- 豚か狼か

キャラ崩壊            山田胡瓜『AIの遺電子』

週刊少年チャンピオン
06 /24 2017


 ニセモノエピソードが好きというのは度々書いてますが、これはもう『ギャップを楽しむ』というのがあるんですよね。


 まず、ニセモノエピソードは『見ている側にはバレバレ』という前提がある。もれなく。或いは『いくらなんでもニセモノだろ』と分かった上で見せちゃうんですよね。にも関わらず他のキャラクターは『気が付かない』というのがあって、ここら辺で一気にコメディ感がアップします。そのキャラクターが日頃のイメージが良いと尚更に。



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 今回の『AIの遺電子』のそーいうトコロ最高です。今更の壁ドン美味しゅうございました。おそらく描いていた山田胡瓜先生が一番楽しんでいたのではなかろうか?


 サバチャンが久々に再登場しましたが、このコが報われるコトは今後も無さそうですね…。


結果こそ全て…では無い           佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』

週刊少年チャンピオン
06 /23 2017


 『結果こそ全て!!結果を出したモノが全てを手にする資格がある!!』



 …という考え方が加速しているように感じますが、『それは貧しいな』と思います。だけど『負けの美学』というのも賛同している訳ではありません。結果というのは一点だけであって、結果には必ず過程があるからです。過程を軽視するのは『貧しい』と考えているからです。


 そして思うんですけど『結果こそ全て』で括れるほどに世の中は単純じゃないんですよね。結果を出した者は『一人でできた訳じゃない』と考えられないんでしょうか?他人が居るから結果があるんです。これは感情論とかそういうのでなくて、現実として。人はそういう生き物だからです。



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 『結果こそ全て』と考えるならば、主人公・鮫島は結果を出してない。相撲取りはやはり横綱が最高峰である。


 じゃあ、このマンガは『負けの美学』という訳でも無い。あらゆる人生が描かれている。そう、世の中はあらゆる人生で成り立っているんです。結果だけ出したヤツを見てるだけでいいのかな…という疑問符だ。マンガの感じ方に正解はありませんが、このマンガの自由度こそが『鮫島』を成り立たせているように感じます。



 ところで、久々に橋くん出てきたな~。勇チャンは嬉しいぞ!!彼女とはよろしくやってんの?




弱さを見せられる人           小沢としお『Gメン』

週刊少年チャンピオン
06 /23 2017


 人の信頼関係はイロイロあります。



 個人的に『これはガチだな』と思うのが、二人になった時に『弱さを見せられる人』だと思います。いや、ダメダメなヤツがいくら弱さを見せても効果無いけど、日頃シッカリしてキリッとしている人が弱さを見せてくれると本能的にキュンとすると思いますよ。



 これはマンガのキャラクターを魅せるテクニックでもあると思うのですが、イマイチキャラに厚みが感じられない場合は、そういう『弱さ』が描けてない可能性もある。



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 コレは使える!!



 気になるあの子を落とすならば、弱さを見せましょう。これで陥落しやすくなるはずだ!!



 まあ、先にも書いたように『なら普段シッカリしてろよ』というのはあるんですが。



 そして、ラストのコマも今回良かったですね~。小沢先生はこういうドラマが本当に巧い。説得力がキチンと作品の中に落としこまれてますよね。



ベタベタ展開           安部真弘『あつまれ!ふしぎ研究部』

週刊少年チャンピオン
06 /23 2017


 しばしば書いているコトですが、『本来、人間は横着で保守的』だと思ってます。新しいコトにチャレンジするのを嫌う。マンガを料理に例える方がいて自分もソッチ派なんですが、料理もまた食べる側も『保守的で横着』なんですよね。じゃなきゃ、チェーン店がこんなに増えたりしないし。


 マンガのベタベタもアリなんです。マンガは娯楽であるから。



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 新キャラはベタベタであつた!!



 まるで『無個性であることが個性』と言わんばかりの設定です。それにしても『スクープ命の新聞部』というのは俺がガキの頃からあって、今も安定しているという謎物件!!まるでシーラカンスのように生き延びている!!


