職業は先生でした            尾々根正『マエストロの暇つぶし』 - 豚か狼か

職業は先生でした            尾々根正『マエストロの暇つぶし』

週刊漫画TIMES
05 /24 2017


 『美味しんぼ』という作品に対して最近はイロイロ揶揄する方が多いし、それも分かる(バブリーな時代のマンガだよね)のですが歴史的名作というのは疑いも無いだろう。この作品に於いて最大のファインプレーは


 主人公・山岡が料理人でなく、新聞記者であること


 …と思っている。もしこのマンガの主人公が料理人であったのならば……あらゆる『美味しんぼ』のエピソードが成立しなくなる。恐ろしくなるぐらいに。


 実際、ウルトラシリーズの『ウルトラマン80』もウルトラマン+防衛隊員+先生という三足のわらじ生活も1クールしかもたなかったし、主人公の職業をいかにするかでマンガの面白さってかなり左右されるな~。



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 週刊漫画TIMESの『マエストロの暇つぶし』もそれを巧く作品に盛り込んだ作品だ。


 フォーマットとしては『事件発生』


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→『主人公・甲本動く』


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→『豊富な音楽知識で謎を解く』


 
 というもので、推理・謎解きをクラシック音楽に絡めていて、なおかつティーチャーもの要素もふんだんに盛り込み、だいたい前後編という短い間隔にギッシリ欲張りな作品に仕上がっている。



 これがね、『音楽探偵甲本』だとこういう味わいになんないんですよ。むしろ冗長になって作品がぼんやりしちゃう。これはもう設定の勝利だ。その設定を十二分にいかしてスパッと読ませている。これはマンガだ。さすがなマンガだ。


 よくマンガ入門書には『マンガはキャラクターだ!!』とか書いてあるんですが、鵜呑みにすんなよとか思います。これを勘違いしたマンガ家志望者って多いと思うんスよ。『職業も大切だかんね』というコト。この『マエストロの暇つぶし』を読んでそれに対する確信がさらに強くなった。



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宇都宮 勇

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