澄み切ったクズ共!!       伊科田海『サイコ・ロード』 - 豚か狼か

澄み切ったクズ共!!       伊科田海『サイコ・ロード』

週刊少年チャンピオン
11 /29 2016


 『帰ってきたウルトラマン』(またかよ)で大好きな敵役と言えばナックル星人である。


 コイツはウルトラマンが強いというコトで、まず用心棒怪獣ブラックキングを用意していた。さらに囮の怪獣を使い、地道にウルトラマンのデータ分析をしていた。いきなりやってきて返り討ちにあういつもの怪獣・宇宙人とは訳が違う。



 が、ここまでだったら『でも、そういう敵は普通に出るよね?』となるだろう。まあ、あわてるな。あわてる乞食はもらいが少ないぞ。さらにナックル星人は主人公の身近な人間二人を車でひき殺すというコトをして動揺を誘う!!



 いいぞ…!!郷の心は嵐の海のように狂っている!!今なら勝てる!!



 そして、手段を選ばない汚いナックル星人はウルトラマンに勝利する!!うっかり俺は『なんてカッコいいヤツなんだ!!』とか思ってしまった。勝つ…というコトに徹底した汚さがむしろ純度を感じてしまった。




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 そんなコトを思い出し、そのクズっぷりにビリビリきた!!


 …今週から短期集中として始まった 伊科田海先生の『サイコ・ロード』は全力で俺は支持したい!!なんつっても主人公サイドの清々しいまでのクズっぷりに楽しさを感じてしまったから。コイツ等は本当に酷い!!しかし、ここまで純度が高いと何か憎めない。


 マッドサイエンティスト・マックスの自分の快楽の為に社会的貢献は通過点というのがクズで良い。いや、人の道を説くならば、最初は自分のエゴの為の研究だったけど、感謝する人々に感化されて心理変化する……というヒューマニズムなんて微塵もない。こいつは生粋のクズです。ゲロ以下の臭いがプンプンするぜーッ!!


 一方のサイロウも『理解できないクズ』というトコロで澄んでいる。とても深いのに透明度が高いが故に底が見えてしまう湖のようだ。が、澄んでいる=善人なんてこたぁ無い。つーか、コイツに善悪の概念など無い。但し、雑念も無い。こういうヤツだから長生きなんかもしんない。マジで。



 本来は吐き気がするぐらいのクズなのに、どういう訳がコイツ等そんなに嫌いじゃない。いや、むしろ好きだ。



 さて、前作の『フォールアウト』では凝ったギミックを発揮させてましたし、過去記事にも書きましたが、結果として『予想以上に伸びた!!』というのがあって、ビックリです。偉そうに難癖つけてましたが、ここら辺はすでに克服した感がある。そう『申し分ない』というヤツだ。文句なく面白い!!


 そして、この作品から放たれる『綱引き感』が楽しい。


 五週で15人というからには平均三人ブチ殺すはずなんだが、今回は僅かに一人だ。これはペース配分としておかしい。おかしいのであるが、『これも計算のうち』というのが作品から漂っているのがタマラン!!俺はウレション漏らさんばかりに楽しんでいる!!


 理性がスッ飛ぶ面白さがここに在る。







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宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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