフットワークもダメ。足も射程もあるけど、高いトコロの敵はダメ、高いのは倒せるけと、それ以外は全てダメ……という感じに。これを考えて投入するのだけど、たまに意外なキャラが活躍するシーンもある。何しろゲームの初期に登場するも全く使えないと思われていたザエモンというキャラだけがラスボスを二秒で倒せたりする。


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 掛丸翔先生の『少年ラケット』がさらに面白くなってきた。『あ、このマンガはこういう卓球マンガなんだ』というのが明確になった。


 『戦略性』だ。


 気合と根性という曖昧さではなく、『より読者に説得力を』という意味で『戦略性』を作品に据えてきた。そして、その要素はすでに作品内で描いてきたので来週の展開は『収穫』という感じになるだろう。


 これは面白い。


 自分は『マンガは戦略性』と思っているトコロがあって、どういう一手を刺すか?が楽しみだ。『スメラギドレッサーズ』だと八話まで『溜め』て『一気に開放』というのが戦略性であったが。逆に後だしジャンケン展開が増えるマンガは戦略性が無いなあ…と。いや、展開に困って都合の良い設定デッチあげるなよとかね。マンガって『約束』で出来ているとは思うし。


 少年があるスポーツに出会う→ライバルに出会う→そのスポーツにどんどんのめり込む→入部する→熾烈なレギュラー争い


 …というスポーツマンガフォーマットがある。この『少年ラケット』も例外では無い。ただ、このフォーマットはそれだけ完成度が高いというコトでもある。ただ、それだけじゃなくて、作品を面白くするのは戦略性だ。


 『少年ラケット』という作品はこれからもイロイロなタイプの選手が登場するだろう。そして、それは『どれも魅力的で思わぬ活躍をしてくれる』と期待している。



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宇都宮 勇

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