読まれる…ということ            玉置大地『まちからチョコがきえるひ』          - 豚か狼か

読まれる…ということ            玉置大地『まちからチョコがきえるひ』         

週刊少年チャンピオン
01 /24 2017


 アナタはノドを潤そうと自販機の前に立ちましたが、さてどうするか?


 やはり『知っているもの』『有名なもの』『名の通ったメーカー』になるだろうし、何より飲みたいものを飲むだろう。そして、どれも知らない商品だとしたら外観が好みのものを選ぶはず。


 『名も知らない』『見た目がイマイチそそらない』『そんなメーカーあったっけ?』というのはなかなか買わないだろう。たまに気まぐれで試したくもなるが。人間は本来的に保守的な生き物だと思うんですよね。


 つーコトで俺はフルコンタクト実戦マンガ記事を提唱しているのですが、『読みもしないで感想語るな』という意見が大嫌いである。『なんかつまらなそう…』というのも立派な意見ではないか?つーか、マンガというのはほとんどの人がそう接している。



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 さて、今回の新人賞受賞作の一つである 玉置大地先生の『まちからチョコがきえるひ』がとても興味深い。


 ストーリーとしては『異常フェロモンでも出ているんじゃないかレベルのモテモテ主人公がバレンタインデーの日に様々な女性のアプローチをかわしまくる。なぜ彼はそんなに必死なのか?』 というもので、奇をてらった感は全く無く、オーソドックスなコメディに仕上がっている。


 ハッキリ行ってパッと見の絵はそんなにうまく無い。PIXIVでのイラスト……という視点で考えると、スコアは期待できないだろう。が、俺はこのマンガは大真面目に新人としてはかなり秀逸なマンガセンスがある方と感じました。


 さて、そもそもにマンガ賞というのは、どんなにクソみたいな作品でも審査はある。見てもらえる。そして、そこから絞られた作品はチャンピオン作家さんがキチンと読んでくれる。


 そう、読んでくれる。自販機の例で言うなら、全部の味を試飲してくれるのだ。


 が、実際のマンガというのは『なんかつまらなそう…』で敬遠されてしまう。それは十分な理由なのだ。


 なので俺は新人賞の度に『ページが多い』とか『ネームが見づらい』とか『無駄が多い』というのを書いているんですが、普通の読者は新人のマンガを熱心に読まないのだ。世の中にはたくさんのマンガがあるから、別にそれに執着しなくても良いのだ。



 その中で、玉置先生の作品は今までの新人賞とはかなり違った。『24ページと適度なボリューム』と『読みやすいネーム』が今までの新人賞受賞者より抜けた感がある。ここら辺が絶妙なんです。マンガというのはサービス業ですが、ここら理解されているなあ…。パッと見の絵がキャッチーじゃないんですが、それはそこまで深刻なコトじゃない。今風の人気絵を模倣すれば、それだけでトータル値の高い作品になると感じます。



 『読んでもらうには?』というのにかなり意識している新人さんですよね~。面白かったです!!


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宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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