お互い様だ         平川哲弘『クローバー』        - 豚か狼か

お互い様だ         平川哲弘『クローバー』       

週刊少年チャンピオン
09 /24 2015

 個人的にマンガに強くなりたきゃ古典に学べ』というのがあるんですが、今回は価値観について。


 価値観といっても大げさなトコロでなく、モラルとかマナーね。歴史的名作『釣りキチ三平』は釣りの面白さを描いたマンガでして、当時はホビーマンガが結構あった。ところがこの三平は作品の随所に釣り人のモラル・マナーが描かれていたのもやはり名作ならではだろう。自他協栄の精神。


 が、これも昔のマンガだけに例えば『釣りして出たゴミ』なんだけど『地面に埋める』が素晴らしいマナーとして描かれている。いや、当時は捨てっぱなしでとやかく言われる時代でもなかったのよ。あと、タバコに関しちゃ当時の作品は当たり前であった。


 でも大事なのは『自他協栄』の考え方であって、『釣りキチ三平』の世界ではそれは守られている。それを今の作品に適合させればいいし、古い作品だからこそ大事にしたい価値観の発見もあります。



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 さて、今週も『クローバー』ですが、このマンガの『根幹的なセリフ』が今回出ました。吉良の『お互い様だ』というセリフです。


 これって、年々薄れているモラル・マナー・価値観ではないかな?と感じます。そして『クローバー』という作品が後腐れないスカッとさせているのもこの『お互い様』の精神です。


 『まあ、お前が困っている時は助けてやるから、俺が困った時はお互い様というコトで』

 『まあ、お前が間違っている時は言うから、俺が間違ったときはお互い様というコトで』


 ……みたいな。これが嫌という人も居ると思うのですが、実はこの感覚というのは人間関係を維持するのに気負わずにいいな…と思えるコツのような気がする。そして『クローバー』という作品は対人関係においてベッタリという訳では無いけど、このサジ加減が『長続きの秘訣』という気もする。ライトでありながら長続きするという対人関係もアリでしょう。



 この『クローバー』の開始当初は編集部からの要請もあったと思うのですが押し付けがましい友情でした。ところが、今となっては時代に適合してきたような『お互い様』という古い価値観を現代ナイズさせてきた。


 やはり連載400回目前のマンガだけのコトはある。つーか、400回なんだから巻頭カラー&表紙にはならんのか?



 
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宇都宮 勇

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