復讐してやる!!        野部優美『ランブル・フィスト』 - 豚か狼か

復讐してやる!!        野部優美『ランブル・フィスト』

週刊少年チャンピオン
08 /02 2016


 ガキの頃のアニメ・児童番組はやはり子供たちへのメッセージ性も大事であったからにして、そこら辺は考えられるように作られていた。が、当然にして俺は聞き分けが悪くアタマも悪かったので、納得いかない要素も多かった。


 特に疑問だったし、今も納得いってないのが『憎しみで戦うのダメ』というヤツだ。つーか、俺としては『世の為、人の為』なんてハナから信じてない。『帰ってきたウルトラマン』(またかよ)はナックル星人に対して激怒のあまり『復讐してやる!!』とあるまじきコトを叫んだが、だからこそ『俺のウルトラマン』でもあるんです。自分の大事なものを傷つけられた時の怒りは動機として最も信用できます。



 そして、その『復讐してやる』からイロイロと紆余曲折を経て『憎しみで戦いたくない』というのはアリだと思う。過程を経て得た答えというのは全然違うんですよ。



 20160451.jpg



 …というコトで今回のマンガは 野部優美先生の『ランブル・フィスト』です。以前の『空手婆娑羅伝 銀二』も面白かったが、もちろん今回もグーの空手マンガである。そして、俺は経験こそ無いが空手マンガが好物らしい。古くは『空手バカ一代』を読んで空手にできないコトなど存在しねぇ!!とバカ空手一代になったし、作田和哉先生の『クロオビ!隼太』なんかも大好きだぜ~!!



 そして、今回の『ランブル・フィスト』と言えば



 20160452.jpg


 親友の空手を無残に踏みにじられた主人公・阿倍克己は、復讐に心燃やしていた。そんな時、ストリートファイトしてたいかにもアレなアンチャンは実は空手家だったと知り、入門しようとするが……



 20160453.jpg



 ゆーやっぱり、メチャ怖い人でした……という流れ。



 つーか、このマンガは遠慮が無い。小学生の頃、クラスに一人は居たであろう空手習っているコは『見せて!!』と言えば『先生からはケンカの道具につかっちゃいけないと言われているんだ』というガッカリトークをアナタも覚えているかもしんない。いや、さすがに俺もいい歳の中年なんで言わんとしているコトは理解できますが。



 ためらいなくケンカの道具に使っている



 ……というのが面白い。しかも主人公も『空手でブッ倒したいヤツがいる!!』と隠さず言っちゃっているし~。ただ、このマンガで描かれている空手の使い道としてはもちろん誉められたものでは無いが『動機としてはスゲー納得いく』というのがある。げんにタイサ(怖い空手家アンチャン)も『なら刺せば?その方が確実で簡単』と言っているものの、克己は『いや、空手で』と決意の固さを示している。



 このマンガ、過程をかなり大事にしている



 ……と感じた。間違いであろうとなかろうと、キチッと動機を描いてドラマを展開させている。これは興味を引く。



 また、野部先生もそろそろベテランの域に入ってきているのもあって、マンガそのものとしてもかなり面白い。マンガ一巻目というのは『いかに読者を引き続けてこれからも読んでもらうか?』というのが大事ですが、実にここら辺がうまくまとまっている。むしろマニアよりもフツーにマンガ読んでいる方におすすめしたい作品です。


スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

メールはコチラまで
BQE01233(あっとまーく)nifty.ne.jp