 が、『これが面白い』『安部先生はこれがいい』と感じてしまうから成功だ。安定して、お望みのものを食べさせてくれる技量がある。


 そう、これは誰にでもできるコトじゃないんです。今回は予告に『新キャラ登場』というのがあって、ここで『変化』をつけてきますが、ここら辺のテクニックが巧いんですよ。



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 『あ、この科学部もいずれ出るんだ。それにしてもベタベタだな』と冒頭でコントロールしているんですよね。これって、絶対、メガネ外したら美人orカワイイってキャラで『どこまでベタベタなんだよ!!』と読者にツッコミさせるから巧いんです。むしろ『ソデが余っていないとダメだろ』とすら思えてしまう。偉大なり『オバQ』のハカセ!!『艦これ』の巻雲にも受け継がれているぞ!!




 しかし、先週の『白衣バトルは再び』なのか?

あれが花山だ…いや、花山なんだけど           板垣恵介『花山道』          

週刊少年チャンピオン
06 /22 2017


 寺沢武一先生の歴史的傑作『コブラ』!!


 主人公・コブラの惚れ惚れする強さの象徴として、左腕に仕込んだサイコガン!!コイツで倒せない敵などいない……と読者が認識し始めて、二巻になってピンチ発生!!宿敵・クリスタルボーイには全く効かないのだ!!透明のボディがサイコガンの攻撃をスルリと通過してしまう!!


 当時の俺はハラハラしながら読んだものです。そして、それに対するアンサーも素晴らしかった。コブラは言う切り札ってのは最後までとっておくもんさと。



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 どーせ、効かないんだろ?



 …他の読者はどうだか知らないけど、少なくとも俺は『もうそう思っちゃっている』のよ。ここら辺が、『バキ』から酷くなってきて、『範馬刃牙』になっては慢性化する。クリーンヒットしても相手には全く効いてない。いや、それに対するアンサーがあれば良い。『コブラ』のように。マンガであってもマンガであれば。が、『グラップラー』の頃はシッカリしていた、コレはおざなりになっている。俺が『グラップラー』をいまだに最高峰とするのはアンサーがシッカリしてたから。


 鎬兄戦だと『対勇次郎用にとっておいた秘密兵器!!』というのにワクワクして、その必殺技もマンガ理論であるけど、そういうのが見たいんだよ!!何でピクルがトラックに轢かれてもノーダメージなのに、鞭打が効くのか?いや、それが効くのはいいけど、もっとマンガ映えするようなアンサーにしてくれ。板垣先生なら出来る!!出来るのだ!!ここ最近、復調したように感じるのだから、マジで!!『予想を裏切り、期待を裏切らない』というキャッチフレーズがあるんだから。


距離感と尊敬②            ざら『ふたりでひとりぐらし、』

ざら『しかくいシカク』『ふたりでひとりぐらし、』
06 /21 2017


 マンガなどのフィクションの永遠の課題!!


 『作家の人間性と作品の関連性はあるか?』



 …というヤツ。先に言うと自分は『おおいにある』と思っている派。ただ良いも悪いも受け手の問題でしょ。先にそういう事件があったけど、なんだかな~という気がします。その理屈で言ったら包丁作っているヤツが悪人ではないか。



 さておいて、『対人関係の距離感』とか『人との接し方』というのは作家の人柄が出ると思うんですよね。どうでしょ?



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 以前の記事でも書きましたが、ざら先生はその対人関係が自分の好みに近いような…気がする。そこらがあって、自分は、ざら先生の作品好きなのかもしんない。


 『尊敬をもって対等とする』


 …というのが自分は一番好ましい状態です。性別も年齢も生まれも身分も関係無くコレが一番いい。…なんだけど、どうもコレは変わったヤツの考え方らしく、イロイロと難儀だ。




 さて、今回の『ふたりでひとりぐらし、』は一年経過、というコトで新展開手前なんですが、その前に一仕事…というものです。その一仕事とは『ひきこもりのハルを大学に通わせる』というもの。トビラ絵が象徴的ですが、岩戸作戦なんだけど、オチとしては雨が降るまで雨乞いをするという……。


 注目はそこに行くまでのプロセスですね。ざら先生のマンガはきらら系の中でもトップクラスのプロセス重視だと思ってますが、特に今回は『人との距離感』というコトで注意深かったように感じます。



