苦悩            板垣巴留『ビースターズ』 - 豚か狼か

苦悩            板垣巴留『ビースターズ』

週刊少年チャンピオン
10 /07 2016


 実在の人物の生き様を描いたのが『栄光なき天才たち』(原作は永遠の一手の伊藤智義先生)ですが、創作としてのドラマの濃密さが単なるノンフィクションでは無いものにしている。


 樋口一葉(お札にもなっていいるあの人)編ですっかり落ちぶれてバカにしていた老女が『つらいねぇ…つらいねぇ』と独り言いながら仕事しているのを見た樋口一葉が。『この界隈がですか?』と訪ねてみて、返ってきたのが『ばかだねぇ。生きることがだよ…』という言葉。これによって樋口一葉は『市井に生きる人々の苦悩を知り、作品に投影するようになった』という流れなんですが、そりゃ実際のトコロは誰にも分からないし、それはもう創作だと思うんですよ。



 だけど、その短いやり取りに濃密な苦悩を感じる。苦悩を描く……これはセリフで語るなんて野暮ったらしいコトこのうえない。感じさせるのだ!!



 20160605.jpg


 『ビースターズ』が面白い。



 自分の注目ポイントは『苦悩』であり、そのキャラが説明的に語るでなく、感じさせるのがいい。今回はルイ先輩が目立ってますが、彼の横柄な態度・見下した接し方というのは苦悩から滲み出ているのが感じられる。



 これが巧い!!


 それこそ『鳥獣戯画』の時代から擬人化というのは日本人の得意とするトコロですが、この作品はどんどん興味が出てきた。


スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

メールはコチラまで
BQE01233(あっとまーく)nifty.ne.jp