本当に冗談じゃねぇよ          瀬口忍『囚人リク』 - 豚か狼か

本当に冗談じゃねぇよ          瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
10 /25 2015


 止まらないこと


 ……生きるうえで一番重要なのコトはコレなのではなかろうか?


 例えば一生懸命勉強して、良い学校に入りたがるのはなぜか?もっぱらが『安心がほしい』というコトなんだと思う。安心して、安定したい……イヤなコト・困ったコトから遠ざけたい。死ぬまで。



 でも分かってしまった。そんなものは存在しない。



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 今回は『内海パート』と『脱獄会議パート』の二つが楽しめる欲張り使用になってますが、やはり前半のインパクトは絶大だ。俺は心の中でピカソ内海と呼ぶコトにした。瀬口先生も長期連載になってたまにはこういうのを描きたくなったのだろうか?なんか分かる。俺もトンチキ記事を書きたいのだが『クローバー』が終わってしまったので、すでに欲求不満でござる。



 が、ここで注目したいのは『何も考えない』を勧めた看守に対して内海は『冗談じゃない』と思ったコト。


 あと、俺自身は内海は『まあ、運が悪かったね』という感じで……少なくとも悪人とは思っていない。むしろ真面目にやってきたにも関わらず、大きなうねりに飲み込まれてしまった犠牲者なのだから。世の中は悪人というのも確実に存在しますが、内海みたいな貧乏くじ人間もまた確実に存在する。


 『復讐が生き甲斐』というのはゾッとするコトなんですが、実際どうなんだろう?多分、何もかも奪われた人間は復讐にすがるのって大事なんだと思います。復讐のコトを考えている……善悪はともかく『それは生きている』というのは確かなのだから。止まっていた内海の時計が再び動き出した瞬間、彼は生を実感している。俺は内海を異常者だとは思わない。思考停止を勧めた看守こそが異常者だと思ってます。


 まあ、内海とリクたちが和解するというのはありえない話で、どちらが悪いという話でも無い。『グリーングリーン』の歌詞にあるように『この世に生きる喜びそして悲しみのことを』とありますが、生きる希望がいずれかの悲しみに繋がるというのはやるせないなあ……。それでも『考えるのをやめない』というのが生きるコトなのだろう。




 
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コメント

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内海の器がかなり大きかったらなあ。見逃す優しさを持たないからこうなる。
シュウロンも丸井も許さないけどね。園児でも分かる罠に掛かったシュウロンは戦犯だからな。その子供でも分かる罠を作って喜ぶ、鬼道院は本当に天才なのか怪しいものだ。

コメントありがとうございます



 『囚人リク』を読んでいて感じるのは『起こったことは変えられないけど、未来は変えられる』というのがあって、その気持ちも分からなくもないですがシュウロンを許すというのは大事なコトだと思います。


 まあ、自分もリアルでそういうことがあったら『許せる』というのは難しいし自信ないんですが『許せるようになりたいな』とは思います。フィクションというのはそういうのを発信し続けなきゃいけないかな~と。たかがマンガ、されどマンガで。


宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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