 だって、これって、『余計なおせっかい』だから。だけど、人って『自分にとって大事な人は放っておけない』というのはあるんじゃないでしょうか?SNSのクソリプに『アナタは今、ごちそうを食べてますが、アフリカには食べられないで死んでいく子供がたくさんいるんですよ』系がある。そういう人はそういう距離感なのだろう。俺は知らん。俺は自分にとって大事な人が気になるだけです。おそらく今後も。


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 俺も みなもの言ったその言葉に賛成です。今回は『リアル対空想』の側面もありますが、自分のリアルの距離感はコレです。それがたとえおせっかいであっても、自己満足であっても……やっぱり自分は関わってしまった人々で自分が好きなヤツ(ライク的な意味合いで)なら、縮めたいんです。


 しかし、この新展開は驚いたな~。一年スッ飛ばしというコトでハタチイベントが描かれるのかな?ハタチになれば飲酒・喫煙・シンナーが合法化されるもんな~。


 

チャンピオン29号の感想

今週のチャンピオン
06 /21 2017


 この前、四半世紀ぶりにジャンプを買った訳だが、やはりジャンプはスゴイマンガ雑誌と言わざるえない。チャンピオンの次ぐらいに。


 で、チト悔しいのが読者ページの充実なんですよね~。仕様変更したら減ページになっていたのはなんだかな…というのがあって、それが三年も続いちゃっている。ここら辺、もうちょっと何とかならないでしょうか?こういうページというのはすぐに理想体制になるものではありませんが、少しずつ改革していってほしいです。



 やっぱり、『ジャンプ放送局』を知っている世代としては物足りない。あれの単行本を実は全巻所持してたりするが、例えばイラストなんか見るとえ…この人が?という投稿者がいてたまげる。さらにはチャンピオンよりマイナーマニアックな雑誌ゲーメストもすさまじい人材の宝庫でしたね(吉崎観音先生とか)。




『花山道』~別記事にしました。


『弱虫ペダル』~別記事にしました。


『六道の悪女たち』~これは他の人に是非とも聞きたいんだけど、自分は童子に全く魅力を感じないんですよ。メッチャ小者。ここら辺って俺だけが感じているコトなんかな?だから今回のエピソードはあんまりワクワクしないんですよ。


『吸血鬼、すぐ死ぬ』~ヒナイチのアホ毛がハートしているのがいい。そろそろサテツ主役回読みたいです…。


『フシケン』~別記事にしました。


『浦安』~そー言えば、これ読んだ直後にオールドチョコ付き食べてたな…。勇チャンはカレー食べながらウンコの話ができる強靭な精神力の持ち主なんです。


『AIの遺電子』~別記事にしました。


『囚人リク』~別記事にしました。


『猫神じゃらし!』~別記事にしました。


『ビースターズ』~別記事にしました。


『鮫島』~別記事にしました。


『魔入りました!入間くん』~別記事にしました。


『ヤンコと帽子』~別記事にしました。


『Gメン』~別記事にしました。


『少年ラケット』~別記事にしました。


『虚ろう君と』~別記事にしました。


『木曜日のフルット』~この展開だとサモハン・キンポー派も増えそうですね。




 なんつーか、マンガ雑誌って『読者を育てる』というのも大事だと思うんですよね。そういう意味でも読者ページは軽視しちゃいけないんじゃないでしょうか?付け加えておくと、今の読者コーナーのスタッフに対する苦言でなく、チャンピオン誌の考え方に一言、という意味です。


カッコつけるぜ!!         瀬口忍『囚人リク』

瀬口忍『囚人リク』
06 /21 2017

 カッコつける……というのが時代の変化によって『カッコつけるはカッコ悪い』になりつつあるような。


 確かに承認欲求からくるものですから、あんまりいいもんじゃない。だけど、やっぱりカッコつけるというのもまた『いいな~』という憧れはあると思うんですよね。


 それがカッコ良ければどんどんカッコつけろ…でいいんじゃないでしょうか?



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 田中のカッコつけポーズはカッコいい?



