キチンと見ているか?        神馬耶樹『マトイ・ナデシコ』 - 豚か狼か

キチンと見ているか?        神馬耶樹『マトイ・ナデシコ』

神馬耶樹『マトイ・ナデシコ』
09 /09 2015

 キチンと見ているか?


 ……マンガブログをやっているうちにこのような疑問が常に押しかかるようになった。ネットというものが日常化して『一億総評論家』とも言える時代になってますが、自分はこの『当たり前』を忘れないようにしたいと願っている。


 恥ずかしい話ですが、ネットでマンガの感想を書き始めた頃は『なってなかった』と思う。単純に言えばレベルが低かった。にも関わらず『批評する側は万能である』という気持ちを持っていた。今からすれば何も分かってないし、何より視野が狭かった。


 だけど、やらないからには前に進まないというのも事実でバカなりに続けてきて良かったな、とも思います。これから先に今の自分を振り返ったときに『なってなかったな』と思えれば嬉しいし、それはその時もバカなりに続けてきたというコトなのだから。


 ちょくちょく書いてますが自分が思うに『人に与えられた唯一の平等は人は人を自由に値踏みして良い』というコトだと思う。だけど、それは同時に『自分も値踏みされてんだよ』という意味でもある。値踏みする際の考え方・積み重ねてきたもの。今だけで判断していないか……等々。一億総評論家の時代といえども『結局はあなた自身の値打ち』だと考えてます。


 そして、マンガというのは自分は『その作品の良いトコロに気付く』だと思います。一見、あんまり良くないなあ……という作品も将来性とか伸びるという部分に注目して楽しむんですよね。これが作者・作品によって全然違うんだわ。だからマンガは面白い。


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 さて、今回の『マトイ・ナデシコ』は『人は全然違います』という内容です(要約しすぎだろ)。


 冒頭にて、纏はチカ姉とカエ先輩のバトル勃発に動揺しておりますが……


 今回の見どころはメンバーがそろいも揃ってチグハグな考え方をしてます。纏が『カエ先輩に言わなきゃ良かった』といじけて自分の軽率さを後悔(=半ば自分を責めている)のに対して、志摩子は『自分だったらカエ先輩に怒る』とストレートに考えている。


 リアクションとしてはどちらが正しいのか?それを白黒つけないと気がすまない方は多いが、この『マトイ・ナデシコ』という作品はそう考えてない。『いろんな意見・考え方があって当然じゃん?』という感じです。その後も纏の事情を知っている青木先輩は『カエ先輩の軽率さにちょっと立腹』であり火種のカエ先輩は『とにかくカタつけちまおうぜ』というノリであり、あろうことか勝負に負けて纏をさらに追い込む有様だったり。


 じゃあ、悪いのはカエ先輩なのか?


 ……となると『それも違う』と思うんですよね。少なくともカエ先輩の行動があったからこそ『膠着』という状態が変化したし、彼女なりの善意(?)ではあるので。そして、そこから纏は腹括って『行動』に繋がった訳で。


 整理してみると……


纏の場合~弓道部が特別な場所になったし、志摩子と先輩たちに話せて気が楽になった。

志摩子の場合~いずれ何とか解決したい(友達として)

青木先輩の場合~いずれ何とか解決したい(部長として)

カエ先輩の場合~しゃらくせぇッ!!


 ……という感じだと思いますが、ここで注目したいのは『全員が現状のままで良い訳がない』と思っているコト。これの意志そのものが大事でキチンと見なきゃいけない部分なんです。この場合のダメであるとするならば『とりあえず聞いただけで何もしない』というコトなんですよね。ただ、世間的・組織的には『その方が良い』という側面もありますが。


 それを良いと思うか間違っていると思うか……値踏みはその人次第なのですが、同時に自分も値踏みされる側なのです。世の中にはいろんな人がいる。そんな『当たり前』をついつい忘れてしまうんですがね……。


 弓道描写として、今回は雑学がちょこちょこ入ってましたが、自分としては『あっ、やっぱり中てるの難しいんだ…』と思ったり。エアガンとかだと的ってバシバシ当たるけど、弓道は姿勢が大事なんですね……。そう言えば『艦これ』のアニメで経験者があーだこーだ言ったらしいンですが、セーラーマーズのフレイムスナイパーは誰も突っ込んでくれないのが悲しいぜ……。弓道警察の方にとっては格好の獲物なんだけどなあ……。ただ、この必殺技の誕生エピソードは屈指のデキなんで、むしろ注目集まってくんないかな…とか。俺はそう値踏みしてんだ。



 
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宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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