これが高密度!!           湖西晶『〆切りごはん』     - 豚か狼か

これが高密度!!           湖西晶『〆切りごはん』    

まんがきらら系
08 /16 2016


 あらゆる情報が洪水のごとく溢れ出ている……それが高密度作品!!


 ……とは思わない。これはもう『好み』ではあるんですが、『スメラギドレッサーズ』の場合だと『謎解き要素』も楽しんでましたが、自分は『ドラマ』の方に惹かれた。いわゆるフィクションに対しての『検証』というのはあんまり関心無いのかもしんない。



 一見、フツーに読んでいるのに、こうして記事に起こしてみたら『あれも書きたいこれも書きたい』となるような作品が高密度かな~と感じてます。



 そんな訳で今回は…



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 湖西晶先生の『〆切りごはん』今月号(2016.9)です!!



 もともとこのマンガは『必ず何かを食べる』という縛りがある。そう『ウルトラマンが必ず怪獣と戦って勝利する!!』というような条件が。なので他作品よりもさらに巧く8ページにまとめなきゃならん、というハードルの高さがあるのですが、今月はさらに要素が加算されていながら『フツーに読める』というのはベテラン・湖西晶先生の巧さだろう。本当、マンガ家さんのこういう巧さってメロメロメロにされてまうがな。



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 楽しい同人誌イベントで……



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 アレな客が来て台無しに……というエピソードです。



 キャッキャウフフでフワフワなきらら系に於いて、湖西晶先生は『それを描きながら、たまに鋭い刃物で刺してくる』という巧の技を使ってくる。ドラマが本当に巧い。余談ではあるが、湖西先生の『ソーダ屋さんシリーズ』は歴史的名作だと思っている。よく『100ページぐらいから一巻完結の名作』というマンガ好きを試すような質問があるが、俺は『11人いる!』に比肩しうる名作だとマジで思ってたりする。


 さておいて。



 今回のこのエピソードはイロイロと考えさせられた。まず『リアルなマンガ事情の変化』という問題提起が興味深い。今回の客ですが、リアルに増えてんだろうな……と思わせるのが絶妙だ。ドラマの大事な要素ですが『こういうのありそう・いそう』という感触がまず重要だ。他人事…と感じるコトに面白さは感じにくいでしょうし。そして、この男の救いがたいところは『良いコトをしている』とマジで思っているコト。自分もそうですが、これを読んでいるアナタにも『そういうトコロは必ずありますよ』と思わせる接地感がドラマに深みを与えている。


 『正義は自分に在る』


 …と思っている人間が一番残酷で恐ろしい破壊者になりえる。だから自分には疑問を持ち監視してなくてはいけない…そういう戒めを作品から感じる。



 ただ、個人的にさらに考え込んでしまうのが『自分のマンガブログは誤ってないか?』というコトである。だって、勝手に作品について書いているし、画像引用しているしね(汗)。


 そう、今回の事件の舞台って『同人誌イベント』なんです。同人誌イベントったら悪く言えば『他人のフンドシで商売』というコトでもあるんですよね。それを版権元がお目こぼししている…というバランスで成立しているのです。そういう側面からも今回の話は単純に『アイツが悪い!!全部悪い!!』で済ませて良い話では無いし、先に書いたように『俺は正義なので悪は徹底的に叩いて良い』なんてのが『最悪』なのです。



 大事なのは考えるコト。湖西先生の高密度な作品はそうさせてくれる。




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宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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