途中            西村丹下『桃十郎鬼退治』 - 豚か狼か
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途中            西村丹下『桃十郎鬼退治』

マンガレビュー
01 /07 2019


 目的地決めて、そこに向かうとする。で、クルマにすれば当然早いけど歩きだと遅くはなる。だけど『目的地には近づく』というのがあって、ちゃんと歩き続けていれば着く。


 …マンガって『こういう感覚』に感じているところがある。だから『どういう伸びを見せるか?』という興味で新人さんのマンガを見ている。


 で、最近気付いたのですがマンガの絵は描き続けるコトによってその人のモノとして完成するというコト。ずっと描き続けるコトによって『その人の絵』として完成するのだ。これは実に面白い。まあ、厳密に言うと砂漠の蜃気楼みたいに永遠に辿り着けないけど近づいているみたいな…。



 例えば、あんまり上手くないコトで有名な福本伸行先生ですが、自分は『巧い』とマジで思っている。少なくともそれなりにマンガを読んだ人ならば『誰の絵』というのはスグに分かるし、イロイロ言われながらも描き続けたことによって『福本伸行先生の絵』として完成に近づいている。


 例えば、某エロゲー原画家さんはデビュー時は流行りの方のモロパクリ絵としてやっていたが、キャリア10年を超えたら『やっぱりその人の絵』になっていた。



 マンガの絵は根気良く描き続けることによって『近づく』のだ。









 以前『読みたい』と記事にもしましたが、西村丹下さんの『桃十郎鬼退治』がネットで読めるようになりました。



 …どういう訳か分からないんだけど、新人賞のワンカットでも『強烈に読みたい!!』って衝動が湧き上がった作品って『まず間違いなく当たる』。『片瀬つむりの神速便』とか高橋良介先生の『白銀ヴァンガード』とかね。他の人はどうだか知らないけど、俺にツボるコトが多い。


 なので、この『桃十郎鬼退治』なんだけど、やっぱスゲー面白かったよ。変に難解なコトしないで実に少年マンガらしいストーリー展開で最後まで楽しく読めました。ネーム運びとかも問題無いし、ここら辺は描けば描くほど上達するものを感じます。



 で、特に『いいね!』と思ったのが絵です。



 ハッキリ言ってしまうと『キャッチーでは無い』とは感じる。クセが強く、全体的に黒い印象で、ところどころ平面的で肉感的な魅力に欠ける…とも思う。



 じゃ、それなりに描ける方の方が期待しちゃうの?



 …と聞かれれば『いや、俺はコレにベットしたいね。倍プッシュだ』と応えるだろう。過去の経験から『分かりきっている』のだ。これは『描き続けていればそう遠く無い未来に西村さんの絵として成る』というのを。生まれたてのコトを『ヒヨっ子』と言いますし、じゃあ完成したらニワトリなのか?という議論はさておいて、俺は田舎育ちなのでヒヨコとニワトリの中間を度々見ているけど、この絵は『そんな感じ』なんですよね。それが故に『キャッチーではない』というコト。



 これは近い将来が楽しみな方だ。



 


 
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宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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