誰も悪く無い          佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』 - 豚か狼か

誰も悪く無い          佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』

週刊少年チャンピオン
09 /22 2016


 『正義はひとつ!!』


 …というのが少年マンガのキャッチフレーズとして好ましいが、それはあくまで便宜上であるのは皆も理解しているトコロだと思います。世の中には様々な価値観があって、成立している。



 だけどマンガとかである以上は『分かりやすい悪役』というのも必要だったりして、さりとて『世の中のいさかいはそういうものじゃない』というのもジレンマとして在る。世の中のトラブルは『分かりやすい悪人』はまず介入しない。むしろ『互いに良かれと思って空回り』というのが現実だろう。



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 佐藤タカヒロ先生のマンガというのは『分かりやすい悪人』というのがほとんど出ない。『バチバチシリーズ』でいうなら大鵠(タイコウ)ぐらいじゃないかな?



 そのどれもに『そうなった理由』というのはアンサーとして用意されている。



 今回の場合であると空流部屋の全員が『良くなって欲しい』と真摯に向き合っているのに『うまくいかない』という流れになってしまっている。そう、これは『努力すれば正しい道に進む』というコトの盲信への否定とも思える。


 ただし、


 ①結果が出るにはこういうしくじりは必要

 ②結果が出るには時間がかかる

 ③これをやっていれば良くなるなんて単純なものでは無い



 等々の意図も感じられる。ガキの頃はとにかく頑張れの精神論でしたが、最近は『でもそれだけじゃ、努力とは言えませんよ』という考え方が浸透してますよね。まあ、努力という字は『努める力』というコトであり、これをこうするという定義というよりは絶えず意識して前進する力というニュアンスに感じられるんですよね。


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宇都宮 勇

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