どうしてこうなった……環境がそうさせた            板倉梓『ガールメイキル』 - 豚か狼か

どうしてこうなった……環境がそうさせた            板倉梓『ガールメイキル』

マンガレビュー
01 /06 2016


 『どうして人殺しをしたらいけないのか?』


 …というのを『ほら、誰も正解を言えないじゃないか!!』と優越感に浸るアホは案外多い。なんつーか、こういうヤツって『論外』という概念はないのだろうか?


 一応、俺の『なぜいけなない?』というコトに対しての答えであるが、そもそも人間という動物は『そういう生き物だから』というコトに帰結するしかない。みんなで食料を得る為に努力したものを成果の上下はある程度なあなあにして公平に分けるのを良しとする生き物であるのだ。仮に怠けた者が独り占めにしようものなら『不平感』が出て、やがて群れを追われる。本能的に協力をして公平感を共有する生き物なのだ。


 ところが、動物の世界はそもそもそういう概念が無い。人殺しというのは『不平感の極地』だと思う。すれば動物になりさがり、それは人として対等でない。『人殺しをするというのは人として扱ってもらえない』というコト。この『人殺しはなぜいけない』というのを論外とするならば、『自らランクを落として、それでも人として対等であろうといるのは認識が甘い』からだ。自分はそう信じている。『人殺しはなぜいけない?』とする人は何を信じているのか?まあ、解らねぇし、解りたくもねぇ。


 ……が、こんなコトを書いている自分に戒めとして記すのだけど『そんなコト考えられて信じられるのは良い環境に居るからにすぎない』というコト。そうである為に、そういうのは極力遠ざけなければならない。『平和ボケ』なんていいますが、俺はそういう状態がずっと続く方がいいけどね。


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 ……というコトで、今回は 板倉梓先生の『ガールメイキル』最終の四巻です。


 殺し屋少女と普通の青年のラブの行方は……というものであるが、結末はかなりインパクトあるので各々読んでください(割と読みやすい巻数だし)。


 このマンガの読後感としてはアナタはどうだろう?俺、メチャなビビリなんで『こういう環境に生まれなくて良かったな』と思った。このマンガの登場人物なんですが、ほぼ全員が『悪いヤツじゃない』というコト。『?』と思う方が居るかもですが、俺は『特に悪いヤツは居なかった』と感じる。かれらは善悪なんて考えてなくて、これが通常運転なんですよね。


 俺がこの世界に居たら『死にたくないので、可能な限り避けるが、殺しに来たヤツをカウンターするなどノロマのするコトなので、とっとと殺す』というコトになる。全く、動物の世界に入ってしまっている。可能な限り、こういう世界からは遠ざけないとイヤな方向に適応しちまう。


 そして、芽衣ですが、彼女の殺しっぷりはなんだったのだろう?


 感覚的に言うと『子供のそれ』だと思う。子供の頃って、平気で生き物殺せるし、エグいコトが平気だ。ところが大人になると、その虫が触れなくなったするアレはなんなのか?芽衣がこれまで持っていたものはそういうものであり、五本木に恋するコトにより『それは溶けていった』という気がする。たまに思うんだよね、大人になって確実に弱くなった部分があるって。なんつーか、等価交換したんじゃないかって。


 なんだけど、それってこれから生きる為の成長で必要なコトでもある。


 だからこそ、芽衣の居る環境はこれからの彼女の為にならなかった。最後に五本木のとった行動は誠実であったと思います。俺にはできない誠実さだ。


 なんで、今ある環境に感謝しつつ、それは存在しているものだから『なるべく遠ざける』というのが対峙だとも思った。『人殺しはなせいけない?』なんてのはやはり論外な考え方だな。

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宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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