 …ここら辺は微妙であるが、彼がポーズをキメている時はだいたい絶好調なんで、これがなくなったらマジでヤバい時ではある。つーか、すいません、俺メッチャ真似してます。部屋で一人の時に。



 さて、今週の本題はコッチでは無い。松尾がカッコつけるぜ!!といきり立ったのです。そして、自分は『こういう時こそカッコつけねば!!』という待ってました感はあります。思うんですが、これまでの人類の繁栄を推し進めるのに『カッコつけるぜ!!』というやせ我慢が無かったら、ここまではこれなかったんじゃないかな~と。



 そして、おそらく田中は松尾のそれを知っている。知っている上で頼ったのだろう。世の中、理屈で理論だけで動いているんじゃない。こういう根性寄り精神論もまた何かを成す時には必要なんだ…と自分は信じてます。




動機を理解したい           板垣巴留『ビースターズ』

週刊少年チャンピオン
06 /20 2017

 たがみよしひさ先生の傑作『軽井沢シンドローム』で主人公・耕平の父親の死について語られるシーンだ。


 『昔は事故とは思わなかった。死んだ奥さんをとても愛してたからなあ。でも今は事故だと思っている。死んだ奥さんをとても愛していたから』


 …という『どっちの理由もあるけど、時間の経過で考え方が変わった』というセリフだ。動機、というのがあって、当たり前なんだけど忘れちゃうんですよね。人それぞれだっていう当たり前を。それを自分の枠に当てはめて正否の二元論で判断しちゃダメなんじゃないでしょうか?




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 今回は『なぜハルはヤリマンなのか?』という確信の部分に踏み込んでいて作品の緊張感もなかなかスゴイことになってます。


 が、これに関してはどうだろう?ここで注目したいのは『ハルには他に二人の兄弟がいる』 というコト。ハル自身は身体が小さいとかあったみたいですが、それでも似たような環境に育った二人がハルのようなヤリマンORヤリチンに育った訳では無いだろう。むしろハルは『変わった子』なんです。


 ただ、その『変わった子』であっても、シッカリとした動機はあるんですよね。


 おおよその方は理解はできないであろう。いや、理解できちゃダメなんです。だけど『理解したいかな…』という気持ちぐらいはあってもいいかな~と思うのです。そのことに真面目に向き合っている方ならば『理解できない』からといって排除しちゃいけないんですよ。いや、そんな難しいコトじゃない。『そういうヤツも世の中には居る』ぐらいのスタンスでいいんです。


 実際、ハルとしても『理解はいらないけど、ほっておいて』という雰囲気を常に出してましたね。


 それにしてもレゴシへの可能性も出てきたか~。これは楽しみな展開!!


書かせていただきました!!       神馬耶樹『マトイ・ナデシコ』

神馬耶樹『マトイ・ナデシコ』
06 /20 2017

 今世紀の突入と共にインターネットは爆発的に普及した。現在は2017年になって『生まれた頃から普通にありますよ』という方々も多くなっているだろう。


 個人的には『自分が生きている間にコレを上回るテクノロジーは無いだろうな…』と思えるぐらいにネットはスゴイ。



 マンガブログなどをやっているのですが、実は周囲はマンガが嫌いという環境でして、マンガキチガイな俺は『マンガについて心おきなく語れる環境が欲しい』ってガキの頃から思っていて、ネットはそれを可能にする道具でした。


 
 マンガブログ…と言っても、これを経由して有名になったり、それこそメイン収入にできる人もいます。が、実際のトコロとしては『そんなもんで現状で満足で、これからも維持できればいいな…』程度に考えてました。


 負け惜しみとも言えますが、しがらみが無い…という中でやっている今に満足しているし、それ以上に『これ読んだ人がマンガに興味持ってもらえたらいいな~』というコトです。人にはそれぞれの立ち位置による役割がある。自分はコレなんだな、と。



 そんな中で一通のメールが来ました。



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 『マトイ・ナデシコ単行本のオビコメント書きませんか?』と。



 やはり、こうしてカタチに残るのも嬉しいものです。これからも自分のやるコトには変わりはありませんが、これを一つの節目として、これからも『マンガは楽しい』を書き続けたいと思います。



 こんな滅多にない機会をくださった、神馬耶樹先生に感謝です!!




 …と真面目に書きましたが、実はこのオビコメントは面白&困難だらけでした!!イロイロ候補挙げましたが、とにかく酷いのばかりで、各方面から怒られそうなものばかり書いてたな~。




宇都宮 勇

魔中年の書く、かなり結構ダメダメなブログです。週刊少年チャンピオンの感想記事をメインにやってます。

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