第三回・百本組手!!⑥        星野茂樹・石井さだよし『解体屋ゲン』 - 豚か狼か

第三回・百本組手!!⑥        星野茂樹・石井さだよし『解体屋ゲン』

週刊漫画TIMES
11 /09 2016

 ウルトラシリーズの中でとりわけ『帰ってきたウルトラマン』が好きな理由の一つに『生活感』というのがある。他のシリーズは割と隊員生活を重点として描いてますが、このシリーズは『生活感』が濃い。


 で、そういうのを今現在観たら『古臭い』というのは少なからずありますが、それ以上に時代性の面白さを感じるんですよね。作品というのに『時代性』というのは欠かせないと思ってます。



 こうして『解体屋ゲン』が読めますが、描かれた時代からかなり経っているにもかかわらず『時代性の面白さ』を感じるなあ……。こういうのって『懐かしい』で終わっちゃダメなんですよね。なんというか、この時代から未来への視点という感じのものが無いと。『解体屋ゲン』の先見性の高さにはビックリしますね。








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第264話・保証人(前編)~ヒデと光が付き合い始め、ゲンもまた『絶好のタイミング』とばかりに会社を大きくしようと考えていた。一方、大日本化薬工業・曽我もまた会社を大きくしようとゲンに保証人をお願いする。全てはうまくいっていた。うまくいっていたのだが……。


『所感』~絶好調の時もまた『失敗』があったりして、『解体屋ゲン』においても過去に『ジョージ富田に挑戦されているのに調子こいて失敗しはぐる』というのが描かれている。


 が、これもまた必要な経験ですよ…というのも本当のコトで、この作品は『人間は失敗してもいいんだよ』という根っこの部分があると思います。



第265話・保証人(中編)~すべては順調で……はなかった!!


 曽我の元に入金がなくファンドは倒産していた。このままでは曽我はもちろんゲンたちまで全てを失ってしまう。その時、ゲンは?


『所感』~先に書いた『間違い』であり、それを『許す』というのはとても困難なコトだと思います。と言うか、今回のケースみたいのだともめにもめまくるのが普通なんです。これは自分への戒めとしても書いてますが、『困難があると人は手近なトコロで妥協する』というのがあって、それまで好調だったら尚更なんですよね。


 今回のエピソードで面白いのが、みんながみんなを許してしまっているコト。ゲンに至っては『裸一貫から出直しか』と腹くくってます。諦めるな…という考え方はともすれば時代遅れですが、今一度この気持ちを再認識する時代に入っている気もします。



第266話・保証人(後編)~全ては『ペドロ国際集団』が仕組んだコトで、曽我はまんまとしてやられていた。このままでは、やつらの思うがまま……。ゲンと曽我は思い切った勝負に出る!!


『所感』~今回のエピソードはメチャ濃厚で、あらゆる要素がミッチリ詰まっていて、しかしすんなりと楽しく読めるというマンガのスゴさをまざまざと感じる。


 で、その中でピックアップしたいのがトミーさんだ。


 『解体屋ゲン』という世界観において設定されたライバルはジョージ富田であろう。が、出番を重ねるうちにスッカリ良いヤツに変貌してしまい、読者的にもそれが良かったりする。

 また、ゲンはこの世界で『戦闘力は最強』である。おそらくトシがゲンと互角に渡り合える戦闘力なのだが、別に敵なんかじゃないし、いやいや読者サイド的にも味方だったり。


 …というコトで仕事面でも戦闘力でもライバルとして登場したのがトミーさんであり、そのイケメンぶりも注目ものであったり。


 『だったらこの勝負勝てるかもしれねぇッ!!』のポーズなんですが、石井先生はこれがかなり好きなんじゃないだろうか?過去にはめし魂を炸裂させてたし。



第267話・二人の初仕事(前編)~ペドロ国際集団の件で、ゲンの会社は弱体化を余儀なくされた。そんな中で、ヒデと光のアツアツぶりは救いになっていた。そして、今回秀美が持ち込んだ仕事は意外にもオイシイのであつた。


