魔法など無い      掛丸翔『少年ラケット』        - 豚か狼か

魔法など無い      掛丸翔『少年ラケット』       

週刊少年チャンピオン
01 /09 2016


 『軽井沢シンドローム』の主人公・相沢耕平は元・大規模暴走族の頭領であった。そんなにも大きな組織であり、そういう連中の集まりだから毎月誰かが事故などで命を落とす。『ああ、俺は殺人をしているんだな』って思った。彼が墓石に拝むときは『誰の為でもなく、自分の為に拝めよ……。そうやって俺は死んだヤツを忘れてきたよ』というセリフが印象的だ。


 オカルト信奉というのは昔からあって、それを食い物にする悪意というのは何時の世も無くならないのですが。まあ、フィクションにおける『願いをかなえる魔法』というのはどうだろう?あれはみんなの為にあるのか?違う。違うな…。少なくとも俺にとってのそれは『自分のエゴ』というのがあって、それを他人が『みんなの為』と評するのはいいのですが、自分から言っちゃダメだろ……とは思う。


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 『少年ラケット』は臆せず攻めているのがいい!!


 イマドキだとハンディキャップを持った人を題材にするとイロイロ面倒くさいのだけど、その面倒くさいのにわざわざ首突っ込んで問題提起しているのがいい。そういえば俺も一年だけ水泳部に居て、大会に肘から下の無い選手が出ていたけど、大会長が美談にしていて違和感しか感じなかった…というのがあったなあ。


 身体のハンディキャップあるものを自然にに扱う……無理だな。残念ながら。やっぱり第一印象で『区別』するのは本能でしょうに。が、ここからは人間であるので、『どうすれば対等になれるか?』と刷り合わせするトコロから始まるんですよね。それに、ハンディキャップは別として、そもそもソイツが人間として嫌いというのもあったら平行線なのも道理でしょう。


 ここら辺は自分も結構過敏なトコロあって、小1の頃に学校で身体障害者の映画流して、『洗脳狂育』してたんですが、こともあろうに俺は身体障害者ゴッコなどをやってしまい、こっぴどく怒られた(当たり前だ)。が、その時の先生の一言は良く覚えている


 『あなたは心が身体障害者だ』


 …と。なかなかパンチ効いたギャグなのだが、『こういうアタマの悪い人間にはなりたくないな』と今も思っている。こういう問題は個々が向き合うコト、誰から決められるコトを拒絶するというのは大事だと思います。問題提起という意味で今回の『少年ラケット』は良かった。

 
 魔法というのは無い。そこにあったリアルの問題は直視して自分でなんとかするしか無いんです。それは死ぬまでずっとそのコトの繰り返しだ。


 そう、少年という時に考えて欲しいよね、こういうのって。



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宇都宮 勇

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