スロースタート 古川一・白土悠介『虚ろう君と』
週刊少年チャンピオンやっぱりマンガってスピードは大事だと思います。とにかく連載開始の数話で読者のハートを掴まないと、その後の挽回というのは難しいんですよね。なんだかんだ言って『スメラギドレッサーズ』も『私の着替え…』からのフル加速で初期が上手くいかなかったのはあるしなあ……。
なんだけど、俺にとっての『スメラギドレッサーズ』は『私の着替え…』のカタルシスあってのものである。マンガブログとしては『スピード感大事。開始数話で読者の気持ちを掴め!!』というのは在るんですが、俺個人のマンガ好きとしては『ジワジワ面白くなる』とか『仕掛け炸裂までちょっと待て』というマンガも読みたいんですよ。『だんだん面白くなる』というスタイルも支持したいんだよな~。このままだと短距離走マンガでヒットしたからダラダラ持久走という感じになってしまう。マンガ家には適性距離とか配分とか異なるんですよね。

手応えとしては『今週から本格始動』という感じのある『虚ろう君と』がそんな感じ。単行本だと三巻に突入している?
このマンガ、マンガを楽しんでいる個人としてみると『メチャ好き』なんですが、マンガブログで見ると『もうちょっとペース上げて』という感じ。仕掛けや設定が念入りな為にスピードが殺されているんですよね。だけど、だからこそ面白いというジレンマ。いや、これが『俺が超金持ちでチャンピオン誌を支配している』という立場であれば全然好きにできるのですが、やはりイチ読者であるからにして『どんなに好きであっても、多くの読者が支持してくれないと終わる』というのがあるんで。まあ、俺はマンガのそういう公平性はが好きでもあるんですが。
また、その念入りな原作に対して、ここ最近爆発的に魅力がアップしている白土先生の作画のこれからの楽しみもあるんですよね~。ジワジワと人気を獲得してほしいマンガです。
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