『所感』~冗談抜きで、こういう状況でヒデと光は救いだと思います。やっぱり希望って大事なんだな~。


 それにつけても秀美だ。彼女のドヤ顔は最高である。もちろん優秀なのではあるが、それと同じかそれ以上にドジっコでありチョロイのがいい。


 今回のエピソードは初期の頃によく描かれた『地域活性化』ですが、ここら辺はこの作品の永遠のテーマなんだろうな~。



第268話・二人の初仕事(後編)~いくら経営がひっ迫しているからと言って、自然破壊して良いのか?という疑問から光は反発し、ヒデとも気まずくなる。

 ゲンはハンスからの絵葉書で、かつてのドイツの思い出から解決方法を思いつく。



『所感』~楽しみになっているコトがある。


 自転車で渡良瀬遊水地によく行くのですが、本腰を入れて自然再開発をしている。その経過を見るのが楽しみになっている。もちろん時間はかかると思いますが、意外にこういう努力はアチコチで行われている。やっぱりネガティブなニュースのが伝えやすいというのもありますが、こういうのももっと報道してほしいコトですよね。



第269話・負け犬たちの闘い(前編)~今度はジョージ富田の会社がペドロ国際集団に買収されちゃったよ!!どうしよう!?


『所感』~これスゴイ出来事のはずなのに


 スーパー集中線による見開きの重機


 …のインパクトが強すぎる(汗)。いや、世の中イロイロなマンガがあるけど、見開きの重機がゲップが出るほど読めるのは『解体屋ゲン』だけでしょう!!


 
第270話・負け犬たちの闘い(後編)~ジョージはかつての部下に『ダイナメンションを辞めるな』と釘を刺した直後に襲撃されたりする。


 怒り心頭のゲンたちは、反撃に出る。



『所感』~これが描かれた直後なのかな?尖閣諸島の中国船体当たり映像がネットにアップされたの?


 これについてですが『個人でも反撃できる時代になったんだ!!』と驚いたものです。


 さて、トミーさんですが、視野が狭くなると危ないというのを体現しているなあ~。あんまりガツガツするとこうなるんでしようね…。




第271話・ロクさんの意志~ロクは考えを巡らせていた。どうにも具合がおかしく、過去の脳腫瘍が再発したのではないか…と。だとしたら自分はどうしたら良いのだろうか…と。


『所感』~イソップ!!


 …いや、今『スクールウォーズ』のソフトが出たんで見ているんですけど、やはりイソップ編はマジでズシンとクる。勇チャンにとって脳腫瘍=イソップというトラウマなのだ(俺だけか?)。ただ、観て良かった…というのが絶対的で、自分の中で『人の死』というドラマの題材としては最高峰です。


 『解体屋ゲン』という作品はそういうウェットな部分はあんまり描かれないのですが、これは珍しい球種の回ですね。しかし、この回に出てきた吉住さんがまさか……。


第272話・ロクさんの意志~ロクさんが眠ったきり意識が戻らない。意思書には治療を拒否する旨が書かれており、ゲンはどうするかためらう。一方、ロクは今までの人生を振り返るような夢を見ていた。


『所感』~このエピソードは『解体屋ゲン』の中でもかなり特殊だと思います。

 なんというか、『感覚的に死生観を描く』という感じで、なんかうまい言葉が出てこないな~。だけど、感じる部分は大きくてとても印象深い回に仕上がっております。



第273話・山読人(前編)~次の入札の為に事業提案書を仕上げなければならない。ロクのツテで木村を紹介される。木村は何やら風変りな人物であったが、神がかりな洞察力わ持っているコトにゲンは驚く。


『所感』~『解体屋ゲン』という作品はマンガロジックをシッカリと仕上げてくる印象がある。何かの困難に対して、面白さと説得力を持たせた解決方法だ。それに対して、今回の木村という人物はオカルト的と言ってもいい。


 なんだけど、ベテランとか達人の『感性の領域』というのも確かに存在する。


 焼肉食い放題に喜ぶゲンたちなんですが、多分ニッキュッパぐらいの定額固定料金のトコロなのだろう……。こういう俺たちサイドな視点も入れるから今回の木村が引き立つなあ。



第274話・山読人(後編)~木村の協力もあって、ゲンは入札に見事に競り勝った。しかし、折からの雨が悪化し、このままでは現場が地滑りを起こしてしまう。ゲンと木村は現場に向かうと、案の定入札に負けた土建屋がデーター収集をしていた。


『所感』~地滑りが起きそうな時は上に逃げろ!!


 …解説を聞けば『あっ、そうか!!』なんですが、イザ起きたら一目散に下山しちゃいそうです。マンガって時々こういう『非常時の知識』というのがあって、『解体屋ゲン』では頻繁に描かれる。かと思うと、ゲンによる人間UFOキャッチャーとかあったりするから変化に富んでいるなあ。








 今回はここまで!!残り26話(百足風に)


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宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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