駆け抜けた               フクイタクミ『百足(ムカデ)』 - 豚か狼か

駆け抜けた               フクイタクミ『百足(ムカデ)』

週刊少年チャンピオン
09 /21 2016

 マンガに対する読者の求めるものというのは『突き詰めるとただ一つしか存在しない』というコト。



 『面白い』



 ……ただこれだけなのだ。何であろうと、突き詰めるとコレなのだ。



 が、自分がもし『売る側』となったらこれがイコールではくなる。『売れるコト』というのが一番大事だ。もし、自分がその立場であったのならば『売れたから面白いんだ』と無理にでも信じなければならない。読者と売る側での歪みで代表格は『終わって欲しいけど、なんかダラダラ続いている』というヤツで、いよいよになったらブッタ切られたりする。酷いのになると、なかなか最後の敵と戦わないでダラダラ続いているのに、最後の敵と戦わずに終わるとかあったりする。




 まあ、先に書いたように自分の立場が違っていたらそうも言ってられないのですが、今の自分の立場からすると『そういうのやめにしようぜ?マンガでガッカリしたくないじゃん』というコトになる。





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 フクイタクミ先生の『百足(ムカデ)』は実に稀有な作品であった。



 話は実にシンプルだ。100人からなる百足という賊にたった一人の馬頭丸が立ち向かった一晩の出来事



 …という子供の発想をそのままマンガにしてしまったような痛快さだ。



 とにかく常にクライマックスで


 とにかく常に戦っていて


 とにかく疾走感があって


 とにかく心地良い



 …全く出し惜しみなしでキッチリ三巻で駆け抜けたマンガだ。この三巻というボリュームが良い。



 が、マンガの売る側の考え方とは著しく合致しない。三巻で終わってしまったら困るというコト。だから、読者の立場としては『こういうマンガも面白い!!もっと読ませろ!!』と声をあげないとダメだ。日本で最も売れているマンガは『ワンピース』だと思うのですが、世にあるマンガの全てが『ワンピース』になったらマンガはアッという間に滅ぶ。



 だって、新規が入ってこれない。マンガ読もうと思ったらめまいするぐらいの巻数のあるマンガしか無かったらマンガは滅ぶんですよ。



 マンガの未来というものを考えるにあたって『百足(ムカデ)』みたいなマンガは一つの完成形とも言えましょう。こういうマンガをもっと読ませろ!!


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宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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