ヒットするシーン            古川一・白土悠介『虚ろう君と』 - 豚か狼か

ヒットするシーン            古川一・白土悠介『虚ろう君と』

週刊少年チャンピオン
04 /29 2017


 どこまで『溜め』を作って、どこで『開放』するか…というタイミングの探りあいがマンガの構成でもあるんですが、やはりコレに関しては『スメラギドレッサーズ』の『私の着替え見せてあげるわ』がここ最近のチャンピオンでベストだと思います。



 『弱虫ペダル』の初期も弱泉くんとのバトルで、ダメでした(ここまでが溜め)→サドルアップ(開放)→ゴール(カタルシス)というのが巧かったですね~。開始しかマンガを軌道に乗せるには、ここら辺がキッチリしないと難しいと感じます。



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 『虚ろう君と』の場合はどうか?



 自分はこの作品は面白いんですが、やはりいまだに『開放』が無いのが引っかかる。強いて言うなら『最上遊…あいつは悪だ』と認識したシーンが良かったけど、まだ『溜め』になっている。ジョジョ第三部だと『花京院を悪認定してから、一気に叩きのめした』からカタルシスがあって、承太郎に感情移入したんですけどね。



 おそらくこの作品はかなり練りこまれているんですが、そこが無いのがフラストレーションになっている。楽しい目的地に向かっているのに渋滞にハマってしまったような流れだ。



 ただ、今回の流れでも面白いトコロがあって『比嘉くんは案外かわいらしいトコロがある』というミスリードを誘発させるようなシーンだろう。おそらく次回は『やっぱりコイツはエゴイストなんだな』という認識に変わるのだろうけど(多分アレは発信機の類)。



 ただ、これもまた『溜め』に類する要素なんで、そろそろ一気に『開放』に向かいたいところ。マンガ論なんかでよくある『マンガは出し惜しみしない』というのはもちろん『打ち切られる前にネタ全部出す』じやない。『カタルシスへの溜めを誤るな』という意味だろう。


 この作品はその点が惜しい。面白い作品なんですが。


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コメント

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No title

本当なら予告通り8話目でコメントしようと思ったんですけど、
内容がちょっとアレだったのでもう少し様子見ました。
とりあえず10話目までの感想を一言で
「面白いような気はするけど何か足りないグッと来ない熱が低くて味が薄い」
そんな感じです。(感覚派なので上手く説明出来ない)

1話目でハードルを上げ過ぎた自分も悪いと思います。
けど初っ端に70ページもらってあんな熱い展開を読んだら
誰だって期待すると思うんですよ。
でも2話目以降の展開がスローペースでバトルも若干消化不良、
バトルなのかミステリーなのかオカルトなのか内容がいまいち
掴めない。

8話目以降比嘉くんの登場で展開が動いたような感じなので
今が「溜め」の段階で今後「解放」があると期待したいと思います。

今の状態が続くようだと単行本を買うかは怪しいとこです。


マンガき難しいですね~



 こんにちは。


 チャンピオン誌で読んでいると忘れがちですが、やはり単行本派の方にはちょっと引力が弱いかもしれませんね。おそらく一巻のラストは『最上遊…あいつは悪だ』でシメるのはカッコいいのですが、ここにスカッとしたキャラの魅力も欲しかったですね。ネガ気味な主人公がバトルに勝利のは入れたかったなあ…。


 なかなかページ数の制約もありますが、それらをクリアしている作品もある訳で。



 もちろん自分としては面白いんですが、マンガは他の方にも面白いと言ってもらえないと続かないのも現実です。まあ、自分はマンガのそういう健全なトコロも好きなんですが。

宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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